アイキャッチ画像撮影:記助
アディダスの「ウルトラブースト」シリーズとは?
まずはアディダスの定番として人気を高い「ULTRABOOST(ウルトラブースト)」シリーズにはどんな特徴があるのか簡単に紹介していきます。
2015年から続くロングセラーモデル
撮影:記助
ウルトラブーストはアディダスを象徴するランニングシューズの一つ。2015年に初代モデルが誕生してから、何度もアップデートを繰り返してきました。クッション性が優れているだけでなく、反発性もあるため軽やかに走りやすく、初心者ランナーから上級者ランナーまでジョギングを楽しめるシリーズです。
また、デザイン性も優れているので街履きとしても人気があり、カラーバリエーションが豊富なのも特徴です。最新モデルである「ウルトラブースト21」は全12色(レディースは11色)もあります。
「ブーストフォーム」を採用したクッショニングモデル
作成:記助
ウルトラブーストシリーズには、モデル名の”ウルトラ”の通り、ミッドソールに「ブーストフォーム」が肉厚に使用されています。
このブーストフォームは、アディダスの独自技術であり、数多くのシューズに搭載されています。高クッション・高反発性を兼ね備え、他社のミッドソール用フォームと比較して耐久性が高く、長く履けるのが特徴です。
多少重さがありますが、シューズ毎に適したボリュームに調整されており、世界トップの選手が履くスパイクなどにも使われています。
※2019年ドーハ世界陸上の5000mで優勝した、エチオピアのM.エドリス選手が履いているスパイクにもブーストフォームが使われています。
最新作がアップデートした3つのポイント
今回新しく登場した「ウルトラブースト 21」は、前作(ウルトラブースト 20)から大幅にバージョンアップしました。ここからは、アップデートしたポイントについて紹介します。
1. クッション性がさらにアップ!6%増量されたブーストフォーム
撮影:記助(画像左:ウルトラブースト21、画像右:ウルトラブースト20)
画像の通り、「ウルトラブースト 21」は極厚のミッドソールになっており、ヒールの部分は丸くなっているのでリアフット(ヒールストライク/踵から接地)で走る方でも走りやすい設計になっています。
ミッドソールのブーストフォームは前作よりも6%も増量。見た目でも分かるほどの厚底で、クッション性があることが視認できるでしょう。
ミッドソールの最も厚い部分を計測すると、「ウルトラブースト 20」のブーストフォームは35mmに対し、「ウルトラブースト 21」は45mmと、10mmも厚みが増しています。
ただし、その分、重量はウルトラブースト21の方が40gほど重くなっています(25.5cmで比較した場合)。
撮影:記助(ウルトラブースト 20)
撮影:記助(ウルトラブースト 21)
2. 反発性を高める新技術!「ADIDAS LEP」
撮影:記助(画像上:ウルトラブースト 21、画像下:ウルトラブースト 20)
ブーストフォームは反発性がある素材ですが、クッション性も高いため肉厚にすると”少し沈み込み“過ぎてしまいます。そこで、ウルトラブースト21には反発性を持つプレートをアウトソールに内蔵することで、推進力を生みやすくなっています。
作成:記助
このアウトソールに埋められている黄色いプレートが「ADIDAS LEP(リニアエナジープッシュ)」と呼ばれる新技術。これにより、前作よりも屈曲剛性が15%もアップしています。
「ブーストフォーム+ADIDAS LEP」の組み合わせにより、高い反発性を生みストライドが伸びるため、走りやすさに繋がっています。
3. 極上のフィット感を実現!「PRIMEKNIT+」
撮影:記助(画像上:ウルトラブースト 21、画像下:ウルトラブースト 20)
アッパーには従来のニット素材をさらに改良した「PRIMEKNIT+(プライムニット プラス)」を使用しており、まるで靴下のようなフィット感を実現しています。
画像を見るとわかる通り、前作の「ウルトラブースト 20」と比べるとニット生地がさらに細かくなっており、伸縮性が増しています。履くときは無理なく伸び、履いた後は足の形に合わせて縮むような感覚で、フィット感が高くなっています。
実際に「ウルトラブースト 21」で走ってみました!
今回はこの新作である「ウルトラブースト 21」を実際に履いて走ってみました。ここからは実際に走ったレビューを紹介していきます。
【試走内容】
・10kmジョグ3回
・20kmジョグ1回
・10kmジョグ3回
※全て別日で実施
サイズ感・フィット感は抜群!
