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ランニングシューズはダサい、は過去の話
かつては普段履きにするには派手すぎてダサい、と言われることもあったランニングシューズですが、現在はかなり状況が変わってきたようです。
ランニングシューズが「ダサい」と言われた理由は?
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かつてランニングシューズがダサい、と言われた最大の理由はそのデザイン、特にカラーリングにあります。大会などで目立つように派手な蛍光カラーのモデルが多く、普段履きすると全体のコーディネートから浮いてしまっていたからです。
また、特にビギナー向けのシューズはクッションが厚底でつま先の部分がワイドと、全体的にずんぐりしたシルエットで、「おじさんが休日に履くシューズ」というイメージがあったのも大きいでしょう。
ランニングシューズがトレンドアイテムに
ところがランニングシューズの中にもシックなカラーリングのモデルが登場し、それが徐々にファッションアイテムとしても認知されるようになっていきます。
たとえば、ニューバランスの996やナイキのエアマックスなどは定番アイテムとなっていますが、もともとはランニングシューズとして開発されたものです。高い機能性を持ちながら街中でも映えるデザインにいわゆるトレンドリーダーと呼ばれた方々が反応し、ストリートファッションに取り入れられていきます。スウェットシャツにショートパンツ、足元は996というコーディネートは今でもよく見かけますね。
ITEM
ニューバランス CM996
●素材:アッパー 天然皮革 / 合成繊維、 ソール ゴム底
●重量:約286g(25.0cm片足)
●サイズ:22.5〜29.0cm
ITEM
ナイキ エアマックス 95 エッセンシャル
●素材:アッパー 天然皮革 合成皮革、ソール 合成樹脂 ゴム底
●重量:ー
●サイズ:22.0〜30.0cm
「おじさんスニーカー」がファッションアイテムになった!
2019年に突如トレンドアイテムとして注目を集めたのが、「ダッドスニーカー」です。厚底、幅広でボリューム感のある、まさにDAD(お父さん、おじさん)が休日に履いているようなスニーカーのことですが、ダサかっこいい感じが逆に新鮮と受け止められたのだから世の中はわかりません。
このブームの火付け役となったのは、バレンシアガ(BALENCIAGA)の「トリプルS」というシューズですが、ランニングシューズもデザインのモチーフとして取り入れたと言われています。
この流れを受けてナイキやリーボック、アディダスのちょっと古いランニングシューズも注目されるようになり、もはやランニングシューズ=ダサいという公式は過去のものとなったのです。
ITEM
バレンシアガ トリプルS
●素材:アッパー 合成繊維 ファブリック レザー、 ソール ラバー
●重量:ー
ランニングシューズは普段履きしても良い?
ファッションアイテムとしても注目のランニングシューズですが、実際に普段のジョギングやレースなどで使用しているシューズを普段履きに使う場合、デメリットなどはあるのでしょうか。
メリットは荷物を減らせること
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ランニングシューズは、意外にサイズも大きく、結構かさばるので重量は軽くてもちょっとやっかいな荷物です。ランニングステーションでシューズロッカー契約される方が少なくないのも、持ち運ぶことのわずらわしさを避けてのことでしょう。
Onのランニングシューズ「クラウド」のように、カラー選びによってはジャケット・パンツスタイルでも違和感がないモデルも増えてきたので、普段履きのシューズとランニングシューズを兼ねることも昔に比べてハードルは低くなりました。
デメリットはシューズの消耗を早めてしまうこと
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普段履きにランニングシューズを履いていると、当然消耗は早くなります。ランニングシューズの寿命は意外に短く、アシックスではおおむね500kmを目安に買い替えを推奨しています。これはあくまで目安であって、レース用のシューズであればさらに「賞味期限」が短いシューズもあります。
さらに普段履きに使用していると、ソールの消耗はさほどひどくなくても、ひんぱんに脱ぎ履きすることで履き口がほつれたり破れたりする可能性も高くなります。
ランニングシューズで歩くと足が痛くなる?
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ところで、ランニングシューズをウォーキングに使っていたら、だんだんと足が痛くなってきた。ランニングなら1、2時間走っても大丈夫だったのに…という経験をされた方はいらっしゃいませんか?
