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ランニングの腕振りをしっかり行うメリット
ランニングの腕振りを正しく行うと、推進力が上がります。推進力とは体を前へ推し進める力のことで、改善するとランニングのスピードアップが期待できます。
推進力を決める要素であるストライドやピッチ、テンポを改善して、快適なランニングを行うためのポイントをお伝えします。
大きなストライドで走れる
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大きく腕を振ればストライドは自然と伸びます。さらにストライドが大きく伸びると、一歩を踏み出したときの距離が伸びるので、走るスピードもアップします。
脚を前へ踏み出せないと考える人は、まずは腕の振りを大きくすることを意識してみてください。
ピッチが早くなる
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ランニングの際に足を運ぶピッチを早くするには、腕の振りも早くすることが大切。なぜなら、腕の動きに連動して脚も前に出るからです。
一方で腕の振りにメリハリがなく緩慢になると、足の回転数が減りピッチが遅くなります。
大会に参加したときの目標タイムを達成したい場合は、腕の振りを早くして走行時の回転数を上げると、ランニングのスピードアップにつながるでしょう。
一定のリズムでテンポよく走れる
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ランニングでは、疲労を抑えて走るために、一定のテンポで走行するのが大切です。
テンポよく走ると呼吸も一定のリズムで行え、筋肉への安定した酸素供給が可能。全身の筋肉へ効率的に酸素を供給できるので、楽に走れることでしょう。
ランニング中に正しく腕振りをするためのポイント
ランニング中に正しく腕振りをするためのポイントを3つご紹介します。どれもランニングのパフォーマンス向上につながる要素なので、チェックしてみてください。
大きく前後に腕を振る
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ランニング中は腕を左右に振らずに前後に振るようにしましょう。横に腕を振ってしまうと、ランニング中にエネルギーロスを招くといった研究報告があります。
とはいえ腕を横に振る癖がついている人は、なかなか矯正できないことも。そこでウォーキングでもよいので、まずは腕を前後に振る感覚を身に着けるのもおすすめです。
腕を前後に振るときのコツは、後方への腕振りを意識することです。前方への腕振りは力を入れず、自然と腕が前に出るようなイメージを持つと良いでしょう。
肘は曲げてコンパクトにする
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腕を伸ばした状態で腕振りをすると、振り幅が無駄に大きくなってしまい、腕振りの速度が遅くなる可能性があります。腕振りが遅くなると、足を運ぶピッチも遅くなるので、ランニング中のスピードも減速してしまいます。
そこで自然な状態で肘を曲げ、コンパクトにたたんで腕振りをしましょう。コンパクトだと腕を早く振りやすくなるので、ランニングのピッチも早くなります。
肘を曲げる角度は90度くらいを目安にして脇を締め、こぶしは軽く握るようにしましょう。肘を曲げたり、脇を締めたりするときはリラックスするのも大切です。
ランニング中は胸を開く
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ランニング中は胸を開くと腕を振りやすくなります。さらに呼吸もしやすくなるので、筋肉への酸素供給も効率的に。
胸を開くためには胸の筋肉を柔軟にしておく必要があります。
日常的に猫背姿勢の人は、胸の筋肉が硬い可能性があるのでストレッチで柔軟にするのをおすすめします。
ランニング中の腕振りを改善するためのトレーニング方法
ランニング中の腕振りをしっかり行うには、筋力や関節の柔軟性が必要です。腕振りに必要な筋力と柔軟性を高めるトレーニング法をご紹介します。
プッシュアップ
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【プッシュアップの手順】
- 両手を地面について四つん這いなる
- 膝を床から離す
- 腕をゆっくりと曲げながら顎が地面のスレスレになるまで体を落とす
- 地面スレスレまで体を落としたらゆっくりと肘を伸ばし元に戻す
