ナイキの厚底『ヴェイパーフライ』がさらに進化したシューズ
アルファフライはナイキの厚底レーシングシューズ『ヴェイパーフライ』と同じコンセプトで、同じくカーボンプレートとズームXフォームが使われています。
ヴェイパーフライと違い、高反発なズームXフォームのボリュームが多くなっているだけでなく、さらに反発力を高めるための「Zoom Airユニット(Zoom Air Pods)」が前足部に搭載されており、より速いスピードを維持しやすくなっています。
人類初のマラソン2時間切りを実現したシューズ
ナイキのアルファフライは世界的なレースで好記録を連発しているハイパフォーマンスシューズです。ここからは、アルファフライの実績を紹介します。
『イネオス1:59チャレンジ』で2時間切りを達成(非公認)
マラソンの世界記録保持者であるケニアのキプチョゲ選手が2019年の10月に「イネオス1:59チャレンジ」でマラソン2時間切りに挑戦しました。そのときに履いていたのが、まだ発売前のアルファフライです。
このチャレンジでは、非公式の記録ながらも人類発のマラソン2時間切りである1時間59分40秒(非公認)というタイムを出し、話題になりました。
日本記録も更新!
日本国内では、2021年2月のびわ湖毎日マラソンで富士通の鈴木健吾選手が2時間04分56秒の日本新記録を出し、そのときに履いていたシューズもアルファフライです。
35km~40kmは14分39秒で、そこからラスト2kmは1km2分51秒ペースまで上がりました。アルファフライを履いた鈴木健吾選手はリズミカルでとても力強い走りが印象的です。
特徴的な見た目!アルファフライの構造とは?
アルファフライは見た目が他のシューズと大きく異なります。その奇抜でもある各パーツにはナイキの技術が結集しており、パフォーマンスを出しやすくなっています。
ここからは、アルファフライの構造について紹介します。
跳ねるような反発力を生む2つの『Zoom Airユニット』
アルファフライの最も特徴的な構造は、前足部にある2つの独立した「Zoom Airユニット」です。Zoom Airユニットはエアバッグのように地面から受ける衝撃を和らげつつ、中に縦方向に配置された繊維が優れた復元力を発揮するため、弾むような反発力を生みます。
シューズの外まで露出させることで、Zoom Airユニットのボリュームを増やすことができさらに反発力が高まっています。
ナイキではお馴染みのカーボンプレート&ズームXフォーム
アルファフライにはヴェイパーフライでも使われているカーボンプレートを搭載。カーボンプレートを搭載することで、前足部の接地感を高めZoom Airユニットによる反発を受けやすくなっています。
また、接地時にプレートがしなることで推進力が生まれスピードも出しやすいのも特徴。
ズームXフォームは、ナイキの中で最も軽量・クッション性・反発力が高い素材です。アルファフライは特に厚底ですが、210gと軽量で速いスピードを長く維持しやすくなっています。
足にフィットする『AtomKnit』を採用したアッパー
アッパーはニット素材が使われておりフィット感が高いです。このニット素材は従来のFlyKnitの最新バージョンであり、今までのニット素材よりも通気性と伸縮性が優れています。
吸水を最小限に抑えられる機能が高くなっているため、長い距離を走って汗を多くかいても通気性が良く快適性が持続します。
アルファフライを使うときの注意点
アルファフライは世界記録や日本記録は出すなど、パフォーマンスを発揮しやすいシューズです。しかし、「足が速くなるシューズ」ではありません。
シューズを履く方によってはデメリットになることも。ここからは、アルファフライの注意点(デメリット)を紹介します。
反発力が高すぎて制御できない
出典:PIXTA
アルファフライはよく「暴れ馬」と表現されることもあり、高い反発を制御するのが難しいという声が多いです。そのため、誰にでも履きこなせるシューズではありません。
Zoom Airユニットを搭載したことによる反発が、返って無駄な動きに繋がってしまったり、大きな力が筋肉に大きな負担をかけたりします。
高い反発力を前進するための推進力にするためには、適した走り方や筋力が必要です。また、十分に筋力がある方でも慣れるまでに時間も必要になるので注意しましょう。
ヴェイパーフライよりも重い
アルファフライは210g(26.5cm)であり、ヴェイパーフライ198g(27.5cm)と、同じサイズだとヴェイパーフライの方が軽量です。シューズに軽量さを求める方であれば、アルファフライが重く感じてしまうかも。
実際に、今までヴェイパーフライを履いていた方からすると、アルファフライの重さが違和感になる方もいます。また、先程の通り、反発力が高いためコントロールが難しいのも大きなデメリットです。
アルファフライはレース用一択!
アルファフライが適している方はサブ3相当の走力の方で、練習用ではなくレース用としての使用が適しています。もちろん、レースを想定した練習(タイムトライアルなど)でも力を発揮するでしょう。
ただし、アルファフライはクセが強いシューズなので、使いこなすためにもレース前には試走を行って慣れておくことが大切です。上手く履きこなすことができれば爆発的な推進力を得られるでしょう。
ITEM
ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト% メンズ
●重量:210g
●サイズ:24.0cm~30.0cm
●カラー:ブラック、イエロー、オレンジ、ブルー、ホワイト
ITEM
ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト% レディース
●重量:210g
●サイズ:22.0cm~26.5cm
●カラー:ブラック、オレンジ、イエロー、ホワイト、ブルー
耐久性が気になる人は『エア ズーム テンポ ネクスト%』も使ってみよう!
「エア ズーム テンポ ネクスト%」はアルファフライの練習用として開発されたシューズです。アルファフライの「Zoom Airユニット」を搭載し、ズームXフォームを使用しています。
さらに、ヒール部分にはナイキのReactフォームを使っているので、耐久性が高くなり練習用として長く活躍するでしょう。
本番にアルファフライを履く方であれば、「Zoom Airユニット」の感覚に慣れるのにもピッタリです。アルファフライを履いてみて違和感がある方は、テンポネクスト%でしっかり走り込むと良いでしょう。
ITEM
ナイキ エアズーム テンポ ネクスト% メンズ
●重量:261g
●サイズ:24.5cm~30.0cm
●カラー:ハイパーターコイズ、ブラック、ホワイト、オレンジ
ITEM
ナイキ エアズーム テンポ ネクスト% レディース
●重量:225g
●サイズ:22.5cm~26.5cm
●カラー:ハイパーターコイズ、ブラック、ホワイト
アルファフライを使いこなして自己ベストを目指そう!
アルファフライは現在のマラソンの好記録を出したシューズであり、非常に性能が良く速いスピードを長く継続できます。
しかし、反発力が高すぎるため、使いこなすためには筋力や慣れが必要です。走力に自信がある方は試走で慣れて上手く使いこなし、マラソンのレースで自己ベストを狙ってみてください。
ナイキのシューズが気になる人は、こちらの記事も参考に!
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