アイキャッチ画像出典:PIXTA
ランニングシューズの高性能中敷き『インソール』とは?
スポーツショップなどのランニングシューズコーナーには「インソール」が販売されていることが多いですが、ランニングを始めたばかりの人には馴染みがないでしょう。ここからは、まずインソールがどのようなものなのか紹介します。
ランニング用インソールは足を守るなど機能性が高い
出典:PIXTA
別売りされているインソールは、シューズに標準で入っているものと違い、ランニングのパフォーマンスアップを目的に作られています。その役割はさまざまですが、足を保護したり、フィット感を高めたりなど快適に走りやすくなります。
特に普段から硬いアスファルトを走る機会が多い人や、足の裏などが痛くなる人、シューズと足に隙間ができてしまう人はランニング専用のインソールを使ってみるのがおすすめです。
普段使っているスニーカーと同じ物でもOK?
インソールはランニングシューズに限定したものではなく、スニーカーや革靴用のインソールもあります。一般的なインソールは長時間歩いても足が痛くならないように作られています。
それに対してランニング用のインソールは、無駄を極力省いており、薄く軽量化されているのが特徴です。ランニングにはランニング向きのインソールを利用することで、パフォーマンスアップにつながるのです。
インソールはなぜ必要?3つの効果を紹介
インソールは必須のアイテムではありませんが、足のトラブルに悩んでいる人であれば使ってみる価値はアリです。では、ランニング用インソールにはどのような効果があるのか見ていきましょう。
シューズのフィット感を高める
出典:PIXTA
足は左右で微妙に大きさが違い、左右同じサイズを買っても場合によっては余計な空間ができてしまうこともあります。また、体重や時間帯によっても足のサイズは変わってきます。
シューズ内で足がズレると摩擦によってマメができたり、場合によっては膝や腰などに余計な負担をかけることで怪我に繋がることもあります。
インソールを使えばフィット感が高まり、怪我予防になるだけでなく、しっかり踏み込めるようになるのでパフォーマンスもアップします。
足の裏(アーチ)をサポートして、痛みを防ぐ
出典:PIXTA
最近では足の裏のアーチ(土踏まず)がない「偏平足」の人が増えています。偏平足の人は地面の衝撃を足の裏全体で受けるので、痛くなりやすいです。また、反対にアーチが大きい人も一部分に負担がかかり痛みが出やすいです。
そこで、インソールを使ってアーチをサポートすれば足の裏にかかる負担を分散・軽減でき、痛みを和らげます。
クッション性を高めて脚全体を守る
出典:PIXTA
ランニング用のインソールは衝撃を吸収する素材が使われていることが多く、クッション性能が高いです。トータルの走行距離が長い人は地面から受ける衝撃を蓄積していて怪我をしやすいので、インソールを使えば脚にかかる負担を軽減し怪我予防できます。
【目的別】インソールの選び方
「ランニング用インソール」と一言で表しても、その種類は機能によってさまざまです。自分に合ったインソールを選ぶためにも種類や選び方を押さえておきましょう。
怪我を予防したいなら『衝撃吸収力』
出典:PIXTA
走行距離が長く脚の怪我・故障を予防したいときは、衝撃吸収力を重視して選びましょう。衝撃吸収力が高い素材を使っていたり、分厚いインソールの方が地面からの衝撃を和らげることができます。
偏平足対策なら『アーチのサポート力』
出典:PIXTA
偏平足で足が痛くなっているのであれば、アーチ部分のサポート力を確認しましょう。アーチ部分の対策が施されているインソールは土踏まずの部分がしっかり盛り上がっているのが特徴です。また、アーチの形は人によって違うのでアーチの形を確認することも大切です。
アーチにはアーチが深い「ハイアーチ」、偏平足気味な「ローアーチ」、2つの中間である「ミッドアーチ」の3種類に分けられるので、自分のアーチに合ったインソールを選びましょう。
パフォーマンスアップなら『軽さ』
出典:PIXTA
レースで使うようなパフォーマンス重視のインソールを選ぶなら、軽量さを重視するのがおすすめです。クッション性が高く分厚いインソールを使うと、シューズが重くなってしまい走りにくくなってしまいます。
シューズにフィットするインソールの中でも、できるだけ薄く、軽いものを選ぶようにしましょう。
長く使い続けたいなら『通気性、抗菌・防臭』
出典:PIXTA
ランニング中の足の発汗量は多く、ミッドソールは汗を吸い込み蒸れてきます。シューズに入れた状態だとカビや雑菌が増えて、ニオイが強くなってしまいます。通気性や抗菌・防臭仕様のインソールを選ぶのがおすすめです。
インソールはシューズのサイズに合ったものを!
出典:PIXTA
インソールを選ぶときは、基本的にシューズのサイズに合ったものを選びます。ただし、レーシングシューズのように軽量化されているシューズの場合、適したサイズのインソールを入れても窮屈になるので注意しましょう。このような生地が薄いシューズとインソールは相性が悪いです。
シューズによっても微妙にサイズが異なるので、できればお店などで試着してサイズを選ぶのが一番確実です。インソールだけを購入するのであれば、手持ちのシューズを持ち込んでインソールのフィッティングをさせてもらいましょう。
オーダーメイドで作ることもできる!
