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改めておさらい!腹筋のキホンの「キ」
腹筋を鍛えよう!と決意し、トレーニングに励んでいるものの・・・腹筋のことキチンと知っていますか?知っていると鍛え方や意識の仕方も変わっていきます。トレーニングは「どこを鍛えているか」を意識することで、効果の現れ方が早くなります。
腹筋には種類がある
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腹筋というとシックスパックをイメージしませんか?
腹筋は、シックスパックを担っている腹直筋(写真/真ん中部分の6つに分かれている筋肉)の他にも様々な筋肉が集まって腹部を支えています。
くびれを作る内外腹斜筋(写真/横腹の斜めに走っている筋肉)や、写真では見えない内側をコルセットのように支えている腹横筋などがあります。
見えない部分というのは、外側にある腹直筋や内外腹斜筋に隠れている部分のこと。腹横筋の他に、横隔膜・多裂筋・骨盤底筋を合わせてインナーユニットと言います。
アウターマッスルやインナーマッスルとよく聞きますが、どちらか一方が強すぎたり、弱すぎたりするとアンバランスになってしまうので、どちらも使えるのが良いです。
鍛えるときは「回数」「セット数」ともに多めで
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お腹周りの筋肉だけにターゲットを絞り、トレーニングを行う時には、回数に注意しましょう。持久力のある筋肉の集まりなので、回数は20回~30回、セット数は3~4セットと少し多め、休憩は30秒前後と短めに設定することでお腹にしっかり効かせられますよ。
腹筋の鍛え方は自重で行うものや、ダンベルやメディシンボールなどトレーニングアイテムを使ったトレーニングなど様々なので体力レベルに合わせて選びましょう。
大きい筋肉のトレーニングの中で腹筋を鍛える
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スクワットやプッシュアップ、背中のトレーニングなど、どのような時も姿勢を保持するために腹筋を使っています。実際に腹筋に上手く力が入っていないと、フォームの崩れに繋がります。そうすると、トレーニング効果が薄れるだけでなく、怪我にも繋がってしまうのです。
例として、上の写真のスクワットの時、お腹の力が入っていないと・・・腰が反りやすくなる、上半身が丸まってしまう、などといったフォームになりやすいです。お腹への意識は、腹筋を鍛える種目以外でも常に大切です。
腹筋トレーニング、レベルアップの仕方
腹筋は筋肉のなかでも比較的鍛えやすく、効果も感じやすい部位です。様々な方法で腹筋を鍛えている人は多いと思いますが、現在のトレーニング方法に身体は満足していますか?レベルアップの順序をおさらいしていきましょう。
初めは自重トレーニングから
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トレーニングにおいて大切なことの1つが「使っている場所を意識すること」です。
トレーニングを始めたばかりで、いきなり道具を使ってトレーニングをすると、お腹をつかっている意識が薄れてしまったり、姿勢が崩れてしまう恐れがあります。まずは自重で腹筋を使うことを身体で覚えていきましょう。
慣れてきたら、アイテムを取り入れてみよう!
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余裕が出てきたり、物足りなくなってきたらトレーニングに変化をつけるベストタイミング!
トレーニングの3大原理の1つに「過負荷の原理」があります。過負荷の原理とは、現状で行えるトレーニングの負荷では効果は見込めず、今できる以上の負荷をかけてあげる必要があるという原理です。つまり、余裕があるトレーニング内容ではなく、ある程度きつい内容や負荷をかけることで効果が期待出来るということです。
初めは自重で行っていた腹筋トレーニングに負荷をプラスするには、アイテム(道具)を取り入れると効果的です。
おすすめのひとつに「メディシンボール」
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トレーニングアイテムには、ダンベルやボールなど様々な種類がありますが、特にお腹のトレーニングで筆者のおすすめは、「メディシンボール」!
メディシンボールとは、トレーニング用の重みのあるボールのことで、元々はリハビリテーションで使用されていたため、「メディシン」という名前が付けられました。現在では、リハビリ以外にも、体幹トレーニングとして多くの場面で使われています。
持つ以外にも、ボールに体重をかけてバランスを取ったり、投げたりと色々な方法でお腹を鍛えられるアイテムです。
メディシンボールを使った腹筋トレーニングとは
メディシンボールを使い、鍛えられる部位やメリットなどをご紹介します。
体幹をばっちり鍛えられる!
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メディシンボールは、「持ち上げる」「支える」「バランスを取る」「投げる/取る」など様々な動作の中でトレーニングすることが出来るので、身体の中心であるお腹のトレーニングにぴったり。
どのような動作でも常に体幹が重要なので、ただ直立してお腹に力を入れるよりも、ボールを使うトレーニングは効率よくお腹を鍛えることが出来ますよ。
筋トレ以外のスポーツをしている人にもかなりイイ!
