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正しいランニングフォームとは
同じペースでの練習も、ランニングフォームによって体への負担や動作のロスは大きく変わってきます。それではランニングの「理想のフォーム」とはどのようなものなのでしょうか。
まずは基本の姿勢をマスターしよう
撮影:筆者友人
ランニングは片脚立ちの連続動作。
走る練習を始める前に、理想の基本姿勢を作り、その時の体の状態をしっかり覚えておきましょう。
< ランニングの基本姿勢 >
まずは肩幅ほどに両脚を開き、軽く前傾姿勢を意識して立ちます。
この時、つむじを糸でピンと吊るされているようなイメージを持つとよいでしょう。
続いて腕を上に伸ばして肋骨を引き上げ、肩甲骨を開いてリラックス。
骨盤を立て、頭から足裏まで一本の軸のようになるよう意識して立ちます。
両脚での正しい姿勢を掴んだら、次に行うのは片脚立ちの練習です。
撮影:筆者友人
姿勢を真っ直ぐにした状態で片脚を上げ、腸腰筋を引き上げるようにして立ちます。
地面についている方の足は母趾球に重心を置き、丹田(おへそのあたり)の腹圧を強めて体のバランスをとりながら10秒程度静止しましょう。
この時、全身の映る場所で姿勢を確認できると◎。左右どちらかの肩が下がったり、背中が丸まったりしていないか確認しましょう。
片側が終わったらもう片側も同じように行います。これでランニングの基本姿勢の確認はOKです。
骨盤を倒し、脚が自然に出る動きを利用する
撮影:筆者友人
ランニングの基本姿勢ができたら、そこから前に倒れこむようにして骨盤を倒し、足を踏み込んだ際、重心に体重が乗るようにします。
地面を蹴る際の膝の角度は90度前後を意識。そのまま数歩走る動きを入れることで、自然な足運びのコツを掴むことができます。
腕振りは両脇を締め、肘を引く意識を持つ
撮影:筆者友人
脚の動きを確認したら、次は腕振りです。腕は V 字か L 字に曲げ、「肘を後ろに引くこと」を意識しましょう。
撮影:筆者友人
理想の腕振り感覚を掴むには、親指を内側に曲げ、人差し指をその上に拮抗させるようにすると、自然と両脇が締まり、まっすぐスムーズな腕振りができます。
走り始めや、練習中、フォームの崩れを感じ始めたタイミングなどに取り入れるとよいでしょう。
目線は正面を見る
撮影:筆者友人
腕振りの感覚を掴んだら、続いて目線の確認です。目線は真正面に置き、高く保つことを意識してください。
長く走っていると目線が斜め下に向いたり、逆に顔が上がってしまったりすることがあります。
疲れが出てきた時こそ、目線は時々前方遠くを見るようにして、背筋を伸ばした理想のフォームを保つことを意識しましょう。
着地はかかとから?つま先から?
ランニングの基本姿勢ができたら、次は自分に合った着地方法を探してみましょう。
着地方法には「ヒールストライク」「ミッドフット」「フォアフット」の3つがあり、それぞれにメリット・デメリットや、適したシューズがあります。
ヒールストライク
撮影:筆者友人
かかとから着地し、つま先で地面を蹴って前に進む走り方です。かかと重心の多い日本人に習得しやすいと言われています。
ふくらはぎの筋肉やアキレス腱が発達していない初心者でも低負荷で走ることができ、着地時の衝撃を前方に進む力に変えられるのがメリットです。
一方で、脚の筋力が十分に鍛えられないことや、着地時間が長くなり、スピードが上げにくいというデメリットがあります。
ヒールストライクに合ったシューズ例:ASICS(アシックス)GRIDE RIDE(グライドライド)
ITEM
アシックス グライドライド【メンズ】
●素材:
・アッパー:合成繊維、合成樹脂
・アウトソール:ゴム底、合成底
●片足重量:230g / 24.0cm
●サイズ:25.5~29.0cm(0.5cm刻み)、 30.0、31.0、32.0cm
●カラー:4色
ITEM
アシックス グライドライド【レディース】
●素材:
・アッパー:合成繊維、合成樹脂
・アウトソール:ゴム底、合成底
●片足重量:230g / 24.0cm
