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高地トレーニングってどんなことをするの?
アスリートが行っているイメージの強い高地トレーニング。アスリートだけでなく、ランナーや日頃スポーツを行っている人にも多くの効果が期待出来ます。高地トレーニングではどのようなことを行うのか、詳しく見ていきましょう。
標高1,500m以上で行うトレーニング
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高地トレーニングとは、高地という字の通り、平地ではなく高い土地で、「低酸素」「低圧」「低温」の環境の中でトレーニングを行うこと。高地トレーニングにおいての理想的な標高は約1,500m~3,000mとされています。
酸素濃度が低い環境で行う
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高い山などに登ったときに、密閉された未開封のお菓子の袋がパンパンに膨れていた経験はありませんか?平地から高地へ移動をすると気圧が低くなり、酸素濃度が低くなります。そのため、内側から押し出す力が強くなり袋がパンパンに膨らむ現象が起こります。
では、私たち人間の体ではどのような変化が起こっているのでしょうか?
低酸素の環境に体が順応
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酸素濃度の薄い高地でのトレーニングでは、平地よりも酸素を取り込みにくくなるので、血液中の酸素濃度が低くなります。その環境に体が対応しようとすることで、酸素をもっと体の中に取り込もうと働きます。取り込む酸素の量が増えることで、パフォーマンスアップが期待出来るでしょう。
高地トレーニングをする3つのメリット
平地よりも過酷な環境でのトレーニングでパフォーマンスが上がる高地トレーニング。そのメリットを1つずつ確認していきます。
1. 酸素供給と消費の向上
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血液中の赤血球やヘモグロビンが増加することにより、血液中の酸素を運ぶ能力が向上します。また、運ばれてきた酸素を筋肉で消費することもスムーズに。細胞に酸素を届けたり、筋肉での酸素消費向上がパフォーマンスの向上に繋がります。
2. 持久力の向上
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酸素供給と消費が向上することで、最大酸素摂取量の向上へと繋がります。最大酸素摂取量とは、1分間に体重1㎏あたり取り込める酸素の量を表し、全身の持久力の指標にもなります。
全身持久力が高まると、運動強度が高くなっても体内に十分な酸素を取り込み、継続的に運動を続けることが出来るようになりますよ。
3. 疲労回復能力の向上
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高地トレーニングでは、ミドルパワー(無酸素性運動能力)も向上します。ミドルパワーとは、30秒~3分間での運動でのパワー発揮のことで、400mや800mなどが挙げられます。
このようなパワーが向上すると、疲労を感じる時間の延長が期待できるので、乳酸が溜まりにくくなり、疲れた時のひと踏ん張りに差が出ます。
負荷が高いトレーニング!どんなことに注意したらいい?
体にとってメリットの多い高地トレーニングですが、その分負担も大きくなります。実施時に気を付けておきたいポイントを紹介します。
回復に時間が必要
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低酸素、低気圧の環境でのトレーニングによる疲労は相当の物。環境にまだ体が順応していない最初の数日はなかなか疲労が取れないことも多いでしょう。
また、疲労回復に睡眠時間の確保(8時間が好ましい)が必要ですが、慣れない環境では睡眠不足になりやすく、回復に時間がかかることが懸念されます。
体の不調が起きやすい
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高地トレーニングに慣れていない場合、最初の数日間は脱水症状が起きやすいです。また、頭痛・腹痛などの体調不良も平地に比べ慣れない環境での高地で起こりやすい症状。元々風邪気味や体調が思わしくない時には、トレーニングの実施は難しいので、高地トレーニング前や高地トレーニング中の体の変化は小さなことでも気にかけるとgood。
トレーニング効果の持続が短く、一時的
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かなりハードな高地トレーニングですが、その効果は長くて2週間程度で一時的なものです。大会にスケジュールを合わせて記録や効果を狙うには効果的ですが、長く効果を期待している人には不向きなトレーニングです。
継続的な効果を期待する場合、高地トレーニング後に平地でもトレーニングを続けたり、定期的に高地トレーニングを取り入れることで体力レベルの向上に繋がります。
高地トレーニングに向いているのはこんな人!
