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『筋肉痛』とは体で何が起きている?
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筋肉痛とは、運動した後に起こる筋肉の痛みです。しかし、実はこの筋肉痛のメカニズムの詳細はまだはっきりと解明されていません。ただ、運動によって普段使っていない筋肉を使うことで筋肉痛になることから、筋肉に対して一定以上の負荷がかかることで発生することは分かっています。
なぜ筋肉痛のメカニズムが詳細まで解明されていないのかというと、筋線維自体は痛みを感じないからです。つまり、筋肉を構成する部位のいずれかによって引き起こされているのです。主に、運動の負荷により筋線維がダメージを受け、小さい傷がつくことで炎症が発生し、痛みに繋がっていると考えられています。
しかし、筋肉痛が起きているときは、筋肉が損傷していることが多く、筋肉が修復されることで、より強靭な筋肉になることで筋力が向上していきます。
筋肉痛になる原因とは?どうしたらなりにくいの?
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普段から走っている人ほど、ランニングによる筋肉痛は起こりにくくなります。どちらかというと初心者ランナーの方が筋肉痛になりやすいです。では、どのような原因で筋肉痛になるのか見ていきましょう。
運動強度が高い
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いつもよりも速いペースで走ったり、長い距離を走ったときなど、普段よりも強度の高い運動をした時に筋肉痛になりやすいです。例えば、普段から5km以上走らない人が、いきなり20kmを走れば筋肉へのダメージが大きく筋肉痛になってしまうでしょう。また、走るペースが速すぎる場合も、筋肉痛になりやすいです。ランニング能力を向上させるためには、負荷が高い練習を行う必要がありますが、筋肉痛になって次の日動けないような場合は、運動強度が高すぎるのかもしれません。
フォームが悪い
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運動強度が高くなくてもランニングのフォームが悪いことで筋肉痛になることがあります。悪いフォームだとある一部分に負荷が集中してしまうことがあり、筋肉の負荷も大きくなって筋肉痛になってしまいます。例えば、猫背で走ったり腰が落ちたりしたフォームだと、前側のもも(大腿四頭筋)に負担がかかるので筋肉痛になりやすいです。
ランニング初心者の方は、背筋を伸ばして肩の力を抜き、あごを引くと綺麗なフォームになりやすいです。ランニング中によそ見をするのは危険ですが、窓ガラスに映った自分の姿を見てフォームをこまめに確認するのがおすすめです。
走る場所が悪い
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筋肉痛は走る場所も関係しています。例えば、普段から柔らかい地面を走っている人が固いコンクリートの上を走ると、衝撃がいつもより大きくなり、筋肉痛になりやすくなります。また、一般的なランニングコースでも、坂道を走ると筋肉痛になりやすいです。特に下り坂は走りやすく、スピードを出しやすいですが、同時に体にかかる負担は上り坂よりも大きく、筋肉痛になりやすいので注意しましょう。
筋肉痛になったときはどうすれば良い?
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では、筋肉痛になったときはどうすれば良いのか見ていきましょう。
ストレッチをする
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最も一般的な筋肉痛の緩和方法は、ストレッチをして筋肉痛の筋肉をほぐすことです。ストレッチをすることで硬くなった筋肉をほぐし、血行を促進します。筋肉に溜まっている老廃物流し、回復に必要な栄養を筋肉に送ることで回復を促します。
しかし、筋肉痛が酷い場合はストレッチによって痛みを感じてしまうだけでなく、炎症が悪化することもあります。このような場合は、ストレッチをせずに安静にする方が回復は速くなります。血行を良くすることが筋肉痛には効果的なので、温かいお風呂に入ることやマッサージも有効です。炎症が酷い場合やマッサージをしたときに痛む場合は、控えるようにしましょう。
栄養を摂る
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筋肉痛は筋線維が傷ついていることが原因の1つと言われているため、筋肉の回復スピードを高めることが大切です。筋肉は主にタンパク質で構成されているので、修復する材料のタンパク質を積極的に摂るようにしましょう。
筋肉は筋肉痛のときにではなく、常に生まれ変わっているので、その分タンパク質は必要です。特に運動で筋肉を使う人が多い方は、タンパク質を多めに摂るように心がけましょう。
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睡眠を多くする
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筋肉痛のときは栄養を摂るだけでなく、睡眠も多く取るようにしましょう。筋肉を修復する成長ホルモンは寝ているときに多く分泌されます。そのため、睡眠時間を十分に取ることで、筋線維の修復が行われる時間が多くなり、回復にかかる日数は短くなるでしょう。
筋肉痛のときは走っても良いの?
