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ランナーが履いている「タイツ」はどんな機能があるの?
走るときに「タイツ」を履いている人、多いですよね。冬に防寒のために履くものではなく、少し変わった線が入っている、ぴたっとした形状のアレです。走る時のタイツも、もともとは防寒のために履かれていましたが、近年はテーピングのような機能や疲労回復のために履いている人がほとんどのようです。形状も足首までのフルレングスから、膝下、7部丈など、様々な長さのものがラインアップされています。
下半身の関節のサポート強化
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足、特に膝や股関節などをサポートする機能のあるタイツです。関節まわりのテーピングをタイツで「履く」のがこのタイプ。テーピングと全く同じ効果があるとは言えませんが、テーピングをするのが苦手という人も、手軽に膝など関節をサポートできます。怪我の予防のためや、怪我から復帰したいが不安がある、という場合にに履くのが良いです。
コンプレッションで疲労を軽減
ふくらはぎやふとももに着圧をかけて、血液の循環をサポートするタイプのタイツ。ランニングでは足を酷使するので、血行を促進し、疲労を軽減する効果があります。
寒さや日焼け対策
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冬のマラソン大会ではスタートまで寒く、スタートしたら長距離を走ることになります。ランニングタイツは筋肉を冷やさず、パフォーマンスを発揮するためにもとても役に立ちます。また夏は日焼け防止に役立つことも。UVカット機能やメッシュなど薄手のランニング用タイツもあります。
おしゃれや防犯のため
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サポートやテーピング部分がカラフルなデザインのものは、ランニングシャツやパンツとの組み合わせでおしゃれとしても使えます。また、女性用のランニングパンツは丈が短いものが多いので、足を出すのが恥ずかしい時や、夜道の防犯対策としても。リフレクター機能付きのものもあるので、暗い夜道を走る時でも安心です。
酷使した足を早くリカバリーする効果も!
疲れた足を早く回復させる「リカバリー」向けのタイツもあります。ロングレースやフルマラソンなど、ある程度長い距離を走った時や、あまり走り慣れてない人が早く疲労を抜くために履くのがおすすめです。
初心者でも失敗しない!ランニングタイツの選び方
本格的なランナー向けのタイツは1万円を超える商品も…。ウエアよりも高価なため、買うときに失敗したくないですよね。どんな基準で選んでいけば良いのでしょうか。
走ることを目的とするならば「サポート」「コンプレッション」タイプが良い
走るときに履くのであれば、「サポート」か「コンプレッション」、または両方の機能があるものを中心に選びましょう。サポートやコンプレッションには段階があり、性能の高いものほど値段が上がります。日々のジョギングから、練習ラン、マラソン大会、トレランなど、全ての走る瞬間に使うことができます。
サイズはぴったり目のものを
サイズは、タイツ選びでかなり重要です。サポートタイプでもコンプレッションタイプでも、特定部位(膝や股関節)に合わせてサポートや着圧をしています。膝の位置や股関節の位置がぴったり合うか、できれば試し履きした方が安心です。身長や体重を参考に、股下などが合うものを選びましょう。
履いた感覚としては少しきついくらいのものを選ぶと良いでしょう。メーカーによってはふくよかな体型の人向けのサイズのものもあるので、身長にあわせたらきつすぎて足が動かせない場合は、ふくよかな体型向けサイズを展開しているメーカーから選びましょう。
夏場は暑いかも…それなら素材や丈で調整を
ランナーからよく聞くのが「フルレングスのサポートタイツは夏は暑い」という声。吸汗速乾性に優れる素材やメッシュ素材を使ったもの、7部丈のものなどもあるので、うまく活用してみましょう。膝が強いという人は、膝下だけのタイプもありますよ。
ユニクロなどのプチプラブランドのタイツではNG?