ランニングは地面を蹴る動きなのでクッション性が求められますが、ウォーキングではクッション性よりもソールの柔軟性の方が重視されます。ウォーキングではつま先を使って足を前へ押し出す動きを行うので、かかとからつま先までの動きをサポートするために土踏まずの柔軟性が必要です。
土踏まずに柔軟性がないランニングシューズだと、ウォーキングでは足底筋膜が緊張することで炎症を起こすことが足の痛みの原因とされています。
ウォーキングでは軽さがデメリットにも
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ランニングシューズで軽量性が重視されますが、ウォーキングでは逆に軽さがデメリットとなります。地面からの反発力で前に進むランニングと異なり、ウォーキングではシューズの重みを利用して足を前に振り出すように動かすので、ある程度重さがあるシューズの方が向いているのです。
ウォーキング用シューズは耐久性も高い
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ウォーキングシューズはラバーソール(ゴム底)のものが主流です。ラバーソールは滑りにくく、耐久性も高いという特長があります。このため、一般的にランニングシューズよりもウォーキングシューズの方が長持ちする作りとなっています。
一方、ラバーは重量面では不利なので、ランニングシューズのソールの場合、使用されるとしてもアディダスのアディゼロボストンのように一部分にとどまります。
普段履きにおすすめのランニングシューズ(1)ファッション重視なモデル5選
ここからは、普段履きにおすすめなランニングシューズを紹介します。普段履きにもOKなファッショナブルなモデルも数多く登場しています。
ホカ オネオネ ボンダイ 7
ランニングシューズメーカーとしてはいち早く厚底を取り入れたメーカー、ホカ オネオネ。その中でも最もクッション性が高いモデルがボンダイです。
最新作のボンダイ7では軽量化を図るなど機能面のアップデートもさることながら、鮮やかなカラーも追加されるなどファッション面での進化も見逃せません。
ITEM
ホカオネオネ ボンダイ 7【メンズ】
●素材: アッパー ポリエステル、ポリウレタン、 ソール 合成底
●重量:303g(27cm)
●サイズ:25.0〜28.0cm
ITEM
ホカオネオネ ボンダイ7【レディース】
●素材: アッパー ポリエステル、ポリウレタン、 ソール 合成底
●重量:303g(27cm)
●サイズ:23.0〜25.0cm
ナイキ エア ズーム ペガサス 38
ナイキの定番ランニングシューズ、ペガサスの最新モデルがペガサス38です。ナイキらしいスリムなデザインはそのままで、前足部を若干ワイドにしてつま先のスペースを確保したので、「ナイキはちょっと窮屈で…」と敬遠されていた方にもおすすめです。
ITEM
ナイキ エア ズーム ペガサス 38【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 合成樹脂、ソール ゴム底
●重量:281g(27cm)
●サイズ:25.0〜30.0cm
ITEM
ナイキ エア ズーム ペガサス 38【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 合成樹脂、ソール ゴム底
●重量:281g(27cm)
●サイズ:22.5〜26.0cm
アディダス ウルトラブースト 21
これまで以上の反発力を備えた素材、「ブースト」をソールに採用したアディダスのウルトラブースト21。
アッパーには海洋プラスチックをアップサイクルしてつくられた素材を50%以上使用するなどサスティナブルを意識した作りになっているのも感度の高い方には響くのではないでしょうか。
ITEM
アディダス ウルトラブースト 21【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 合成皮革、ソール ゴム底
●重量:340g
●サイズ:25.0〜31.0cm
ITEM
アディダス ウルトラブースト 21【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 合成皮革、ソール ゴム底
●重量:340g
●サイズ:22.5〜26.0cm
アシックス ノヴァブラスト 2
アシックスノヴァブラストはトランポリンから着想を得たという高反発厚底シューズの最新モデルです。
折り紙をイメージした幾何学模様の凹凸のあるソールは着地の際の安定性を高めていますが、デザインのインパクトも相当なものです。
ITEM
アシックスノヴァブラスト 2【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 合成樹脂、ソール ゴム底
●重量:ー
●サイズ:24.5〜31.0cm
ITEM
アシックスノヴァブラスト 2【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 合成樹脂、ソール ゴム底
●重量:ー
●サイズ:22.5〜26.5cm
ON クラウド
ブロックを並べたような独特のクラウドテックソールで2014年に登場し、一躍ベストセラーとなったONの定番モデルが「クラウド」です。