プッシュアップでは胸や腕の筋肉を鍛えられます。ランニング中の腕振りで疲れないためにも、しっかり鍛えておくと良いでしょう。
胸や腕の筋力をつけると、長距離のランニングでも腕振りが疎かにならずに、走りやすい状態をキープできます。
懸垂で僧帽筋を鍛える
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【懸垂の手順】
- 両手で懸垂バーを持ちぶら下がる
- 両肘を曲げながら体を持ち上げる
- 顎が懸垂バーにつくくらいまで体を持ち上げる
- 顎が懸垂バーについたらゆっくりと腕を伸ばして身体を元の位置に戻す
懸垂で鍛えられる筋肉は背中の僧帽筋や腕の筋肉です。僧帽筋を鍛えると、腕を後方へ引きやすくなり腕振りをしやすくなります。
さらに肩甲骨同士を引き寄せて、胸を張りやすくなります。そのため、猫背の人にはおすすめのトレーニング法です。
懸垂が難しい場合は、斜め懸垂をしたり、バーをタオルに持ち替えタオルを下方へと引き下げるトレーニングもおすすめです。
胸を開くストレッチ
撮影:ひがしだいすけ
【胸を開くためのストレッチ】
- 椅子に座り、両手の肘から手にかけてデスクに着ける
- 体を前に倒し頭をテーブルの下に潜り込ませる
- 呼吸は切らずに20~30秒ほどキープ
- キープした後は体を起こす
ランニング中に胸を開けると、腕振りと呼吸がしやすくなります。胸を開くには、胸にある大胸筋に柔軟性が必要です。
今回お伝えしたストレッチだと、デスクワークやスマホ操作の合間にできる上に、両方同時に大胸筋をストレッチできて時間の短縮にもなります。
デスクワークやスマホ操作で猫背になり、胸の筋肉が固まっている人は、ぜひ実践してみてください。
猫背矯正でランニング中の腕振りを改善する
ランニング中に胸を張ろうとしても、胸を張れている感じがしなかったり、背中が痛くなったりした経験はないでしょうか?
胸を張れないのは「猫背」が原因かもしれません。猫背を改善する方法を紹介するので、ぜひ実践してみてください。
猫背を改善すると腕振りがしやすくなる
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背中が丸くなる猫背姿勢になるのは、胸の筋肉の柔軟性不足と、肩甲骨周りの筋力低下が原因です。
そのため胸のストレッチをして柔軟性を高めたり、肩甲骨周りの筋肉を鍛えて筋力をアップしたりすると、猫背の改善が期待できます。
簡単にできる猫背改善エクササイズ
撮影:ひがしだいすけ
【猫背改善エクササイズの手順】
- 椅子に座り背筋を伸ばす
- 両手を握った状態で手の平を上向きにして肘を曲げる
- 両側の肩甲骨をくっつけるイメージで力を入れる
- 力を入れると同時に胸を張り20~30秒キープする
- キープした後は力を抜いて元の状態に戻る
猫背改善エクササイズは、猫背を矯正するために必要な胸の筋肉のストレッチと、肩甲骨同士を引き寄せる筋肉のトレーニングを同時に実施できます。
猫背姿勢を継続させやすいデスクワークやスマホ操作の合間にこまめに行うと、徐々に正しい姿勢を取り戻せることでしょう。
ストレッチポールで猫背改善
撮影:ひがしだいすけ
猫背の改善にはストレッチポールもおすすめ。
ストレッチポールを縦にして、ダイノジに横になるだけでも猫背で縮みやすい胸や肋骨周りの筋肉をストレッチできます。ランニング後のケアとしても使えますので、猫背が気になる方は1台持っておくのもよいでしょう。
LPN社製のストレッチポールは、日本コアコンディショニング協会認定の高品質なストレッチポールです。5年以上の利用でも劣化することなく、使い続けられる耐久性が魅力。ストレッチポールの使い方のDVD教材付きなので、ストレッチポールが初めての人にもおすすめです。
ITEM
LPN(R) EXストレッチポール
●色:ネイビー
●サイズ:直径15cm×98cm
●重さ:700g
●素材:EPE(心材)/PVC(カバー)
ランニング中は腕をしっかり振って効率的な走り方をしよう
ランニング中に腕をしっかり振ると、ストライドが伸びたり、ピッチが速くなったりして走行時の推進力が増します。
スピードアップが図れる上に、体への負担が少なく走れるので、長く走りたい人や疲れにくい走りをしたい人は、腕振りを意識して走るとよいでしょう。
腕を振りやすくするには、プッシュアップや懸垂で腕や背中の筋肉を鍛えると良いです。また猫背を矯正するとランニング中の姿勢も良くなり、腕を振りやすくなります。
今回紹介したトレーニングを参考にしつつ、腕をしっかり振る効率的なランニングを実践してみてください。
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