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リハビリ発祥のトレーニングなので、全ての人におすすめですが、体幹部分を更に強化する目線では、自重や他の器具でのトレーニングに慣れてきた人や、陸上・バスケ・サッカーなどのスポーツパフォーマンスを向上させたい人にもおすすめです。
重さは1㎏~!自分の扱える重さを
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メディシンボールの重さは、1㎏~10㎏がメジャー。アスリート向けには更に重いものもありますが、まず最初は「自分が扱える重さ」で行いましょう!重ければ重いほどトレーニング効果があるわけではなく、持つだけでなく持ったまま動作が出来ることが重要です。
重りの目安 |
男性 |
女性 |
初心者 |
2〜3kg |
1〜2kg |
慣れてきた方 |
5〜6kg |
2〜4kg |
他のトレーニング器具とどう違う?
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動きの中で鍛えられるので、見た目だけでなく動ける身体が鍛えられます。
普段の筋力トレーニングとは違ったトレーニングを行うことで、身体へ新たな刺激を与えられたり、飽きることなく楽しみながらトレーニング出来る点も魅力的です。
2人でボールを投げて、キャッチするようなトレーニングもできるので、瞬発力や反応力などもupします。
種類が豊富!メディシンボールの選び方
生地や重さなど種類が豊富なメディシンボール。トレーニングの目的に合ったボールを選ぶ時に押さえておきたいポイントを見ていきましょう。
ラバー製メディシンボール
耐久性や耐水性に優れたラバー製のメディシンボール。小さな凹凸があり、グリップが効くので持って行うトレーニングの他、ボールを両手で支えながらプッシュアップをするトレーニングなども行いやすいですよ。
ゴム製メディシンボール
スタンダードなメディシンボールは、こちらのゴム製のメディシンボールです。表面がゴム製で滑りにくくなっているので、初めての方も落としづらくトレーニングに集中出来ますよ。また、壁に投げたり下に落としたときにバウンドもするので、投げるトレーニングを考えている方にもおすすめです。
ソフトメディシンボール
表面部分が柔らかい素材で覆われているので、初めてメディシンボールを扱う人におすすめが、こちらのソフトタイプ。万が一落としてしまっても怪我をしづらく、周りの物も傷つけにくいので、家の中でのトレーニングにもぴったりですよ。
グリップ付メディシンボール
握ったり、足に引っかけたりと使い勝手の良いグリップ付きのメディシンボール。持ち手が1つのシングルタイプと2つのダブルタイプがあります。しっかりと握ることが出来るので、より高負荷をかけたい時におすすめです。
ロープ付きメディシンボール
ロープ付きのメディシンボールは、「振り回す」や「投げる」動きに持ってこいです。遠心力を利用し、トレーニングをすることが出来ます。体幹はもちろん、肩周りの強化にも。野球やゴルフ、陸上の投てきなどといったスポーツパフォーマンス向上にもおすすめです。
実践!メディシンボールトレーニング
それでは実際に、メディシンボールを使ったトレーニングを紹介していきます。
ロシアンツイスト
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〈ターゲット〉内外腹斜筋
手順
- メディシンボールをお腹の上に乗せ、床に座る
- 膝の角度を45°~90°で保ちながら足を持ち上げる
- メディシンボールを両手で持ち、上半身を左右にツイストする
- 20回を目安に3セット行う
〈ポイント〉
ツイストをする際に、上半身が左右に揺れすぎないよう、お腹に力を入れましょう。足を上げているとキツい場合、最初は足をつけたまま行ってもok!慣れてきたら足を上げて負荷を高めましょう。
シットアップ
〈ターゲット〉腹直筋
手順
- 仰向けで膝90°に曲げ、メディシンボールを胸の前で持つ
- 斜め上にボールを持ち上げるようにして上体を起こす
- ボールを胸の前に戻しながら上体を床に戻す
- 15~20回を目安に3セット行う
※2人で行う場合
向かい合って仰向けに寝て、上記の手順でシットアップを行います。
起き上がった時に1人がボールを投げ、もう1人がボールをキャッチし繰り返します。
〈ポイント〉
少し反動を利用しても良いので、お腹の真ん中を意識して行いましょう。余裕がある場合は、胸の前ではなく頭上にボールを持っていってもok!その際には重量に注意をしましょう。
メディシンボールスラム
〈ターゲット〉全身の筋力向上
手順
- 足を肩幅に開き、胸を張る
- メディシンボールを両手で持ち、頭上に持ち上げる
- 真下に打ち付けるようにボールを投げる
- 投げた後、身体が前に倒れないよう姿勢を維持する
- ボールを拾い、動作を繰り返す
〈ポイント〉
ボールを頭上に持ち上げる時から、お腹に力を入れて行いましょう。
不安な方は、写真のように胸の高さから始めてもok!
