ゼロシューズのサンダルの3つのメリット
ゼロシューズのサンダル、その特徴を一言で表せば「ナチュラル」です。より自然に近いゼロシューズのサンダルのメリットを見ていきましょう。
1. 自然な姿勢に近づく!「ナチュラルフィット」
通常のシューズでは「つま先が低く、かかとはそれに比べると高い」というのが一般的なスタイルです。ゼロシューズの場合は、この前後の高さの差がなく、フラットな作りとなっています。これがゼロシューズの特徴である「ゼロドロップ」と呼ばれる構造で、ネーミングの由来ともなっています。
つま先部分には余裕をもたせた作りとなっており、まるで裸足のままのようなナチュラルな履き心地を実現しています。
2. 足の動きを妨げない!「ナチュラルモーション」
通常のランニングシューズにはさまざまなクッションやサポート機能が搭載されています。これらは地面からの衝撃を和らげる働きがありますが、反面、足の自由な動きを制限してしまいます。ゼロシューズのサンダルにはそういった機能が一切なく、またソールも柔らかいので足本来の自然な動きが実感できます。
3. 地面の感覚をつかむ!「ナチュラルフィール」
ゼロシューズのソールは、一部のモデルを除き5〜6mmと非常に薄く作られているので、足の指が地面をグリップしている感覚が味わえます。もちろん、地面からの衝撃はダイレクトに伝わってきますが、足の置き方一つで地面からのフィードバックの変化を実感できるので、よりナチュラルで身体に優しいフォームを身につけることが可能です。
初めて履くときに注意すべき点は?
ゼロシューズのサンダルは通常のランニングシューズとは全く異なるので、トレーニングに使う時には注意点もあります。
慣れるまでは短時間で負荷の少ないトレーニングを
ゼロシューズのサンダルにはサポート機能がないので、通常のランニングシューズに比べると身体にかかる負荷は高くなります。このため、いきなり普通のランニングシューズのつもりでトレーニングに使うとかえって故障の原因ともなります。
まずは軽いウォーキングや短時間の軽いジョグなどから始めて、無理のない歩き方や走り方を身につけていきましょう。
ランニングフォームをイチから見直すつもりで
ゼロシューズのサンダルを履いてみて、走りにくいと感じたなら、それは従来のランニングフォームに囚われすぎているからかもしれません。ゼロシューズのサンダルには、それまで足を守ってくれていたサポートやクッションがないので、ランニングフォームもそれに合わせて変えていく必要があります。
具体的には、いわゆるフォアフット、つまりつま先側から優しく地面に足を置くようなイメージのフォームを意識しましょう。
足首と膝の動きを意識する
ランニングでは着地の際、体重の約3倍の衝撃がかかると言われています。
ゼロシューズを履いて、高機能なランニングシューズの時と同様の着地をした場合には、足だけでその負荷を受け止めるのは荷が重すぎることは説明するまでもないでしょう。
跳ねるようなフォームを改めて、ストライドを狭くすることで、膝と足首でも衝撃を吸収して足にかかる負荷を減らすことができます。
ルナサンダルとは何が違うの?
ゼロシューズのサンダルと同じように、ベアフットラン用のサンダルとして有名なのがルナサンダルです。一見よく似たこの2つの「走れるサンダル」、その違いはどこにあるのでしょうか。
ルナサンダルよりも薄いゼロシューズ
ゼロシューズのサンダルとルナサンダルの最大の違いは、ソールの薄さです。ルナサンダルは最も薄いモデル、ベナード2.0が9mmですが、ゼロシューズはなんと5〜6mmとさらに薄く、またソールの素材も柔らかいので、くるくると丸めてしまえるほどです。
控えめなソールパターンのゼロシューズ
ルナサンダルにはやや厚手のビブラムでごつごつしたパターンのソールを採用したモデルもありますが、ゼロシューズは基本、オリジナルに忠実なタイヤのようなパターンで、溝の深さも控えめです。より自然な感覚で履くことができます。
ルナサンダルではオリジン・フラコがゼロシューズに近い存在と言えます。
より裸足に近いゼロシューズ
より薄いソールに加えて軽量に仕上がっていることから、より裸足に近いのはゼロシューズの方です。ダイレクトに地面の感覚をキャッチできるという点ではゼロシューズが勝ります。その一方で、特に最初の頃は非常に疲れやすく感じる度合いが高いのもゼロシューズです。
ベアフットランを始めたばかり、という方にはルナサンダルの方が当たりも柔らかく違和感が少ないでしょう。
おすすめのモデルは?各モデルの特徴を比較
それでは、ゼロシューズのサンダルの中からおすすめのモデルを紹介していきます。なお、紹介する順番はソールが厚く履きやすいものからとなっています。
ベラクルーズ(VERACRUZ)
開放感とフィット感という、相反する機能を両立させたベラクルーズのポイントは、親指ストラップとくるぶしに回り込むようなヒールストラップの組み合わせによる特許出願中のストラップシステムにあります。
ソール部分にも工夫が凝らされており、つま先とかかとのように着地の衝撃で消耗しやすい部分には耐久性の高いラバーグリップが使用されています。
ベアフットランニング初心者の方が最初に購入するモデルとして最適でしょう。
ITEM
ゼロシューズ ベラクルーズ【メンズ】
●重量:136g(27cm)
●サイズ:M6(24cm)~M11(29cm) ※1サイズ刻み
●ソール厚:10.0mm
●カラー:ブラック、グリーン、トープ
ITEM
ゼロ シューズ ベラクルーズ【レディース】
●重量:113g(24cm)
●サイズ:W5(22cm)~W8(25cm) ※1サイズ刻み