中にはオーダーメイドで作ることもできるインソールもあります。オーダーメイドであれば、自分の足を測定して作るため、既製品と違いピッタリなものを作れます。長さや厚さを調整できるので、生地が薄いレーシングシューズにも合わせられるものもあります。
このようなオーダーメイドのインソールは、シューズメーカーやインソールの専門店で作ることができます。
快適さUP!おすすめのインソールを紹介!
では、市販されているおすすめのインソールにはどのようなものがあるのか紹介します。
マラソンランナー全般におすすめ!万能な『シダス インソール』
ランニング向けインソールの中でもランナー全般におすすめなのがシダスのインソール「ラン3Dプロテクト」です。踵部分にはジェル素材があり、衝撃を吸収。クッション性と反発力を併せ持つ軽量クッション素材「オーソライトX40」を使っており、ランニングパフォーマンスをサポートします。
ITEM
SIDAS ラン3Dプロテクト
●使用マテリアル:オーソライトX40
●厚さ:3.5mm
●サイズ:XS~XL
アーチをしっかり支える 『ソルボランニング』
「ソルボランニング」は地面から受ける衝撃を効率良く吸収・分散できるインソールです。アーチのサポート力が高く、さまざまな方向から支えるので安定感が高まり長時間走ったときの負担を軽減できます。
ITEM
DSISソルボランニング
●素材:ポリウレタン パッド(ソルボ)/ポリウレタン
●サイズ:2S~3L
足を衝撃から守る 『ファイテンインソール カップタイプ』
地面からの衝撃から足を守りたい人であれば、衝撃吸収力が優れてフィットしやすい「ファイテンインソール カップタイプ」がおすすめ。インソールの表と裏にはチタンが配合されています。足の形に合わせて形状が変わるので、フィットしやすくスポーツ時の安定感が向上します。
ITEM
ファイテンインソール カップタイプ
●素材:EVA、発泡PVC
●サイズ:22.5~24.0cm、24.5~26.0cm、26.5~28.0cm
足の裏(足底筋膜)が痛い人は『ソフソールインソール』
「ソフソールインソール」は前足部にジェルが配合されており、足底筋膜にかかる衝撃をしっかり吸収しサポートします。優れた衝撃吸収力で負担が軽減されるだけでなく、体重移動の効率が良くなり走りやすくなります。
ITEM
ソフソールインソール
●素材:ポリウレタン ポリエステル
●サイズ:S~XL
軽量性・グリップ性が高い『ニューバランス カップインソール』
ニューバランスのカップインソールは、軽量で薄手のインソールです。インソール全体にクッション性と反発性が高い「ABZORB」を使うことで、接地時の衝撃を吸収し、推進力に変えます。さらに通気孔がありシューズ内の蒸れを防ぐ効果もあります。
ITEM
ニューバランス カップインソール RCP150
●素材:ポリエステル
●サイズ:SS~XO
耐久性・薄さ・軽さを兼ね備えた『スーパーフィート カーボン』
『スーパーフィート カーボン』はスーパーフィートの中で最も薄く、ランニングシューズとの相性が抜群です。カーボンを使用しており、インソールの耐久性は高く、軽いのが特徴。
シューズのフィット感が高まるだけでなく、カーボンファイバーを配合した強化スタビライザーキャップによってアーチのサポート力も高いです。
ITEM
スーパーフィート カーボン
●サイズ:21.0~23.0cm、23.0~25.0cm、25.0~27.0cm、26.0~28.0cm、27.0~30.0cm、29.0~32.0cm
インソールはいつ、どうやって使うのがベスト?
インソールは基本的に走る前にシューズに入れて、そのままずっと走り続けるのが普通です。最初は変な感じがするので、なるべくゆっくり走り感覚を慣らしていきます。大事なレース本番でいきなり使うようなことは避けて、短めの距離から慣らしていくことをおすすめします。
また、シューズによって微妙に形が変わっているので、インソールの使いまわしはあまり好ましくありません。一つの靴にいれたら、それを使い続けるようにしましょう。
インソールを使えば必ず足のトラブルが解決するわけではなく、返って悪化することもあります。違和感や痛みが悪化するような場合は、無理して使い続けるのは避けるのが無難です。
へたってきたら交換を!
インソールの買い替えタイミングはシューズの利用頻度によって変わりますが、おおよそ半年くらいです。インソールが削れて古くなったり、潰れてしまいクッション性が失われたら買い替えると良いでしょう。このように機能性が失われた状態で使い続けると、体が安定せず怪我のリスクが高まってしまいます。
どこで買える?
出典:PIXTA
ランニング用のインソールはランニングシューズを扱っているお店で取り扱っていることが多いです。しかし、ランニングコーナーが小さい店舗では販売していないこともあるので、陸上やマラソンなどのアイテムが多い専門的なショップで探すのがおすすめです。ランニングに詳しいスタッフがいれば、自分に合ったインソールを選んでくれますよ。
パフォーマンスアップ?怪我予防?足のお悩みにはインソール!
出典:PIXTA
インソールは、ランニングギアの中ではマイナーかもしれません。実際にレーシングシューズとの相性は悪く、足が窮屈になってしまいます。しかし、普段からロングジョグなどでスピードを上げずに長い時間走るときは、インソールを使うことで快適で怪我のリスクを抑えられるでしょう。
走ると足が痛くなる人や怪我を予防したい人、シューズのフィット感を高めたい人は、一度インソールを試してみるのがおすすめですよ。
ランニングの足のトラブル、どうにかしたい!そんな人にはこちらの記事もおすすめ
1