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ランニング初心者の方であれば、筋肉痛になったときにどうすれば良いか分からない人も多いでしょう。例えば、初めて出場するマラソン大会が近づいているときであれば、練習したいと思う方は多いです。筋肉痛のときに練習して大丈夫なのでしょうか。
基本的に走らない方が良い
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筋肉痛のときは、基本的に走らなず安静にしている方が回復は早くなります。実際に、回復している途中でトレーニングを行ってしまうと、回復の効率は低くなってしまうでしょう。
しかし、筋肉痛の間に全くトレーニングしなければ、練習と練習の期間があいてしまい、他の筋肉は衰えてしまいます。そのため、筋肉痛のときは、その部位以外の筋肉を鍛えることで全身をまんべんなく鍛えることができます。
ゆっくりなら走ってもOK
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筋肉痛が軽度であり、動けるようであれば歩くスピードと同じくらいの速さで走るのが有効です。疲労が溜まらないような強度が低い運動は、全身の血行を良くして回復を早めます。これを積極的休養(アクティブレスト)と呼びます。
アクティブレストは筋肉痛のとき以外にも、全身の疲労を取る効果があるので、普段からトレーニングを行っている方は積極的に行っていきましょう。しかし、体が温まってくると走るペースを上げたくなりますが、ペースを上げて強度が高くなると逆効果になってしまいます。アクティブレストと決めた日は、疲労を取ることを意識しましょう。このように、筋肉痛の程度によって適した行動は変わってきます。基本的にランニングは全身運動になるため、筋肉痛が酷い場合は安静にした方が良いですが、気にならない程度の軽い症状であれば、普段通りに練習しても問題ないことも多いです。
練習をしてみて、痛みが悪化する場合、痛む場所をかばって走っている場合、痛くてフォームが崩れている場合などは、練習を中断するか、強度を抑える必要があります。
『シンスプリント』に注意しよう!
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ランナーではない方がランニングを継続するとスネを痛める「シンスプリント」になりやすいので注意してください。シンスプリントは解釈が広いですが、一般的には「脛骨疲労性骨膜炎」と言われており、スネの筋肉が炎症、つまり筋肉痛になることで起きます。
今まで習慣的にランニングをしていない人は、スネの周りの筋肉が弱く、負担が蓄積すると筋肉痛になりシンスプリントを発症します。ランニング経験が長くなると、自然とスネの周りの筋肉はつくので、シンスプリントになることは減ります。このことからシンスプリントは「初心者病」といわれることが多いです。しかし、シンスプリントの原因はオーバーユース(練習し過ぎ)なので、ランニング歴が長い方でも発症します。基本的に運動強度が高すぎることが原因なので、強度を下げるか休息をしっかり取るようにして辛いシンスプリントを予防しましょう。
筋肉痛を理解して快適なランニングを!
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ランニングをしている上で筋肉痛は切っても切れない関係があります。ランニングを始めたばかりの方は、筋肉痛の原因や筋肉痛になったときの対処方法を押さえていきましょう。基本的に運動強度が高いことが原因になっているので、普段の練習を見直すことが大切です。ランニングにおける筋肉痛を理解して快適にランニングしましょう。
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