アイキャッチ画像出典:PIXTA
ランニングウォッチに必要な機能は?
ランニングウォッチには、通常の時計とは異なる機能が求められます。安い価格帯のランニングウォッチは、機能が限られていることも多いのですが、最低限どんな機能が必要なのかを知っておけば、購入後に後悔することも少なくなりますよ。
ラップタイム機能は必須
出典:PIXTA
通常の腕時計とランニングウォッチの最大の違いが、ラップタイム(区間タイム)を測定する機能です。通常のストップウォッチ機能に加えて、たとえば1kmごとにボタンを操作することで、区間ごとのタイムを測定することができます。ランニングウォッチの仕様では、「100ラップ(=100区間記録可能)」などと記載されています。
フルマラソンでは1kmごとにラップを取ってペースを確認するので、50ラップ以上測れるモデルであれば十分でしょう。
なお、GPS機能付きのモデルの場合は、自動的に1kmあたりのペースを記録してくれるので、ランナー側での操作は不要です。
防水機能(最低でも生活防水仕様)
出典:PIXTA
ランニングで防水機能?と思われるかもしれませんが、走っていると汗の量もばかにできません。もちろん、レースのように雨の中を走らなければならないこともあるでしょう。
いくら高機能のモデルであっても、雨で故障してしまっては意味がないので、生活防水機能程度は備えていることは必須です。
長い稼働時間
出典:PIXTA
ストップウォッチタイプのものであれば心配無用ですが、GPSを使用するタイプのものは稼働時間が短いものもあるので注意が必要です。フルマラソンに使用するのであれば、完走タイムにもよりますが、少なくとも6時間程度はタイムを測れるものでないと安心して使用するのは難しいでしょう。
これがあれば更に便利!ランニングがもっと楽しくなる機能
先に紹介した必須の機能に加えて、これがあれば便利、という機能を紹介していきます。
「GPS機能」は必須ではないけれど
出典:PIXTA
最近はGPS機能付きのモデルが主流なので、「ランニングウォッチ=GPS機能」と思っている方も少なくないようですが、必須の機能というわけではありません。
実は私自身も、普段はGPS付きのランニングウォッチを使っていますが、大会では距離表示があることからバッテリー切れの心配もなく、軽量で操作がシンプルなストップウォッチ型のものを使用しています。
とはいえ、距離表示のない場所でも走行距離の確認や、スピードやペースなども分かりますし、1kmごとのラップも自動で取ってくれるなど、GPS機能付きの方が便利なことは確かです。
また、月間走行距離の管理も手軽に行なえますし、モデルによってはアプリなどと連携したトレーニングメニューを用意していて、より高度なトレーニングができるといったメリットは大きいでしょう。
「心拍計」があれば運動強度も測定可能
出典:PIXTA
インターバルなど、強度の高いトレーニングメニューを行っている方にありがたいのが「心拍計機能」です。運動強度を正確に計測できるので、より効果的なトレーニングを行う事が可能になります。
スマホとの連携
出典:PIXTA
スマホと連携して、音楽やメッセージを通知できる機能などを備えたモデルもあります。これもランニングウォッチとして必須ではありませんが、やはりあれば便利な機能です。
【1万円以下】初めての購入におすすめのランニングウォッチ
ランニングを始めたばかりで、とりあえず必要な機能が揃っているモデルが欲しい、という方におすすめのモデルを集めてみました。
SOMA(ソーマ)/ RunONE 100SL(ランワン 100SL)
SOMAは、世界的に有名な時計ブランドであるSEIKO(セイコー)の子会社が運営するランニングウォッチブランド。シンプルなストップウォッチタイプの定番モデルが「RunONE 100SL」です。大きな文字盤でディスプレイを30°傾けたデザインは視認性も高く、走りながらでも操作しやすい大型のボタンが特徴です。
「そこまで多機能はいらない」「普段のランニングでは距離をスマホで計測しているので問題はない」という方であれば価格も安くおすすめの一本です。
ITEM
SOMA RunONE 100SL
●サイズ: 約42×42mm(縦×横/リューズ除く)
●重量:約39g
●素材:プラスチックケース(裏蓋:ステンレススチール) ハードレックス、ウレタンバンド
ラップタイム計測 |
100ラップ |
GPS機能 |
無し |
防水機能 |
10気圧 |
心拍計測 |
無し |
稼働時間 |
約3年間※ |
スマホ連携 |
無し |
※電池の寿命
Xiaomi(シャオミ)/ Mi Smart Band 5(Mi スマートバンド 5)
中国のスマホメーカー「シャオミ」のスマートウォッチよりも小さなスマートバンドと呼ばれるモデルです。軽量で付けていることを忘れそうなサイズですが、ランニングなどのアクティビティ記録や心拍計機能、50m防水仕様、など多彩な機能が備わっています。
ただし、本体にGPSを内蔵していないため、屋外でのランニングにはスマホが必須。データの精度も上位モデルに比べるとやや低いという意見もあるなど、スポーツ用というよりもライフログ用といったイメージが強く、大会などで使用するにはやや不安も残ります。