様々な効果が期待できる高地トレーニング。体には負担もありますので、無理をせずに自分の体調や体力レベルと相談して行いましょう。
タイムを狙う上級ランナー
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体力レベルも高く、今よりもタイムを縮めたいランナーにおすすめ。ここぞ!という大会に焦点を当ててスケジュールを逆算し高地トレーニングを取り入れると結果が期待出来ます。
短時間で効果を出したいランナー
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ランニングの時間をなかなか取れない忙しいランナーや大会までのスケジュールがタイトなランナーには、短期間で効果が期待出来る高地トレーニングはおすすめです。
ダイエット目的のランナー
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ハードなイメージがありますが、自分の体力に合わせながら行うことで高い脂肪燃焼効果が期待できるのも高地トレーニングの魅力。普段と違う刺激を入れることで、体が順応しようと頑張ってくれますよ。
体調が良くない場合や疾患を抱えている方は慎重に
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高地では体への負担が大きいので、平地と同じようなトレーニング内容は難しいことが多いでしょう。
体調が万全でない時や疾患を抱えている人は、医療機関に相談し無理なく取り入れることがおすすめです。
どれくらいの期間で行うの?短期と長期の選び方
高地トレーニングには、短期間/長期間でそれぞれ行うトレーニング方法があります。初めての場合は短期間から行うことが体への負担も少なく、感覚も掴みやすいでしょう。
初心者は「短期間」がおすすめ
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短期間での高地トレーニングは、3日~1週間程度で行われることが一般的です。標高2300m以上のトレーニングは、長期間では体調を崩しやすくなります。しかし、短期なら取り組みやすいので。高い標高でのトレーニングにもチャレンジしやすいです。高地トレーニングが初めての場合には、標高にあまり縛られずに無理なく短期間で行うことがおすすめ。
短期の場合は、下山2~3日後の疲労が取れる頃に効果を感じやすいと言われています。
じっくり取り組むなら「長期間」
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長期間での高地トレーニングは、3週間~1ヶ月以上の期間で行われることが多いです。長い間、過酷な環境下でトレーニングをするので、標高は1800~2000m前後が適しています。最初は体調を崩しやすいので、1週目は軽めのトレーニングで体を順応させ、2週目以降でトレーニング量を増やしていくことが理想的です。
長期の場合は、下山5~6日後の疲労が取れる頃に効果を感じやすいと言われています。
どこで出来る?「国内の専用施設」を紹介
冬季やお住まいの立地状況、時間の確保などで必ずしも山に登ってトレーニングできるとは限りません。登る山を決めたり、海外まで行かなくても大丈夫!国内で出来る高地トレーニング施設をご紹介します。
飛騨御嶽高原高地トレーニングエリア(岐阜県)
岐阜県の御嶽山の標高1200~2200m地点にある、NTC競技別強化拠点「飛騨御嶽高原高地トレーニングエリア」。標高1700mと1300m地点に全天候型の陸上競技場があり、ランナーにとってとても嬉しい環境です。他にも体育館などの施設も充実しており、様々なスポーツをされている方におすすめ。アスリートだけでなく一般の方も気軽に利用できる施設です。
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妙高高原(新潟県)
新潟県妙高市にある妙高高原。スキー場で有名ですが、夏場の合宿や長期トレーニングに全天候型陸上競技場や笹ヶ峰高地トレーニングコースが注目されています。標高1300mの笹ヶ峰コースや、少し標高は低めの700~800mの高原でトレーニングを行えるロードコースも充実しています。
筆者も学生時代に実際に利用したことがありますが、トラックに森の中を走るコースなど様々なコースを堪能しました。標高自体はとても高いわけではありませんが、コースによってはアップダウンがあるので脚力や心肺持久力の強化にピッタリです。
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GMOアスリーツパーク湯の丸(長野県)
長野県東御市にあるGMOアスリーツパーク湯の丸は、日本の西からも東からもアクセスしやすい立地が特徴。標高1750mに400mトラックやプール施設があり、日本国内では1番標高の高い所に位置する施設です。他にも林間ジョギングコースやトレイルランコースもあり、環境を変えてトレーニングしたいランナーにおすすめ。また、アスリート食堂もあり、栄養バランスの考えられた食事も魅力的です。
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現地に行かずに高地を再現?身近でできる「低酸素ジム」を紹介
実際に高地にある施設にはなかなか行くことのできない人も多いはず。身近で簡単かつ安全に高地トレーニングを再現できる「低酸素ジム」についてご紹介します!
低酸素ジムってどんなところ?
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高地トレーニングを元に低酸素での環境を人工的に作り出した「低酸素ジム」。その名の通り、酸素濃度の低い環境でトレーニングできるジムのことを表します。実際に高地へ行く時間が取れない人や、高地トレーニングを取り入れる前に低酸素での環境に体を慣らしてから高地トレーニングを行いたい方にもおすすめです!
ASICS sports complex TOKYO BAY(東京)
有酸素運動や筋力トレーニング、プールなど様々な施設を標高2000~4000m相当の環境でトレーニングが実施できます。有酸素トレーニング中は、血液中の酸素濃度を常に測定しながら行えることも屋内の施設ならではの魅力です。
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ハイアルチ(全国)
日本初の高地トレーニング専用スタジオであるハイアルチでは、標高2500mと同等の環境下でトレーニングを行うことが出来ます。スタンダードコースからトレーナーが指導してくれるパーソナルトレーニングまでコースも充実しています。関東が中心ですが、全国に複数の店舗があるので、身近な場所で探してみては?
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RDC GYM(東京)
高地トレーニングの本場、ケニアの高地環境を再現した低酸素ジム。トップランナーから初心者の方まで無理なくコースを選ぶことができます。また、グループファンクショナルでは、走る土台にもなる身体機能を満遍なく鍛えることも出来ますよ!
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AOR(大阪)
空気コントロールで時短フィットネスが売りの大阪にあるAOR。標高2500m相当の「低酸素ルーム」と「高酸素ルーム」の2つのルームがあります。低酸素環境でトレーニングした後には、細胞の新陳代謝を活発化しリラクゼーションを図る高酸素ルームでケアが出来る施設です。
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高地トレーニングは身近に始められる!
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高地トレーニングについて興味が湧いてきましたか?身近に始められ、体にも良い刺激を与えられる高地トレーニング。あなたに合った方法でぜひ取り入れてみてくださいね!