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ユニクロのスポーツラインなどプチプラブランドのスポーツタイツは、残念ながらコンプレッションやサポート力が弱いものがほとんど。走りをサポートする目的であれば、避けた方が無難です。ただ、ウォーキングや筋トレなど比較的息が上がりにくく、短時間で回復するスポーツでは十分使えます。また日焼け防止や防寒、おしゃれがメインの目的であれば大いにアリです。
走る人にはこれがいい!ランニング向けのタイツおすすめ
「走ること」にフォーカスし、サポートとコンプレッションを中心におすすめを紹介していきます。なかにはリカバリーできるモデルもあるので、どういう機能が欲しいか、自分の運動強度とも合わせて検討しましょう。
■ワコール CW-Xシリーズ
独自の着圧設計とテーピングの技術を掛け合わせたスポーツ向けタイツ。日常的にフィットネスを楽しむひとはもちろん、アスリートにも支持されるクオリティの高さが魅力です。
CW-X エキスパート
特に膝に不安がある人むけのモデル。足全体のサポート機能は他のCW-Xのモデルに比べて弱めですが、着地の際膝に負荷がかかるスポーツをやる人の怪我の予防におすすめ。ジョギング、ウォーキングなど負荷の低い運動メインの人は、このモデルが良いでしょう。
ITEM
CW-X エキスパートモデル(メンズ)
カラー:BL
サイズ:S、SB、M、MB、L、LB
素材:本体/ポリエステル80%、ポリウレタン20%あて布/ナイロン80%、ポリウレタン20%
CW-X スタビライクス
股関節のサポートに、膝のサポートを追加。ふくらはぎの筋肉を下から支えるサポートもあり、エキスパートモデルよりも、長い時間、強度の高い運動をする人におすすめ。マラソンなどある程度長く走る人向けのモデルです。登山やトレランにも適しています。
ITEM
CW-X スポーツタイツ スタビライクスモデル メンズ
カラー:10色
サイズ:S、SB、M、MB、L、LB、MY、LY
素材:本体:ポリエステル80%、ポリウレタン20%、あて布:ナイロン80%、ポリウレタン20%
CW-X ジェネレーター
下半身を満遍なく着圧・サポートするCW-Xの中でも上位のモデル。下半身を酷使するマラソン、球技、スキー、スノボなどあらゆるスポーツ向けです。サポート部分がシームレスになっているので、すっきりしたデザインが特徴。
ITEM
CW-X ジェネレーターモデル2.0 メンズ
カラー:4色
サイズ:S、M、L
素材:本体:抜き部 ポリウレタン50%、ナイロン50% サポート部 ポリエステル40%、ポリウレタン30%、ナイロン30% テープ部:ナイロン50%、ポリエステル35%、ポリウレタン15%
■ゴールドウイン C3fitシリーズ
C3fitも、CW-Xと並んでランナーの中で人気のサポートタイツです。独自の着圧設計(Compression)、コンディショニング(Conditioning)、快適な着用感(Comfort)3つの「C」を叶えることを目指してつくられた高性能タイツです。着圧のみのものから、着圧+サポートのあるものまで、4種の製品がラインナップされています。
C3fit インスピレーション ロングタイツ
着圧がメインのタイツで、筋肉の揺れを防ぎます。着圧の結構促進効果で素早い回復に導いてくれるので、リカバリーウエアとしても良いですね。縫い目がシームレスになるように設計されているので、脱いだときの跡も気になりづらいです。ランニングはもちろん、トレッキングやゴルフなど、全てのスポーツで使えます。
ITEM
C3fit インスピレーションロングタイツ メンズ
カラー:BK、SN
サイズ:S、M、L、XL
素材: ナイロン75%、ポリウレタン25%
C3fit アドバンスカーゴロングタイツ
インスピレーションを基本とした、適度な着圧があるモデル。C3fitの中でも入門として、一番お手頃なタイツです。UVカット機能もあり、ジョギングやフィットネスに最適です。右もも部分に小物ポケットがあり、鍵やエナジーバーなどちょっとした小物を収納できます。
ITEM
C3fit アドバンスカーゴロングタイツ メンズ
カラー:ブラック(BK)
サイズ:S、M、L、XL
素材:ポリエステル82%ポリウレタン18%
C3fit エレメントエアーロングタイツ
腰、太もも、ふくらはぎのサポートがあるタイプ。着脱がしやすいファスナー設計になっているので、長時間の使用にも向いています。マラソンはもちろん、登山やトレランなど足を大きく上下にうごかすときに威力を発揮するタイツです。
ITEM
c3fit エレメントエアー ロングタイツ メンズ
カラー:IN:インディゴネイビー ・K:ブラック
サイズ:S/M/L/XL/BS/BM/BL
素材 :ナイロン75%、ポリウレタン25% ・ナイロン68%、ポリウレタン32%
c3fit インパクトエアーロングタイツ
C3fitの中でも一番サポート力が強靭なタイプ。エレメントエアのサポートに比べ、膝のお皿の上下のサポート力を強くし、加えてハムストリングもサポートしています。足腰が不安なランナーは、C3fitの中では迷わずこれをおすすめします。
ITEM
C3fit インパクトエアーロングタイツメンズ
カラー:K、IN
