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ランニング時の心拍数はどれくらい?
走るときは心拍数を目安にすると効果を得やすくなります。まずは、心拍数とはどのようなものか見ていきましょう。
そもそも心拍数とは?
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心拍数とは、1分間に『心臓が拍動した』回数のことです。運動をすると通常時よりも多い量の酸素を全身に送る必要があるので、血液を全身に送ろうと心臓の拍動回数が増えます。
ランニングやジョギングの場合だと、ペースを上げて走ったときに心拍数が上がり、心拍数が高い状態では運動を継続できません。
長く走るためには心拍数が急上昇しないペースで走ることが大切です。
有酸素運動を継続していると、全身の毛細血管が増えて心筋(心臓の筋肉)が強化され酸素供給能力が高くなるため、心拍数が上がりにくくなります。
安静時心拍数の目安
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安静時の心拍数は基本的にどの年齢の方もあまり変わりませんが、運動する習慣があるかどうかによって変わってきます。
一般的な安静時心拍数の目安は以下の通りです。
●継続的にスポーツをしている人:60回以下
●健康な人:60~80回
●運動をあまりしない人:80回以上
普段から運動をすることで、心筋が鍛えられるため1回の拍動で多くの血液を全身に送れるため、心拍数は低くなります。
また生活習慣の変化や、体調によっても変わってくることがあります。
最大心拍数の求め方
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心拍数を考えるときに重要な要素に『最大心拍数』があります。最大心拍数とは、心拍数の最大値・限界値のことで最大心拍数を超える運動は行えないことを意味します。
この最大心拍数は年齢とともに下がり、簡易的には『220-年齢』という式で求められます。例えば、30歳の方であれば220-30=190が最大心拍数の値です。
つまり、年齢を重ねることによって若いときと同じ心拍数で運動しようすると、相対的に運動の強度が高くなります。
ランニングをしているときは120~150拍/分くらい
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ランニング中の心拍数は走るペースによって変わり、全力疾走をすると最大心拍数に近い脈拍になります。全力疾走では長時間持続しないように、長い時間・長い距離を走るためには心拍数をある程度抑える必要があるでしょう。
例えば、30分ほどランニングをする場合など、ある程度連続して走り続けるときの心拍数の目安は120~150拍/分くらいになります。
もちろん、普段の運動レベルや年齢によって変わってきますが、この心拍数の値を参考にすると長く走りやすくなるでしょう。
息が切れるような速いペースのときの心拍数は、150をオーバーすることもあります。
心拍数が上がりすぎてしまったら?
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心拍数が上がり過ぎると、息が切れて走り続けることができなくなります。ランニング中に心拍数が上がり過ぎてしまった場合は、一度ペースを落としたジョギングに変更したり、歩いたりして運動強度を落とせば心拍数は下げられます。
一度、休憩を入れて心拍数を下げ呼吸を整えれば、またランニングを続けられるでしょう。ただし、息が上がり過ぎるランニングはオーバーペースなので、鼻で呼吸できる速さを意識すると長く走りやすくなります。
心拍数が高くなるペースのランニング中に休息を入れ、心拍数を下げる原理を利用したのが『インターバルトレーニング』です。
速いペース(高強度)だとランニングを持続できないため、休息を入れて心拍数を下げることで複数本走ることができ、一定のペースで長時間走るよりも心肺機能を高める効果が高いです。
▼インターバルトレーニングは、こちらの記事も参考に
心拍数は『ランニングのきつさ』によって変わる
ここまで紹介したように、心拍数とランニングは密接な関係があります。ここからは、心拍数と運動強度について紹介します。
心拍数がトレーニング強度を決める1つの指標になる
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ランニングのペースが上がり、きつくなると心拍数は上がります。つまり、心拍数を計測することで、「このペースきついな、しんどいな」という主観ではなく、客観的な尺度で強度を決めることができます。
また、ランナーによって年齢や運動レベル、走力は変わってきます。そのため『1km〇分ペース』というのも、人によって強度が変わってきます。高すぎる強度の場合は練習を完遂できなくなり、低すぎると練習で得られる効果は小さくなります。
そこで、心拍数を目安にトレーニングの強度(ランニングのペースや内容)を決めれば、より自分に合った練習を行えるでしょう。
応用すれば効率良いトレーニングプランを立てられる
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心拍数を基準にしたトレーニングを行えば、自分に合ったトレーニングの設定ペースや内容を決められます。効果的な練習を行えば、効率良く心肺機能を向上させられるでしょう。
目的に応じて適切なトレーニングを行えるので、レースの日程から逆算して自己ベストを狙える計画を立てられます。
心拍数を応用して狙った効果を得よう!
