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土踏まずって何のためにあるの?
土踏まずという言葉を聞いてどこの部分を示しているのかすぐに理解できますか?また、土踏まずと呼ばれる部分はなぜ体に存在しているのか考えたことはありますか?実は、土踏まずと呼ばれる部位は足を保護するために非常に重要な役割を果たしているのです。ランニングと土踏まずとの関係性にせまる前にまずは土踏まずの役割について考えていきましょう。
土踏まずってなに?どこの部位?
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土踏まずとは、人の足の裏にあるアーチ状の部分のことを示します。上の図で色が周りと比べて白い部位がありますよね。この部位が土踏まずです。土踏まずは、乳児期にはなく、成長に応じて歩行を行うようになると徐々に形成されていきます。言い換えれば、歩行という動作に適応するためにアーチが形成されていくといえます。歩行に応じて土踏まずが形成されていく理由について考えていきましょう。
土踏まずがある理由
足裏は、土踏まずのアーチがあることによってバネ作用・クッション作用・バランス作用の3つの作用を得ることができるといわれています。土踏まずは足の動きの筋力を助け、さらには脚にかかる負荷やバランス感覚まで整えてくれるすごい作用があり、人の歩行や走動作を助けてくれているのです。
土踏まずがない人もいる?ないとどうなる?
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しかしながら、土踏まずがない人もいますよね。そのことを偏平足(へんぺいそく)といいます。歩行を始めるとアーチが形成され土踏まずができるはずなのに、なぜ偏平足の人がいるのでしょうか?
偏平足になる原因としては、足の指を使わない悪い歩き方・サイズが合わない靴で歩行・子どもの頃にあまり歩行を行わなかったことなどが主な要因であるといわれています。土踏まずがないとアーチによるバネ作用・クッション作用・バランス作用の3つの作用を得ることができないため、少し歩いただけで足が疲れたり、歩行や走動作の衝撃による足の痛みの原因になったりなどの影響があります。
ランニングで土踏まずが痛くなる原因とは?
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土踏まずのアーチは、足を動かす筋力の手助けやクッション作用など様々な効果があることが理解できましたか?しかし、土踏まずは足への負担を減らすためにあるものなのに、日常的に走る人などでランニング中やランニング後に土踏まずが痛くなった経験がある人はいませんか?
歩行や動作の衝撃をやわらげるためにあるものなのに、なぜ走ると土踏まずが痛くなるのでしょうか?
足底腱膜炎になっているのかも
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ランニングにともなう土踏まずの痛みの原因としては、足底健膜炎になっている危険性があります。足底腱膜炎とは、足のかかとから足の指へ広がる強靭な腱の膜が炎症を起こしている症状のことを言います。足底腱膜炎は一度発症すると繰り返し炎症になりやすかったり、治療に長期間かかったりする可能性のあるケガです。
足底腱膜炎の症状
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足底腱膜炎の主な症状は、炎症による痛みです。痛みが発症する場所は人によって様々で、かかとから足の中央部、足の指の付け根まで痛みの発症場所は様々になります。また痛みの他に炎症による腫れやしこりがみられる場合もあります。
重度の炎症になると痛みで歩くのが困難になる場合があります。
足底腱膜炎になる原因
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足裏腱膜はクッションの役割を果たし衝撃を吸収する役割がありますが、ランニングやジャンプなどの運動で何度も繰り返し腱膜に刺激が加わわることによって、腱膜が炎症をおこし足裏腱膜炎を発症する原因になります。
何度も同じ動作を繰り返すことによって炎症やケガが発症することをオーバーユース症候群といいます。オーバーユース症候群の他にも路面が固かったり、シューズが合わなかったりすることで足の裏の腱膜に負担がかかりすぎ足裏腱膜炎が発症することがあります。
足底腱膜炎の治療方法
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足裏腱膜炎を治療するには、まずは炎症を抑えることが重要になります。そのため治療のはじめに行うことは、炎症を起こした局所の休息です。足の裏が炎症を起こしているうちは、走ったりジャンプをしたりすることは避けましょう。炎症を起こしているのに運動を続けると、完治に時間がかかってしまいます。
さらに、休息に加えて病院に通院し消炎鎮痛剤を処方してもらいましょう。消炎鎮痛剤を使用することで自然治癒と比べて速やかに足の裏の炎症を抑えることができます。
ランニングで土踏まずが痛くならないための予防方法
