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前日の過ごし方でレース結果は変わる!
マラソン当日のパフォーマンスは、これまでの練習だけでなく、前日の過ごし方も大きく関わってきます。もし直前になって練習量に不安がある方も、直前の調整を完璧にするだけでも結果が違ってきますよ。
まずは、マラソン前日はどのように過ごせば良いのか、基本ポイントを解説します。
体と脳を休ませることが大切!
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レース当日に疲労が残らないように、前日はゆったりとリラックスした状態で過ごすことが大切です。重要なことは、体を休ませるだけでなく、体の運動を支配している「脳」もリラックスさせることです。
脳が疲れている状態だと、体が重く感じたり、集中力が持続しにくくなったりすることがあります。例えば、前日に仕事や勉強、ゲーム、読書などをすると脳が疲れてしまい、レース中に集中力が途切れやすくなってしまいます。
長時間集中力を保つ必要があるフルマラソンの前日は、極力脳が疲れる行動は控えた方が良いでしょう。
「新しいこと」はなるべく避ける
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本番の直前になると、不安感から焦っていろいろなことを試してみたくなります。例えば「あのトレーニングをしておこう」「この食べ物が良いらしい」など、ネットで色々調べてやってしまいがちです。
しかし、今までやったことのないことを前日にいきなり行うのはリスクが大きいです。もし試した方法が自分に合わなければ、本番のコンディションが悪くなる可能性が大きいです。
前日は焦らず、これまでやってきたことを信じて本番に望みましょう。
【練習編】前日にトレーニングをしてもいい?
マラソン前日は「練習はした方が良いのか」「何を食べたら良いのか」など、気になることは多いでしょう。ここからは、前日の過ごし方について、練習編・栄養編・睡眠編・準備編の4つに分け、それぞれ具体的に紹介します。まずは、気になる「練習編」について見ていきましょう。
前日の練習は控える
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前日に練習するのは基本的にNGです。練習の目的は走力・競技力を高めるものであり、強い刺激を入れ、回復するときに強くなる仕組みです。
前日にロングジョグなど長距離走の練習を行ってしまうと、レースの当日に疲労のピークが来てしまいレース本番に影響が出てします。前日の練習は控えてゆったりと過ごしましょう。
軽く体を動かすのはOK
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前日は、レース当日のウォーミングアップ程度の運動を行い、体の調子を確認しながら、体をほぐしましょう。いつものウォーミングアップなら疲労はそこまで溜まらず、体の調子を確認しやすいです。
もし前日に体が重いと感じたら、レース本番では「序盤はペースを抑えて後半徐々にペースを上げていこう」などと、体調に合わせた戦略を考えやすくなります。
体の状態をチェックしよう
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前日は、体の状態をチェックするようにしましょう。翌日に影響が出ないように、午前中など早い時間帯に、軽めのマッサージや入浴などをして疲労を抜くようにするのがおすすめです。
前日にマッサージを受けるのは、揉み返しなどで痛みが出たり筋肉が硬直したりするケースがあるのであまりおすすめではありません。マッサージをするとしたら、自分で強さを調整できるセルフマッサージを行うのが良いでしょう。
【栄養編】前日の食事で気を付けることは?
マラソン当日にコンディションを合わせるなら、疲労のマネジメントだけでなく、栄養面も考えることが大切です。ここからは前日の食事など「栄養編」について紹介します。
炭水化物を「少し」増やす
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マラソンは1レースで膨大な量のエネルギーを消費するので、前日は炭水化物を摂っておくことが大切です。ただし、「カーボローディング(エネルギー源である糖質を、レース前にため込んでおくための食事法)」と意気込んでたくさん食べ過ぎるのは控えましょう。
食べ過ぎると胃がもたれてしまったり、お腹を壊すことがあります。また、食べ物を消化するのにエネルギーを使ってしまい、体がだるくなることもあります。新しいことは試さず、安全に炭水化物の量を摂るようにするため、普段より少し主食を増やしおかずを減らすと良いでしょう。特に、うどんなどの麺類は消化が良いのでおすすめです。
また、レース当日に脱水を防ぐためにできるだけ水分を多く摂っておくことも大切です。
控えた方が良い食べ物とは?