サイズに関しては、普段履いているアディダスのシューズ・スパイクと同じものを選びました。先程の説明の通り、バージョンアップしたニット生地が足にフィットするため、ブカブカさや窮屈さもありません。
もしアディダスのシューズを履いたことがあれば、同じサイズを選ぶと失敗しません。日本人の足にフィットするような設計になっていると感じるため、他のメーカーと比較してもフィット感は高い気がします。
ニットのアッパーにより足の形にジャストフィットします。そのため、普段よりも小さいサイズを選んでしまうと、窮屈に感じてしまう可能性はあります。もし小さいと感じた場合は、靴下と同じ感覚で履けるニット素材のシューズなので、裸足で履いてみるのも良いでしょう。
走り始めは重さが気にならない躍動感がある!
「ウルトラブースト 21」は前作よりも重量が増しています(340g)。私の手元にあるシューズの中でも一番重いシューズでした。そのため、手に取ってみるとずっしり重さを感じます。アッパーはニット素材で軽いため、シューズ自体の重心がミッドソールにあるイメージです。
しかし、実際に走ってみると思ったほど重さを感じないことに驚きました。ボリュームたっぷりなブーストフォームの反発性により、「ぐにゅっ」と沈んで「びょーん」と弾むように躍動感があり、重さを気にすることなく気持ちよく走ることができました。
ペースはゆっくり!楽しくランニングをしたいときにおすすめ
シューズ自体に重さがあるので、ものすごいスピードが出るシューズではありません。ペースの目安としては、鼻で息ができるペース(余裕を持って会話ができるような楽なペース)が良いでしょう。それよりも速いペースで走るときは、3km~5kmまでは快適に走れるものの、脚が疲れてくると、シューズの重さが少し気になってきます。
10kmまでであれば鼻で息ができる程度のゆっくりリラックスしたペースで走るのが一番快適。タイムや速さを追わず、純粋にランニングを楽しみたいときにはピッタリのシューズです。
最初は長くても10kmくらいまでの距離で慣らすのがおすすめ
撮影:記助
20km続けて走ってみたところ、前半は快適に走れるものの脚が疲れてくる後半ではシューズの重さを感じるようになりました。
また、ボリュームがあるブーストフォームによって足が沈むような感覚があり、私が普段履いている他のシューズ(アディゼロジャパンやナイキのズームフライ等)と比べると、最初は少し違和感がありました。
ところが、20kmを走った後日、10kmほどのジョギングを何回か走っていると、自然とウルトラブーストに適した走りに変わり、違和感がなくなっていきます。
履き始めは1km5分30秒~6分00秒ほどのペースがちょうど良かったのですが、慣れた後は1km4分00秒~4分30秒ほどのスピードまで自然にペースアップでき、快適に走ることができました。
気持ちよく前に進むシューズなので、長い距離を走りたい気持ちにさせてくれますが、いきなり長距離を走るのではなく、数回履いてクッション性やシューズの重さに脚を慣れさせ、徐々に距離を伸ばしていくのが良さそうです。
「ウルトラブースト 21」はランニングの”楽しさ”を感じられる1足!
撮影:記助
アディダスの「ウルトラブースト 21」は、前作から大幅にバージョンアップしたハイスペックな1足で、クッション性・反発性が抜群なので快適に楽しく走れます。
シューズ自体は340gと重いため、重さに慣れないと最初は違和感があるかもしれませんが、しばらく走ってシューズに慣れてくれば、気持ちよく走れるようになるので安心してください。
ランニングを楽しみたい方、クッション性が良くて走りやすいシューズを求めている方は、是非一度試してみてはいかがでしょうか。デザイン性が良くおしゃれなので普段履きのスニーカーとして兼用できるのも嬉しいですね。
〈商品詳細〉
モデル名:ULTRABOOST 21(ウルトラブースト 21)
価格:24,200円(税込)
サイズ:22.0cm – 31.0cm
カラー:メンズ 12色、レディース 11色
adidas 公式サイト
紹介したアイテム
ITEM
アディダス ウルトラブースト21【メンズ】
●重量:340g
●カラー:全12色
●サイズ:24.0~31.0cm
ITEM
アディダス ウルトラブースト21【レディース】
●重量:340g
●カラー:全11色
●サイズ:22.0~26.5cm