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土踏まずが痛む足裏腱膜炎は、予防を行うことによってその発症確立を低下させることができます。せっかく体力の向上や健康のためにランニングに取り組んでいるのにそれがかえってケガにつながるなんて悲しいですよね。
足裏腱膜炎の防止方法としてはマッサージ・シューズのサイズ選び・インソールの活用などの工夫をすることによって防ぐことができます。
ランニング後に土踏まずのマッサージをする
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予防法の一つとして、マッサージをおこなうことをおすすめします。土踏まずの痛みは炎症がおこることが痛みの原因となるため、炎症を予防すれば土踏まずの痛みを予防することができます。走った後に足裏のマッサージをすることで、足の裏にたまった疲労物質を分解・排出を促進し、炎症の発症を抑えることができるのです。
マッサージ方法として、足裏の土踏まずの部分を押してマッサージを行う足つぼマッサージがおすすめです。土踏まずの上部からかかとまでを親指でいた気持ちいいぐらいの力でゆっくりと指圧していきましょう。ランニング後や入浴後に5分ほど行うのがおすすめです。
足に合ったサイズのシューズを選ぶ
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シューズのサイズ(長さ)が小さすぎるとシューズの中で足先が丸まった状態になります。そのような不自然な状態で走ると、足裏腱膜に通常よりも大きな負荷がかかり炎症を発症させる原因になります。また、サイズ(長さ)が大きすぎてもランニングの着地の際にシューズの中で足が滑ってずれるため、足の腱膜に負担がかかったり変形につながったりする恐れがあります。
シューズを選ぶ際のポイントとしては、試着をして自身の足に合ったサイズやワイドのシューズを購入すること加えて、なるべく自身の足の形に似ている方のシューズを選ぶようにしましょう。さらに、シューズのソールの厚さも厚めのシューズを選ぶようにしましょう。ソールが薄いシューズは靴が軽くスピードが出やすい反面、足の裏にかかる負荷が高まります。ケガを発症させないことを目的にシューズを選ぶのであれば、厚めのシューズを選びましょう。
ITEM
ナイキ ズームライバルフライ
■カラー:ブラック、ホワイト
■サイズ:25.0〜29.0cm
■重量:220g
■靴底:ゴム質
「ナイキ ズーム ライバルフライ」は、話題の「ウェイパーフライ4%」などに使われているソールと同じものが使われています。ただカーボンプレートは使用されていなので、推進力よりもクッショニングに優れ、足裏にかかる負担を最小限に抑えてくれますよ。
インソールを活用する
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インソールを使用すると、シューズの中で土踏まずを持ち上げてきれいなアーチを保つことができます。足への負担をやわらげることができるため、足底腱膜炎の発症を抑えて痛みの予防につながります。土踏まずに違和感がある場合や予防を心掛けたい人などは使用されることをおすすめします。
ITEM
TENTIAL INSOLE(テンシャル・インソール)
XS、S、M、L、XL
テンシャルソールは足の立方骨を支持することで足のアーチを守り安全性と運動性を両立できるインソールになります。通気性が高く足のムレも防止してくれます。足の疲れを軽減してくれるばかりか、足の違和感や足底腱膜炎の痛み軽減してくれるなどメリット豊富のインソールになります。
ITEM
COLUMBUS コロンブス スポーツインソール
■ 素材 :発泡ポリエチレンフォーム ズレン(高性能ウレタンフォーム※カカト部のみ)
■サイズ:25~29
スポーツを行うときの足裏の動きに特化したインソールです。かかと部分のカップ形状がスポーツ時の足の安定感を増し、土踏まずへの負担をやわらげることができます。さらに衝撃吸収に優れた素材が使用されているため、足の疲労の軽減にもつながりケガの防止に役立ちます。
予防しても痛くなってしまったら
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ランニングによる土踏まずへのケガを防ぐための対策を行ったとしても、長距離を走ったり、長時間走ったりすれば足に大きな負担がかかるため足裏を痛める可能性はあります。
どれだけ対策をとっても痛めるときは痛めてしまうものなので、もし炎症を起こし痛みが出た場合は、痛みが引くまでランニングを行うことをやめましょう。1~2週間休息を置いても痛みが日かない場合は、整形外科で診断してもらうことをおすすめします。
土踏まずのケガを防止して安全にランニングに取り組もう
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土踏まずは人の歩行や動きを助ける非常な重要な役割を持っています。ランニングは脚に大きな負担がかかるため、トラブルはつきものです。せっかくランニングを行うのにケガをしてしまってはもともこもないですよね。土踏まずなど足回りのケガを防止するための適切な対策を行って安全に楽しくランニングに取り組んでいくようにしましょう。
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