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マラソン前日には控えた方が良い食べ物があるので、次の食べ物はなるべく食べないようにしましょう。
●生もの:食あたりを起こす可能性がある。
●油が多いもの(揚げものなど):脂質は消化に時間がかかり、胃もたれを起こす可能性がある。
●食物繊維が多いもの:食物繊維は腸で吸収できない栄養で、多く摂るとお腹が緩くなってしまう。
レース前日に食べたものが当日、体の中に残っていると体が重く感じるので、普段よりも少し早い時間帯に食事を済ませ、小腹が空いたらエネルギーゼリーなど消化が良いものを摂るのがおすすめです。
お酒もなるべく控えよう
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アルコールは、分解するときにはエネルギーを使ってしまうので、レース本番で使うエネルギー量が減ってしまいます。また、お酒を飲み過ぎると脱水症状になってしまう可能性もあるため、調子を崩しやすくなります。レース前は控える方が良いでしょう。
ただし、緊張や不安感などでなかなか寝付けないときは、少しだけお酒を飲んで寝つきを良くする方が効果的な場合もあります。人によってはお酒を飲まないことが逆にストレスになってしまうこともあるので、自分の体調と相談しながら考えてみましょう。
【睡眠編】前日から生活リズムを整えよう
レース当日にベストパフォーマンスを発揮するためには、生活リズムを整えておくことも大切です。ここからは、生活リズムや睡眠について紹介します。
当日と同じくらいの時間に起きて体内時間を合わせる
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前日は、なるべく当日と同じような時間帯に起きることが好ましいですね。例えば、レース当日は6時に起きるのに、前日はお昼まで寝ているとリズムが崩れてしまいます。そうなると、レース当日は起きるのがきつく感じてしまいます。
また、前日の1日だけで生活リズムを変えるのは難しいので、できるだけ時間をかけてレース当日に合わせるようにしましょう。仕事などの都合にもよりますが、リズムを整えるのであれば、できればレース3〜4日前から始めるのが効果的です。
時間に余裕を持って就寝する
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レース前日は、6〜8時間くらいしっかりと睡眠時間を確保するのが望ましいです。しかし、緊張や興奮によって寝付けない方も多いかもしれません。すぐに寝れないからといって、睡眠時間を確保するために当日の朝ギリギリまで寝てしまうと、朝ごはんを摂る時間がなくなったり、忘れ物をしたり、と慌てる原因になります。前日は早く寝付けるように、早い時間帯に布団に入ることが大切です。
もし寝付けない場合は、ホットミルクなど鎮静効果があるものを試し、できるだけ体は横にしておくようにしましょう。寝れないからとスマホをいじっていると、どんどん寝つきが悪くなり脳も疲れてしまいます。体を横にして目を閉じているだけでも肉体的な休息にはなるので、焦らず静かに体を休めるようにしましょう。
【準備編】当日の持ち物やスケジュールをチェックしよう!
緊張や不安を解消するためにも、マラソン前日までに当日の準備を済ませておきましょう。ここからは、前日にやっておきたい準備について紹介します。
コースの確認をしておく
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レース前にコースを確認しておきましょう。最近では、GoogleMapのストリートビューを使って実際の写真でコースを確認できます。
ただし、注意が必要なことは念入りにコースを確認すると、実際に走った気分になってしまい、それだけで脳が疲れてしまいます。コースは5kmごとのポイントなどをサラっと確認する程度にしておきましょう。
補給食やユニフォームなどを準備する
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前日までにウェアやシューズ、補給食など、必要なものを買い揃えて準備をしておきましょう。補給食などを当日に購入しようとして、会場付近のお店に売ってなかったら予定が崩れてしまいます。前日までに用意しておくと当日焦らずに済みますよ。
次の記事を参考に、事前に必要なものを確認し、準備を万全にしておきましょう。
▼マラソン当日に必要な持ち物リストはこの記事でチェック!
受付の時間などを確認しておく
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実は、受付時間などに遅れる方は意外と多いです。スタート時間だけでなく、受付の時間もきちんと確認しておき、当日余裕を持った行動ができるようにしておきましょう。
マラソン前日を適切に過ごして本番に備えよう!
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マラソン前日の過ごし方によって、マラソン当日のコンディションや結果が変わってくると言っても過言ではありません。「最後の悪あがき」ではないですが、前日の調整を完璧にするだけでも、レース当日にパフォーマンスを発揮しやすくなります。
今回紹介した方法は、あくまでも基本ポイントなので、色々試しながら自分に合った調整方法を見つけることも大切です。万全の準備をしてレース本番で全力を尽くしましょう。