●サイズ:23.0~26.5cm(0.5cm刻み)
●カラー:10色
ミッドフット
撮影:筆者友人
足裏全体を使って着地する走法で、体幹が安定しやすく上下動が少ない走り方といえます。関節だけでなく筋肉でも衝撃を吸収することで足への負担も少ないのがメリットです。
ただし、多くの人はシューズを履くとかかと着地になりやすいことから、ミッドフットは習得に時間がかかるというデメリットがあります。また、ヒールストライクと比べ、ふくらはぎやアキレス腱への負担はやや大きくなります。
ミッドフットに合ったシューズ例:adidas(アディダス)ADIZERO RC 3(アディゼロ RC 3)
ITEM
アディダス アディゼロ RC 3【メンズ】
●素材:
・アッパー:合成繊維、合成皮革
・アウトソール:ゴム底
●片足重量:210 g / 27.0cm
●サイズ:25.0~30.5cm(0.5cm刻み)
●カラー:3色
ITEM
アディダス アディゼロ RC 3【レディース】
●素材:
・アッパー:合成繊維、合成皮革
・アウトソール:ゴム底
●片足重量:210 g / 27.0cm
●サイズ:22.0~26.5cm(0.5cm刻み)
●カラー:6色
フォアフット
撮影:筆者友人
前足部で着地する走り方で、マラソン大国ケニア・エチオピア出身のエリートランナーに多い走法です。
アキレス腱のバネの伸縮で前に進むため、最小限のエネルギー消費で走ることができます。また、上半身を前傾させることで自然と前へと進むことができることもメリットといえます。
一方で、重心がかかと寄りにある日本人にはフォアフット走法は習得が難しく、無理につま先で走ろうと意識すると、ふくらはぎやアキレス腱を痛めてしまうというデメリットがあります。より速く、着地衝撃の少ない走りを目指す場合、まずはミッドフットを意識するのがおすすめです。
ミッドフット、フォアフットの習得を目指すなら、自然とつま先よりの着地となるベアフットやワラーチ、裸足でのランニングや、縄跳びや坂道ダッシュなどの補強トレーニングで母趾球を使って地面を捉える練習をすると良いでしょう。
フォアフットに合ったシューズ例:NIKE(ナイキ)Zoomfly 3(ズームフライ 3)
ITEM
ナイキ ズームフライ 3【メンズ】
●素材:
・アッパー:ヴェイパーウィーブ(合成繊維)、合成樹脂
・ミッドソール:リアクト
・アウトソール :合成底
●片足重量:260 g / 27.0cm
●サイズ:24.0~30.0cm(0.5cm刻み)
●カラー:3色
ITEM
ナイキ ズームフライ 3【レディース】
●素材:
・アッパー:ヴェイパーウィーブ(合成繊維)、合成樹脂
・ミッドソール:リアクト
・アウトソール :合成底
●片足重量:260 g / 27.0cm
●サイズ:22.5~26.5cm(0.5cm刻み)
●カラー:4色
▼ワラーチやベアフットランに興味がある方は、こちらの記事もおすすめ!
動画でランニングフォームをチェックしよう!
上記を踏まえて何度かランニング動作を繰り返したら動画を撮影して自分のフォームをチェックしてみましょう。
友人に撮ってもらうのもいいですし、スマートフォン用の折り畳みスタンドを使えば自撮り撮影も気軽にできます。
動作を細かく見るにはスマートフォンのスローモーションモード撮影がおすすめです。
ランニングフォームチェックポイント
撮影:筆者友人
動画を確認する際は、次の観点から理想のフォームになっているかチェックしてみてくださいね。
☑首肩に力みがないか
☑体の真下で乗り込みができているか
☑背中が丸まっていないか
☑腰が落ちていないか
☑腕はまっすぐ後ろに引けているか
☑目線はまっすぐになっているか
正しいフォームを身に着けてランニングを楽しもう!
出典:PIXTA
いかがでしたか。ランニングを始めるにあたっておさえておきたい「正しいフォーム」と「3つの着地方法」、「動画撮影によるフォームチェック方法」をご紹介しました。繰り返し読んで実践しながら、正しいフォームを身に着けてくださいね!
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