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こんなに面白い!ハーフマラソンの特徴や魅力を紹介
ランニングを始めて目標はフルマラソン完走!でもさすがにいきなりフルマラソンは・・・という方にまず挑戦していただきたいのが、フルマラソンの半分の距離(21.0975km)を走るハーフマラソンです。
といってもハーフマラソンは単なるフルマラソンの短縮版ではなく、独特の面白さがあります。
気軽にエントリーできる
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ハーフマラソンは、フルマラソンに比べて比較的コンパクトに開催できることから、大小合わせて多くの大会が各地で開催されています。もちろん、中にはフルマラソン同様にクリック合戦が繰り広げられるような大規模な大会もありますが、月例マラソンなど、当日参加OK、参加費用も1,000円といった地元の団体が主催する小規模な大会もあります。
これならちょっと走ってみようかな、と思ったときに気軽にエントリーできますね。
フラットなコースが多くて走りやすい
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ハーフマラソンは、フルマラソンよりも距離が短いこともあり、交通規制の不要な公園や河川敷などを利用して開催される大会が多いです。そのため、フルマラソンのように地形に左右されず、比較的フラットなコースレイアウトとなります。アップダウンが多いと脚への負荷も高くなってタイムが出しにくくなりますが、フラットなコースの多いハーフマラソンなら大会への初挑戦にもぴったりです。
箱根ランナーと走れるかも?
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ハーフマラソンの21.0975kmという距離は、ちょうど箱根駅伝の1区間と同じぐらいです。このため、トレーニングや記録狙いで多くの箱根駅伝出場ランナーがハーフマラソンに出場しています。
箱根ランナーが大勢出場する大会としては、11月に埼玉県で開催される「上尾シティマラソン」、同じく11月に東京都で開催される「府中多摩川マラソン」、4月に静岡県で開催される「焼津みなとマラソン」などが有名です。
中でも「焼津みなとマラソン」は、大学対抗ペアマラソンという種目があり、箱根駅伝出場校同士の対決も見物です。ただし、彼らはハーフマラソンを1時間ちょっとで走りきってしまうので、同じレースに出場してもその姿を見かけることはできないかもしれませんが・・・
平均完走タイムは2時間前後
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完走者の平均タイムは男性で1時間56分、女性では2時間14分となっています(※2018年に開催された113大会での平均値)。
1kmあたりのペースに直すと男性は5分29秒、女性は6分21秒になります。意外に速いペースでしょうか?
ランニングを始めてハーフマラソンにチャレンジするなら、まずはこの完走平均タイムが最初の目標になるでしょう。
参考までに、東京マラソンの平均完走タイムは年によって多少のばらつきはあるものの、男性で約4時間30分、女性では約4時間59分となっています。ハーフのタイムの概ね2.3倍〜2.4倍で、個人の実感ですが現実にかなり近い印象があります。ハーフマラソンを完走すれば、そのタイムからフルマラソンのタイムもある程度見えてくるはずです。
▼ハーフマラソンの目標タイムについてもっと知りたい人には、こちらの記事もおすすめ!
世界記録は1時間切り!