ボールを打ち付けるように投げるときには、「思いっきり」「背筋を伸ばして」この2点がポイントです。
背中が丸まってしまうと、腰を痛める原因になるので気をつけましょう。
ハーフニーリングボールキャッチ
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〈ターゲット〉全身の連動性向上、体幹
手順(2人組で行います)
- ボールを投げる人は立位で、キャッチする人は片膝立ちになる
- 投げる人は、正面ではなく横向きから下投げで投げる
- お腹のあたりでキャッチし、そのままスムーズに身体を捻りながら腰のあたりで動きを止める
- 同じ軌道で投げ返す
- 片膝立ちの足を入替えて繰り返す
〈ポイント〉
キャッチをする際は、お腹でバシッと掴むよりも、スムーズに身体を捻りながら流すようにキャッチをしましょう。その時に上半身が崩れないようにお腹に力を入れるとgood!
余裕がある場合は、
・後ろの足をつま先で踏ん張らずに寝かせる
・前足と後ろ膝を一直線上にセットする
こちらで強度を上げることが出来ますよ。
1人で行う場合は、壁に向かって投げる・キャッチする動作を繰り返し行いましょう。壁の場合、慣れるまでは立位で行うと感覚を掴みやすいです。
買うならこのモデル!トレーナーおすすめのメディシンボール7選
それぞれの素材の特徴や、取り入れたいトレーニング内容に合わせて、目的・用途にあったボール選びが非常に重要です。フィットネストレーナーの筆者が、いくつかおすすめのメディシンボールをご紹介します。
【ラバー製】BODYMAKER メディシンボール
ラバー製のメディシンボールで、扱いやすく、掴みやすいのが特徴。値段も手頃なので、何を買おうか迷ったらこちらを買うのが良いでしょう。軽めのダンベルの代わりとしても使えます。
ITEM
ボディメーカー(BODYMAKER) メディシンボール 5kg
重量:約5kg
サイズ:直径約20cm
素材:ラバー
カラー:ブラック
【ゴム製ハード】PURE RISE メディシンボール
重くなるにつれて材質も硬くなる、ゴム製のハードタイプのメディシンボールです。バスケットボールのような触りごごちです。
ITEM
PURE RISE(ピュアライズ) メディシンボール 4kg
重量:4kg
サイズ:直径23cm
材質:ゴム
カラー:ブラック×パープル
【ゴム製ソフト】BODYMAKER ウォールボール
衝撃を吸収する表面がソフトなメディシンボールです。高い耐久性とソフトな表面が特徴なので、壁からのキャッチでもケガをしにくくなっています。
ITEM
ボディメーカー(BODYMAKER) ウォールボール 5kg
重量:5kg
サイズ:直径約36cm
素材:本体:合成皮革 中身:綿・鉄砂
カラー:ブラック×イエロー
【ソフト】LINDSPORTS メディシンボール
クッション性のあるカバーで覆われているので、メディシンボールスラムのような投げるトレーニングに最適です。
ITEM
LINDSPORTS (リンドスポーツ)メディシンボールソフト 2kg
重量:2kg
サイズ:直径約35cm
素材:(カバー)PU
カラー:ブラック
持ち手やロープが付いていてトレーニングが行いやすいグリップ付きタイプには、シングルグリップとダブルグリップの2種類があります。シットアップやロシアンツイストのような投げない種目は、グリップ付きの方が滑りづらいので、好みに合わせて選んでみましょう。
【シングルグリップ】秦運動具工業 ソフトメディシングリップボール
重り部分がグリップ(持ち手)よりも先に付いているので 振り回すようなトレーニングに最適です。ボールを持つような持ち方で色んな方向に動かす、 通常のメディシンボールトレーニングの使い方も出来ます。 また、足先をグリップに差し入れて、持ち上げる 足のエクササイズにも。
ITEM
秦運動具工業 ソフトメディシングリップボール 2kg
重量:2kg
サイズ:約 150mm×150mm×150mm
素材:PVC、砂
カラー:ブラック
【ダブルグリップ】MARIAL WORLD メディシンボール ダブルグリップタイプ
持ち手が2つ付いているメディシンボール。しっかりと握ることが出来るので、ツイストをしたり持ち上げたりする際に落としてしまう心配がなくなるので安心です。
ITEM
MARTIAL WORLD メディシンボール ダブルグリップタイプ 3kg
重量:3kg
サイズ:直径23㎝
素材:硬質ラバー
カラー:ブラック
【ロープ付き】NISHI スウィングメディシンボール
3.5mのロープが付いているメディシンボール。2㎏~6㎏まであるので、女性の方も使いやすい重さです。ロープ付きなので、スウィング動作や遠心力を利用したトレーニングに最適です。
ITEM
NISHI(ニシ・スポーツ) スウィングメディシンボール 2kg
重量:2kg
サイズ:20cm ロープ3.5m
材質:ゴム
カラー:オレンジ
メディシンボールで理想の腹筋へ
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メディシンボールを使うと、今まで以上にお腹に負荷をかけることが出来ます。
現状のトレーニングに慣れてきたり、お腹の変化を感じづらいと悩んでいる人は、ぜひメディシンボールをトレーニングアイテムに追加してみてください!
新しい刺激は、身体を変えるとても良いきっかけになりますよ。
腹筋を鍛えたい!こちらの記事も参考に
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