自転車にヒントを得た?「グライドライド 2」
「グライドライド 2」のデザインでもっとも特徴的なのは、サイドから見た時のボートのような先端部の反りではないでしょうか。この反りを取り入れたデザインのヒントは自転車にあったといいます。
もし足が車輪だったら?
「もし、足が車輪ならば長くラクに走れるのでは?」というアシックスのデザイナーの発想が「転がる」というコンセプトに行き着いたそうです。
確かに歩くと1時間でせいぜい4kmしか進めませんが、自転車なら同じ時間内で20kmは移動できるでしょう。足が車輪のように転がるーそこから生まれたのが弓形のソール形状と二層構造のミッドソールを組み合わせた「GUIDESOLE(ガイドソール)」です。
足首の負担を減らし、転がるように前に進む
グライドライドを履いて走っているランナーを連続撮影した写真をみると、足首の「曲がり」が普通のシューズを履いたときよりも少ないのが印象的です。ランニングでは、着地して足を蹴り出す時のエネルギーが推進力を生み出しますが、通常のシューズの場合、極端に表現すれば足首を曲げて押し出すような動きになります。
しかし、グライドライドを履いたランナーの場合、着地しても足首が曲がらずソールの「曲がり」に沿って自然に蹴り出しに移行していきます。確かにこれは車輪のような動きですね。
グライドライドはジョギングを楽しむホビーランナーだけでなく、ウルトラマラソンに出場するランナーからも、「疲れが少ない」と高い評価を得ていたのも納得です。
最新モデルはさらに進化!何が変わった?
グライドライドは2021年2月にグライドライド 2にアップデートしました。どこが変わったのでしょうか?
素材の変更でより柔らかく
グライドライド2でもっとも進化したポイントがアッパー部分です。通気性がよく、足の動きに合わせて形状が変化するエンジニアードメッシュを採用することでよりやわらかなは着心地を実現しています。
3Dプリントにより最適化されたデザインにより必要箇所にしっかり補強をしながら軽量化も実現しています。
転がり感を調整、安定感が向上
サイドから見ると初代(画像)と2の違いはわかりやすいでしょう。初代はソールとアッパーの間に明確な「くびれ」がありますが、2ではきれいに一体整形されています。
グライドライドの特長である「転がり感」は、2ではややおさえられている代わりに、着地の際の安定感を高めています。「ラクには走りたいけれど、もう少しスピードも上げたい」という声に応えたものといえ、「元祖転がり系」メタライドとの差をさらに明確にしたといえるでしょう。
走った時の新鮮な感覚という点では初代が勝りますが、通常のシューズから乗り換えやすさという点では2の方です。
男女別にソール構造を調整
一般的に、男性と女性では骨格の作りや筋肉の付き方は異なるため、フォームや着地の際の荷重のポイントも変わってくると考えるほうが自然なはずです。
グライドライド2ではこの点を考慮して、男女別にソールの構造をそれぞれに最適になるよう調整しています。ちなみにメンズは25.5cmから、レディースのグライドライド2は26.5cmまでサイズが用意されているので、サイズが合う方は両方試してみると新しい発見があるかもしれません。
同じシリーズ「ライド3兄弟」はどこが違う?
アシックスでは「ENERGY SAVING FAMILY」を共通のコンセプトとして、グライドライド2の他にメタライド及びエボライド2というシューズをラインナップしています。この「ライド3兄弟」、どこが共通でどこが違っているのでしょうか?
重量は「メタライド > グライドライド 2 > エボライド 2」
ライドシリーズで一番わかりやすい違いは重量です。
メタライドが片足で290g(27cm)なのに対しグライドライド 2は285g、そしてエボライド 2は約230gとなっていますが、重量の違いは主に衝撃を吸収するためのスポンジ材の違いによるものです。
※重量についてはメーカー公式ではなく各ショップの実測値を参考
さらにメタライドでは衝撃緩衝性に優れたアシックス独自のGELも採用されているので、足をしっかり守ってくれる一方重量は重くなっています。
中身がみっちりつまっている分?価格もメタライドがもっとも高価でエボライドが安価、グライドライド2はその中間です。
守備範囲の広さでは?
メタライドは衝撃吸収性を重視したことからクッションが厚め、エボライド2は軽量性を重視したことでクッション性は控えめとなっており、グライドライド 2はその中間です。
クッション性も十分あり、それでいて重量もさほど重くないため、大会でも十分使えるので、この一足あればランニングの楽しみが広がるはずです。
全く運動経験がなく、まずはダイエットのためのウォーキングから、というのであればメタライドをおすすめしますが、それなりに他の運動もやっているよ、という方であればグライドライド 2が最適です。
また、男女で共通設計となっているシューズが多い中、グライドライドは男女別の作り分けがされているので、よりフィットするモデルが選びやすくなっています。
ITEM
アシックス メタライド【メンズ】
●素材:〔アッパー〕合成繊維、〔ソール〕合成底
●重量:290g(27.0cm)
●サイズ:25.5〜32.0cm
ITEM
アシックス メタライド【レディース】
●素材:〔アッパー〕合成繊維・合成樹脂、〔アウトソール 〕合成底
●重量:245g(24.0cm)
●サイズ:23.5〜26.5cm
▼メタライドについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめ!
フルマラソンのタイム別にカテゴライズ
「ENERGY SAVING FAMILY」はフルマラソンのタイム別にカテゴライズされています。
メタライドは5時間台〜完走目標、グライドライド 2は4〜5時間、そしてエボライドが3〜4時間とされています。
もちろん、実際にはサブ3のランナーが日常のジョギング用にメタライドを使っていることもありますが、大会に出る時のシューズ選びの目安になるでしょう。
ITEM
アシックス エボライド 2【メンズ】
●素材:〔アッパー〕合成繊維 、〔アウターソール〕ゴム底・合成底
●重量:232g(27.0cm)
●サイズ:24.0〜32.0cm
ITEM
アシックス エボライド 2【レディース】
●素材:〔アッパー〕合成繊維、合成樹脂、〔アウターソール〕ゴム底、合成底
●重量:190g(24.0cm)
●サイズ:22.5〜26.5cm
グライドライド2でもっと遠くまで走ってみよう
これまでランニングシューズといえば、いかに速く走ることができるか、に注目が集まっていました。そんな中、アシックスのグライドライド2では「ラクに長く走ること」をコンセプトにしているところに新鮮な印象を受けます。
大会で自己ベストを出すために目を三角にして飛ばすのもいいですが、たまには景色を楽しみながらのんびりと遠くまで走ることもランニングの楽しみの一つではないでしょうか。
このシューズとなら、もっと遠くまで走って行けそうーグライドライド 2はそんな気分にさせてくれるランニングシューズです。
ITEM
アシックス グライドライド 2 【メンズ】
●素材:〔アッパー〕合成繊維・合成樹脂、〔アウトソール〕ゴム底・合成底
●重量:285g(27.0cm)
●サイズ:24.5〜32.0cm
ITEM
アシックス グライドライド 2【レディース】
●素材:〔アッパー〕合成繊維・合成樹脂、〔アウトソール〕ゴム底/合成底
●重量:230g(24.0cm)
●サイズ:23.5〜26.6cm
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