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もともとハーフマラソンのような長距離のロードレースでは、コースごとの特性にばらつきがあることから国際陸上競技連盟では記録の公認を行っていませんでした。国際陸上競技連盟が大会の諸条件を整えて正式な記録としてハーフマラソンを公認したのは2004年と、実は最近のことなのです。
2020年10月現在の世界記録ですが、男子はケニアのジョフリー・カムウォロルが2019年9月のコペンハーゲンで出した58分01秒、女子では同じくケニアのジョイシリン・ジェブコスゲイが2017年10月にバレンシアで出した1時間04分51秒となっています。
完走を目指そう!おすすめのトレーニングメニュー
フルマラソンの半分といっても21.0975kmが長距離のレースであることに違いはありません。しっかりとトレーニングを行い準備しておく必要があります。
準備期間は3か月を目安に
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全く走ったことがない状態からハーフマラソンの完走を目指すのなら、3か月前からトレーニングを始めるようにしましょう。もちろん準備期間は長いのに越したことはないのですが、あまり長いとモチベーションを保つのが難しくなります。「まだ時間があるから今日はいいか」と途中でずるずるとさぼってしまう恐れもあるので、ある程度の期間を区切って練習をするのがおすすめです。
最初の1か月はランニングに慣れる期間
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最初の1か月間はランニングへの慣熟期間です。まずは30分間走り続けることを目標にします。
よくランニングの前にウォーキングから、と言われることがありますが、ランニングとウォーキングでは身体の動きが全く異なるのであまり練習にはなりません。ゆっくりで良いので走ることを体に慣れさせましょう。
距離を気にする必要はありません。ペースも早足と変わらないぐらいのゆっくりのペースでも大丈夫です。1週間に2回程度走ることから始めましょう。30分走り続けられたら少しずつ時間を伸ばして、1か月後には60分走り続けることを目標にします。
また、しっかりとしたランニングシューズを購入することも忘れずに。最初だからと手持ちのカジュアルスニーカーやテニスシューズなどで走ると足を痛めてしまうこともあるので要注意です。
ITEM
ON Cloud Terry【メンズ】
●素材: アッパー/スエット生地(シュータン/パイル地) ソール/EVA
●重量:223g(片足26.5cm)
●サイズ:25.0〜32.0cm
●カラー:5色
ITEM
On Cloud Terry【レディース】
●素材: アッパー/スエット生地(シュータン/パイル地) ソール/EVA
●重量:181g(片足24.0cm)
●サイズ:22.0〜28.0cm
●カラー:5色
テニスの名プレイヤー、ロジャー・フェデラーが参加したことで話題のスイスブランド、「ON」の最新モデルが「テリー」です。快適なクッショニングに加えて独自のシューレースシステムを装備し、普段使いからレースまで幅広く対応できる一足です。シックなカラーリングも街に映えますね。
ITEM
SALOMON SENSIBELT
●重量:204g
●サイズ:40×18×11(長さx幅x奥行cm)
●カラー:5色
●付属ボトル容量:0.54L
その他に、走るときにはボトルポーチがあると便利です。サロモンのSENSIBELTは伸縮性があり快適にぴったりとフィット、タイトな印象がありますがストレッチ素材を使用しているのでメインコンパートメントにはスマホなどの小物を収納できます。0.6Lの専用ボトル付きも嬉しいですね。
2か月目はペースを意識して
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60分走り続けられるようになったら次はペース走を取り入れていきます。ペース走とは、たとえば1kmを7分かけて走ると決めたらそのペースを維持して走り続ける練習です。速すぎても遅すぎてもダメです。
今自分がどんなペースで走っているのか、ペース感覚をしっかり身体に覚えさせるトレーニングです。慣れてくると時計などを見なくても自分がどれぐらいのペースで走っているのかを感覚でわかるようになりますよ。
ハーフマラソンの制限時間は2時間30分に設定されていることが多いので、1kmを7分のペースで走り続ければ完走できることになります。
公園の周回コースや河川敷のランニングコースを使ってキロ7分のペースで走るトレーニングを取り入れます。週に2日走るのであればその内のどちらかをキロ7分のペースで5キロ走るトレーニングにあてましょう。
もし、キロ7分ペースが余裕でこなせるようになればペースをキロ6分に上げます。
自分のペースを確認するためにはGPS付きのランニングウォッチが便利ですよ。もちろんスマホのアプリを使っても構わないのですが、いずれ大会に出る時には必要になるので早めに手に入れて使い方に慣れておきましょう。
ITEM
ガーミン ForeAthlete235J
●本体サイズ:45×45×11mm(幅×高さ×奥行き)
●本体重量:42g
●カラー:3色
GPSウォッチは各社がリリースしていますが、その元祖のガーミンの製品はやはり使いやすいです。特にベーシックモデルとなる235Jは機能もよく整理されていて必要な機能が揃っているので最初の一本におすすめです。
▼ペース走についてもっと知りたい人には、こちらの記事もおすすめ!