サイズ:S、M、L、XL、BS、BM、BL
素材:ナイロン68%、ポリウレタン32%
上記の2ブランドがランニング用タイツの2大勢力ですが、サポートやコンプレッション機能のあるタイツは他にもたくさんあります。特におすすめのブランド・商品を紹介します。
ミズノ バイオギア
弾力があり、フィット感が抜群の1枚。着圧がメイン機能ですが、膝部分に少しサポートもあります。初心者〜フルマラソンレベルまで、オールマイティに使えるモデルです。
ITEM
ミズノ バイオギアタイツ メンズ
サイズ 90)S、M、L、XL、2XL 92)93)94)95)96)S、M、L、XL
カラー 90:ブラック×ブラック 92:ブラック×ブルー 93:ブラック×ライム 94:ブラック×イエロー 95:ブラック×オレンジクラウンフィッシュ 96:ブラック×レッド
素材 本体:ナイロン76%・ポリウレタン24% メッシュ部:ナイロン87%・ポリウレタン13%
ナイキ パワーテック ランニングタイツ
マラソン程度までの距離に適した、着圧メインのランニングタイツです。足首にファスナーがあるので暑い時はまくれるのがポイントです。ウォーキングやトレーニングにもおすすめです。
ITEM
ナイキ パワー テック ランニングタイツ
素材本体・ポリエステル85%、ポリウレタン15%、メッシュパネル・ポリエステル80%、ポリウレタン20%
スキンズ コンプレッションA200 DNAMIC
スキンズで1番人気の、着圧のあるタイツ。運動中はもちろん、運動後のリカバリーとしても使えますし、兼用も可能です。トレーニングやジョギングはもちろん、登山やトレラン、球技スポーツなど激しい運動のあとのリカバリーとしても最適です。
ITEM
スキンズ A200 DNAMIC CORE メンズ ロングタイツ
カラー:ブラック/シトロン:BLACK/CITRON(BKCR) ブラック/イエロー:BLACK/YELLOW(BKYL)
サイズ:XS、S、M、L、XL
素材:ナイロン76% ポリウレタン24%
スキンズ コンプレッションA400 ULTIMATE
着圧+サポートのあるスキンズの最高モデル。ランニングやジョギング、マラソンなど走ること全般的に向いています。伸縮性があり、膝の曲げ伸ばしはストレスフリーですが、きちんとサポート力のある商品です。
ITEM
スキンズ A400 ULTIMATE メンズ
カラー:ブラック
サイズ:XS、SS、S、MS、M、LS、L、XL
素材:本体:ナイロン76%ポリウレタン24%,切替部分:ナイロン65%ポリウレタン35%
ランニングタイツ、長持ちさせるには?
せっかく買ったランニングタイツ、できることならば少しでも長持ちさせたいですよね。履き方の注意点や、買い替えの目安などを紹介します。
履く時はくしゅっとたごめて、膝の位置を合わせて履く
伸ばしたまま足を入れていく履き方はやめましょう。特に着圧の強いものはタイトな作りになっていて、生地が爪に引っかかって穴をあけてしまうことがあります。ストッキングを履く時と一緒で、たごめてから足を入れます。少しずつ引き上げていき、膝のお皿にサポートがあるモデルは、お皿の位置にフィットするように合わせてください。
脱ぐ時も同様に、足首側から無理に引っ張ったりせず、お尻側から少しずつ下ろしていきます。
洗濯はできればネットに入れて
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生地がデリケートなため、洗濯中にひっかけて穴を開けないためにも、ネットに入れて洗うことをお勧めします。生地の劣化や伸びを遅らせることができます。
それでも穴を開けてしまったら…アフターサービスで修理可能なブランドもあります。今回紹介した中だと、CW-XとC3fitは状態によっては修理可能のようです(条件あり)。気になる人はメーカーに問い合わせてみましょう。
買い替えは「サポートや着圧が弱くなったら」
どんなに大切に使っていたとしても、寿命はあります。締め付けが弱くなり、着圧やサポートを感じなくなったら買い換え時です。生地がほつれた時も、正しくコンプレッションがかからなくなるので、新しいものに買い替えましょう。古くなったタイツは練習や、走る以外のトレーニング時に着る用にまわして、新しいタイツを大事な大会で履くということもできます。頻度ににもよりますが、3年以上履いているものは着圧やサポートに問題がないか、一度見直しをしてみましょう。
初心者ほど積極的に履きたい!ランニングタイツは走りをレベルアップするアイテム
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走っている人は、おしゃれや防寒、日焼け対策のためだけに「タイツ」を履いているわけではありません。ランニング用タイツを履いたからタイムが縮むことはないですが、走りをサポートしてくれる機能のあるものを選んで、疲労を最小限に抑えられれば、実力以上のパフォーマンスを発揮できます。特にマラソン大会などでは、膝や関節を守れるので30キロ以降の走りや翌日の疲れ方が違ってきます。サポートタイツで足を労わりながら走力アップしましょう。
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