ランニングシューズとしての高い機能、軽量性を確保しながら通気性の良い抗菌加工メッシュを採用するなど、快適な履き心地にもこだわった一足です。
ITEM
On クラウド【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 合成皮革、ソール ラバー
●重量:230g
●サイズ:25.0〜31.0cm
ITEM
ON クラウド【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 合成皮革、ソール ラバー
●重量:230g
●サイズ:22.0〜27.0cm
普段履きにおすすめのランニングシューズ(2)安定性重視なモデル3選
ランニングシューズの中でも比較的ウォーキングにも向いた、重量が重めでサポート力が高いシューズがあります。
アシックス ゲルカヤノ 28
アシックスゲルカヤノ28はビギナー向けの定番ランニングシューズですが、オーバープロネーションに悩むランナーにも愛好者が多いことで知られています。
独自のミッドソール素材FF BLASTを使用してクッション性を高めるとともに、DYNAMIC DUOMAXとヒールカウンターにより足の内側への倒れこみやねじれを抑制することでウォーキングの時にも安心感があります。
ITEM
アシックス ゲルカヤノ 28【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 合成樹脂、ソール ゴム底
●重量:310g
●サイズ:24.5〜31.0cm
ITEM
アシックス ゲル カヤノ 28【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 合成樹脂、ソール ゴム底
●重量:310g
●サイズ:22.5〜26.5cm
アシックス GT-2000 9
こちらもアシックスの定番ランニングシューズ、GT-2000です。軽量でありながら高い安定性を実現できたのはアッパーにシームレスのメッシュ素材を、ソールにはアシックス独自のGELとクッション性に優れたFLYTEFOAMを採用したことによるものです。
ITEM
アシックス GT−2000 9【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 人工皮革、ソール ゴム底
●重量:約281g
●サイズ:24.5〜29.0cm
ITEM
アシックス GT−2000 9【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 人工皮革、ソール ゴム底
●重量:約281g
●サイズ:22.5〜26.5cm
ミズノ ウエーブライダー
ミズノの定番シューズ、ウェーブライダーはミズノ独自のミッドソール素材「MIZUNO ENERZY」と「MIZUNO WAVE」を搭載することでスムーズな走り心地を実現したビギナー向けランニングシューズです。
通常のラバーよりも耐摩耗性を向上させたラバーをアウトソールに使うなど、長く愛せる1足に仕上がっています。
最新モデルは2021年8月登場の「25」ですが、前モデルの「24」もこなれた価格で販売されているので新型にこだわらなければこちらを選ぶのもありでしょう。
ITEM
ミズノ ウエーブライダー25【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 人工皮革、ソール 合成底
●重量:約275g(27.0cm)
●サイズ:25.0〜29.0cm
ITEM
ミズノ ウエーブライダー25【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 人工皮革、ソール 合成底
●重量:約275g(27.0cm)
●サイズ:22.5〜26.0cm
ITEM
ミズノ ウェーブ ライダー 24【メンズ】
●素材:アッパー 合成繊維 人工皮革、ソール 合成底
●重量:275g(27.0cm)
●サイズ:25.0〜29.0cm
ITEM
ミズノ ウェーブ ライダー 24【レディース】
●素材:アッパー 合成繊維 人工皮革、ソール 合成底
●重量:275g(27.0cm)
●サイズ:22.5〜26.0cm
ランニングシューズ、普段履きするならデメリットも考慮して
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ランニングシューズは走りに特化した、クルマで言えば「スポーツカー」のようなシューズです。速いけれど、室内は狭く、乗り心地も硬いなど、普段の街乗りでも使えなくはないものの、やはり少しがまんが必要になります。
本来のランニングで使える期間も短くなるなど、デメリットも少なくないので、気に入っているランニングシューズであればなおのこと、普段履きに使うのはおすすめできません。
スポーティな雰囲気だけ、コーディネートに取り入れたいというのであれば、ニューバランス966やナイキエアマックスのように元はランニングシューズであっても、カジュアルシューズにポジションチェンジしたシューズを普段履き専用で使ってみてはいかがでしょうか。
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