3か月目は仕上げ、でもハーフの距離を走る必要はありません
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3か月目はいよいよ仕上げの時期、15kmを走ることを目標にします。週2日走るのならば1日をペース走(距離は5〜10kmで設定)、もう1日を長距離走の練習にあてましょう。
フルマラソンの練習でフルの距離を走る必要がないのと同じで、練習で15kmが走れていれば本番ではハーフの距離を走り切ることはできます。練習で無理にハーフ以上の距離を走って脚を痛めてしまうリスクを考えれば、避けた方がよいでしょう。
そして、レース1週間前になったら距離は控えめにして疲労をためないようにします。
レース前日、そして当日の過ごし方
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レース前日は本番で最高のパフォーマンスを発揮できるようリラックスして過ごすようにしましょう。興奮してなかなか寝付けないという方もいらっしゃるかもしれませんが、ベッドで横になっているだけでも身体はちゃんと休めているので気にする必要はありません。
そして迎えた当日、しっかりと朝食を食べて早めに会場入りして、余裕をもって受付を済ませましょう。
楽しみ方はさまざま!出場してみたい人気の大会5選
今後の大会の開催についてはまだまだ不透明な状況ですが、それでも再開に向けた動きが少しずつ見られるようになりました。今後の復活も祈念して、関東近郊で開催される人気の5大会について紹介していきます。各大会の開催状況については、公式ホームページにて確認してください。
あの有名ランナーと走れる?「上尾シティマラソン」(埼玉県:10月開催)
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残念ながら2020年の開催は中止になってしまいましたが、アップダウンが少なく好記録が期待できるレースで、箱根駅伝常連校が多数参加するので箱根の前哨戦のような雰囲気もあります。シリアスな、レースらしいぴりっとした緊張感を味わえる大会です。
また、ゲストランナーも豪華で、2019年度は川内優輝選手が特別招待選手として参加し、1時間3分8秒の好タイムを出しています。
公式サイトはこちら!
気分はアメリカ!「フロストバイトロードレース」(東京都:1月開催)
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毎年、年始に福生市にある米軍横田基地内で開催されるのがフロストバイトロードレースです。なにしろ普段はなかなか入れない基地の中で行われる大会というだけでも貴重です。一歩ゲートをくぐれは、そこはアメリカ!
フラットで走りやすいコースですが、距離が若干短かかったり、あるいは航空機の着陸のために待たされたり(!)など、ハプニングも含めて楽しめる(?)おおらかな大会です。
参加賞はアメリカンなデザインのスウェットシャツで、毎年これをもらうのが楽しみで参加する方もいらっしゃいますよ。
公式サイトはこちら!
大都会を駆け抜ける、「新宿シティハーフマラソン」(東京都:1月開催)
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文字通り、新宿の街中を駆け抜けるハーフマラソンで、車でしか通れない新宿トンネルがコースになっているなど、普段とは違った景色の中を走れるのが魅力です。もちろん新宿なのでアクセスも便利、人気になるのもわかりますね。
残念ながら、2021年1月のハーフマラソンの開催は中止が決定(※)していますが、早期の復活を望みたい大会です。
※10km、3km、2kmは開催を検討中とのこと
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箱根の予選会気分を味わえる「立川シティハーフ」(東京都:3月開催)
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立川市にある陸上自衛隊駐屯地をスタートし、昭和記念公園を走る大会です。コースの詳細は異なりますが、スタートとゴールは箱根駅伝の予選会と同じなので特に箱根駅伝のファンにはたまらないでしょう。
コースは昭和記念公園に入ってから若干のアップダウンはあるものの、基本的にはフラットで走りやすいコースです。
残念ながら来年(2021年)の開催は中止となってしまいましたが、再開を楽しみに待ちましょう。
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富士山を見ながらの絶景ラン「山中湖ロードレース」(山梨県:5月開催)
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富士五湖の一つ、山中湖を1周するレースです。開催時期も5月と気候の良い時期ですし、雄大な富士山と山中湖を眺めながらのランは最高です。ただし高地にあることから、やや空気が薄いこととアップダウンが多いため、自己ベストを狙いに行くような大会ではありません。周辺にはペンションやキャンプ場も多いので旅行気分で楽しむのがおすすめです。
公式サイトはこちら!
肩の力を抜いて、ハーフマラソンを楽しもう!
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マラソン先進国であるアメリカでは、意外なことにフルマラソンよりもハーフマラソンの人気が高く、「距離は半分、楽しみは2倍(Half the distance, Twice the fun.)」という言い方があるほどです。この「楽しんで走る」という考え方は、これからランニングを続けていく上でとても大事なことだと思います。
わたしたち日本人は、とかく生真面目すぎる部分があって、ついつい「ランニング道」のように考えてストイックになってしまいがちです。もちろん、それもランニングの楽しみ方の一つかもしれませんが、ちょっとアメリカ人ランナー的な考え方を取り入れても良いのではないでしょうか?
気軽に参加できるハーフマラソン、それが充実したランニングライフの始まりになることを祈っています!
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