しかし、それを差し引いてもこのサイズと価格はやはり魅力的ですね。
ITEM
Xiaomi Mi スマートバンド
●サイズ:46.95 × 18.15 × 12.45 mm
●重量:11.9g
●素材:ポリウレタン(ストラップ )、アルミ合金(リストバンドバックル )、PC プラスチック(ケース)
ラップタイム計測 |
自動 |
GPS機能 |
無し |
防水機能 |
50m |
心拍計測 |
有 |
稼働時間 |
14日間 |
スマホ連携 |
有 |
HUAWEI(ファーウェイ)/ Band 4 pro(バンド 4 プロ)
「Huawei Band 4 Pro」は、光学式心拍センサーやGPSを備えていながら、わずか12g(ベルト部除く)という軽量性を実現。小型サイズでありながら、GPSの位置情報から移動距離やペースの表示が可能で、トレーニング効果、VO2Max(最大酸素摂取量)の計測まで行えるなど、高価格なスマートウォッチ顔負けの多機能さです。
本体が小さいため、やや画面が小さく表示内容が限られるのがネックといえばネックですが、それでも、この価格でこれだけの機能が付いているのは驚きです。
ITEM
HUAWEI Band 4 pro
●サイズ: W19×D11×H45mm
●重量:約25g
●素材:ステンレス+プラスチック(ケース)、シリコン(ストラップ)
ラップタイム計測 |
自動 |
GPS機能 |
有 |
防水機能 |
50m |
心拍計測 |
有 |
稼働時間 |
7時間(※) |
スマホ連携 |
有 |
※GPS稼働時
【1万円以上3万円未満】充実機能の高コスパモデル
もう少し本格的なモデルが欲しい、という方に向けたモデルです。この価格帯では、有名メーカーのエントリーモデルがターゲットに入ってきます。
Polar(ポラール)/ M200
心拍計メーカーとしての高いノウハウをスポーツウォッチに落とし込んだのがポラールです。「M200」はそのエントリーモデルですが、基本的な機能は高いレベルで備えています。
専用のPolar Flow アプリと連携することで個人のトレーニング目標を作成、記録することもできます。
さらに、5キロマラソン、10キロマラソン、ハーフマラソン、フルマラソンの4種類のレースで目標に合ったトレーニングプランも提案してくれるので、モチベーションアップにもつながりますね。
防水仕様となっており、時計を着けたまま泳ぐことも可能なのでトライアスロンに挑戦したい、という方にもおすすめです。
ITEM
ポラール M200
●サイズ: 直径42mm、厚さ 12mm
●重量:44g
●素材:グラスファイバー強化ポリマー(ケース)、シリコン(ベルト)
ラップタイム計測 |
自動 |
GPS機能 |
有 |
防水機能 |
有(水泳可) |
心拍計測 |
有 |
稼働時間 |
6時間(※) |
スマホ連携 |
有 |
※GPS稼働時
GARMIN(ガーミン)/ ForeAthlete 230J(フォアアスリート 230J)
GPS付きランニングウォッチで最もメジャーなメーカー、ガーミンのエントリーモデルが「ForeAthlete 230J」です。エントリーモデルといっても必要な機能は充実しており、シンプルな操作性は初心者の方だけでなくベテランランナーからも高い評価を得ています。もともとガーミンの出発点がGPSメーカーだったことから、データの正確性については定評がありますが、このエントリーモデルでもそれは同じです。
稼働時間もGPSを使用したトレーニングモードで12時間と、フルマラソンにも余裕で対応可能です。
上位モデルのように心拍計は内蔵していませんが、後で必要性を感じた時には別売りのハートレートセンサーを着用すれば心拍やVo2MAX(最大酸素摂取量)も計測可能です。
まずは、このモデルから試してみる、というのも良いのではないでしょうか。
ITEM
ガーミン ForeAthlete 230J
●サイズ: W 45 x H 45 x D 11.7mm
●重量:41g
●素材:カーボンプラスチック/シリコン
ラップタイム計測 |
自動 |
GPS機能 |
有 |
防水機能 |
50m |
心拍計測 |
無し |
稼働時間 |
12時間(※) |
スマホ連携 |
有 |
※GPSを使用したトレーニングモード
まずはベーシックな一本を手に入れよう
出典:PIXTA
ランニングウォッチにはハイエンドモデルも多数発売されており、それらは多機能であったり、見た目にも高級感のある仕上げが施されていたりしますが、ことランニングに使うということに限っていえば、今回紹介したベーシックなものと機能面では大きな差があるわけではありません。
むしろ多機能であることで、かえって操作や設定が複雑で使いこなせない、といったことも考えられます。ランニングウォッチの購入を考えているのであれば、まずはベーシックなものから検討してみてはいかがでしょうか。
最初の一本を使用している内に、電子マネーが使えれば便利、単独で音楽も聞きたい、ビジネスシーンでも使える高級なデザインが欲しいなど、さまざまな「あの機能もあったら」という欲求が出てくるかもしれません。
その時に、さらに必要な機能を吟味して次の一本にステップアップしてみてはいかがでしょうか。
この記事を読んだ方には、こちらもおすすめ!
1