●ソール厚:10.0mm
●カラー:クリーム、スレート
Zトレイル(Z-TRAIL)
「トレイル」の名の通り、アウトソール、ミッドソール、トッププレイヤーとランニングシューズのような3層構造を採用し山道を走るのに最適なモデルです。クッションや高いグリップを確保しながらも軽量性は維持、シングルトラックから岩場まで、さまざまな路面に対応可能です。
なお、モデル名に付けられた「Z」の由来ですが、ストラップ形状を見ていただければ一目瞭然ですね。このZ型ストラップが山道でもしっかりと足をホールドしてくれるので安心です。
ITEM
ゼロシューズ Zトレイル【メンズ】
●重量:153g(27cm)
●サイズ:M6(24cm)~M11(29cm) ※1サイズ刻み
●ソール厚:10.0mm(3層構造)
●カラー:マルチブラック、マルチブラウン、サンタフェ
ITEM
ゼロシューズ Zトレイル【レディース】
●重量:122g(24cm)
●サイズ:W5(22cm)~W8(25cm) ※1サイズ刻み
●ソール厚:10.0mm(3層構造)
●カラー:マルチブラック、マルチブラウン、サンタフェ
クラウド(CLOUD)
CLOUDはシリーズ最軽量のモデルで、その重量はわずか120gと、まさに雲の上を歩いているようなは着心地です。実物を見て、手にとってみるとその薄さ、軽さに驚かれるでしょう。
薄くフラットなソールですが、後端にはかかとを軽く包むようなヒールカップがあることと、ストラップがシリコン製ですべりにくくなっているので、サイズを合わせてしっかりストラップを締めれば意外なほどずれません。
ベラクルーズやZトレイルでベアフットランニングに慣れて、もう少しトレーニング効果を高めたい、という中級者向けのモデルと言えます。
ITEM
ゼロシューズ クラウド【ユニセックス】
●重量:120g(27cm)
●サイズ:M5(23cm)~M11(29cm)※1サイズ刻み
●ソール厚:6mm
●カラー:ブラック、モカアース、ハワイアンサーフ
Zトレック(Z-TREK)
「Zトレイル」に似ていますが(ネーミングも)、こちらの方がソールは薄く、名前の通りランよりも山歩きに最適なモデルとなっています。Z型のストラップは柔らかなチューブラーテープを使用しているので、サンダルならではの開放感と合わせて長時間の山歩きでもストレスフリーな履き心地です。くつ下を着用していても履けるので、見た目以上にオールラウンドに使えそうです。
ソールは薄めですが、ランニング歴が長く、日常的にトレーニングされている方であれば、このモデルからチャレンジしてみても良いかもしれません。
ITEM
ゼロシューズ Zトレック【メンズ】
●重量:187g(27cm)
●サイズ:M6(24cm)~M11(29cm) ※1サイズ刻み
●ソール厚:5.5mm
●カラー:コールブラック、モカアース、マルチレッド、マルチブルー
ITEM
ゼロシューズ Zトレック【レディース】
●重量:142g(24cm)
●サイズ:W5(22cm)~W8(25cm) ※1サイズ刻み
●ソール厚:5.5mm
●カラー:コールブラック、モカアース、マルチレッド、チャコール/マルチスカイ
ジェネシス(GENESIS)
GENESIS(創世記)という名前の通り、ゼロシューズ誕生当時そのままの作りを踏襲した、いわばブランドの原点ともいえるモデルです。
足へのフィット感は抜群で、ゼロシューズがいかに衝撃的だったかを今に伝えるモデルといえ、上級者向けと言えるでしょう。ある程度ベアフットランニングに馴染んでから挑戦してみても決して遅くはありません。
ITEM
ゼロシューズ ジェネシス【ユニセックス】
●重量:130g(27cm)
●サイズ:M5(23cm)~M11(29cm)※1サイズ刻み
●ソール厚:5.5mm
●カラー:ブラック、ロイヤルブルー
サイズの選び方はどうする?
ゼロシューズのサンダルを選ぶ際には、まず通常のランニングシューズを選ぶ時の常識はいったん捨てる必要があります。
ジャストサイズを選ぶ
ランニングシューズを購入する時、つま先に指一本分空間があるぐらいのサイズを選んでいる方はいらっしゃいませんか?ゼロシューズの場合は、その常識は捨ててください。
ゼロシューズでは足の実測値とほぼ同じサイズを選ぶことが第一です。
近くにショップが無い!そんな方はWebで解決!
ゼロシューズを選ぶなら、店頭で実際に合わせてみるのが一番ですが、近くにショップがない場合はWebで確認する方法があります。
Webサイトでは、それぞれのモデルのサイズ別に原寸大のテンプレートをダウンロードするページが用意されているので、購入する際には少なくともこちらをチェックして目安にしてみましょう。
サイズチェックはこちら!
新たな楽しみが見つかるかも?ゼロシューズでランニングを見直してみよう
近年、たとえば箱根駅伝の中継を見ていても、ナイキの厚底シューズの登場により、飛躍的にランナーのスピードが向上していることを実感します。確かにカーボンプレートの入った厚底シューズを履いた時、身体が前に押し出されるような強い推進力に驚かされます。
その一方で、「ひょっとして、シューズに走らされている?」という違和感を感じた方はいらっしゃいませんか? ゼロシューズのサンダルは、そんなハイテク・ランニングシューズのアンチテーゼのような存在です。
タイムにばかり気を取られるのではなく、足の感覚を研ぎ澄まして、路面と対話しながら走れるゼロシューズを履くことで、新たなランニングの楽しみ方が広がっていくかもしれませんね。
この記事を読んだ方にはこちらの記事もおすすめ
1