では、実際にどのようなペース(心拍数)で走ればどのようあ結果が得られるのでしょうか。ここからはダイエットと走力向上の2つについて、どれくらいの心拍数になるか目安を紹介します。
ダイエットするなら『40%~60%』の負荷
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ダイエットをするときなら最大心拍数の40%~60%の負荷が適しているといわれています。20歳の方であれば最大心拍数は200になるので、80~120拍/分の心拍数のペースで走ることで効率良く体脂肪を燃焼できます。
体脂肪をエネルギーとして分解するためには十分な酸素と時間が必要です。そのため、速いペースで走ると体脂肪を分解できず、素早く分解してエネルギーを取り出せる「糖」が使われてしまうため、ダイエットで体脂肪を燃やすならゆっくり走る必要があります。
体感だと会話しながら走れる程度のペースと考えるとイメージしやすいでしょう。息が切れるペースよりも非常にゆっくりなので、長くランニングも続けられます。
走力をアップするなら『60%~80%』の負荷
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マラソンなど長距離向けの走力を向上させたいなら最大心拍数の60%~80%くらいのペースが適しています。このペースであれば比較的長く走ることができるため、心肺機能に持続して刺激を与えられます。
20歳の方であれば120~160拍/分になり、ペースは口で呼吸するほどのペースから息が切れる直前くらいのペースが目安です。
さらに効果を求める場合は、先程のように休息を入れながら最大心拍数の80%以上の負荷のランニングを行うと良いでしょう。
走りながら心拍数を計るなら「スマートウォッチ」がおすすめ!
通常、心拍(脈)を計測するときは、手首を指で押さえて脈をカウントします。しかし、走りながらだと脈を数えるのは大変です。
そこで、心拍数計が内蔵されたスマートウォッチを使えば、自動で計測してくれるのでとても便利です。ここからはランニング向けのスマートウォッチを紹介します。
初めてのスマートウォッチでも使いやすい『ガーミン ForeAthlete 230J』
『ガーミン ForeAthlete 230J』はガーミンのエントリーモデルで、初めてスマートウォッチを使う方でも扱いやすいのが特徴です。
ランニングに必要な機能が充実しており、心拍数以外にも歩数計や消費カロリーも測定できるので、ダイエット目的で走る方にも適しています。
ITEM
ガーミン ForeAthlete 230J
●実寸法:45 x 45 x 11.7 mm
●重量:41g
●バッテリー寿命:トレーニング16時間、時計+ AT +通知5週間
●防水規格:5ATM
トレーニングプランを作ってくれる『SUUNTO 3』
『SUUNTO 3』は歩数や消費カロリー、睡眠を記録するアクティビティ追跡機能などを備えたモデルです。
ランニングだけでなくフィットネス全般に使えるスマートウォッチで、過去の運動履歴から1週間のトレーニングプランを作ってくれる機能もあります。
「運動したいけど、何をすれば良いか分からない」という方でも、適したトレーニングを行えるでしょう。
ITEM
SUUNTO 3
●実寸法:43 x 43 x 14.3 mm
●重量:45g
●防水規格:耐水30M防水
さまざまなアクティビティに対応!『Polar Vantage V2』
『Polar Vantage V』は比較的上級者向けのランニングウォッチです。さまざまなアクティビティに対応しており、最大酸素摂取量(VO2max)の測定やランニングプログラムの作成、リカバリー機能など充実しています。
トレーニングと回復のバランスを把握できるので、オーバートレーニングを防ぎ怪我予防にも繋がります。マラソンやトレイルランなど、比較的長い距離や競技性の高い走りをする人にぴったりの時計です。
ITEM
Polar Vantage V2
●実寸法:47 x 47 x 13 mm
●重量:52g
●バッテリー寿命:最大40時間連続計測
▼ランニングウォッチについて知りたい人は、こちらの記事もチェック!
心拍数を意識して有意義に走ろうf!
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ランニングと心拍数は密接な関係があり、心拍数を意識することで自分に適した強度(きつさ)で走れるでしょう。心拍数を目安にしてプランを立てれば、ダイエットだけでなく、持久力を高めたりレースで速く走ったりするために狙った効果を得やすくなります。
是非、心拍トレーニングを取り入れて有意義なトレーニングを行いましょう。
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