筋トレ後に有酸素運動の順番が大切なのは体脂肪を燃やしやすくするため!
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先に筋トレをする理由は、体脂肪が燃えやすい状態を作り出せるからです。筋トレをすると、傷ついた筋肉を修復するために成長ホルモンを分泌します。
体を動かすエネルギーは、糖質・タンパク質・脂質の3種類です。真っ先に使われるのが、糖質から作られるグリコーゲン。緊急事態に備え、1番使われにくい状態で貯蔵しているのが脂質です。
成長ホルモンには、体脂肪を分解して血中に放出する作用があります。この作用によって、脂質を積極的にエネルギーとして使用。反対に有酸素運動からしてしまうと、成長ホルモンの分泌を抑制し、筋肉の修復も遅れてしまいます。
筋トレ×有酸素運動の理想的な時間配分
筋トレの実施時間は、特に重要ではありません。ダイエットの鍵を握るのは、有酸素運動の実施時間です。ここでは、効率的に体脂肪を燃やす時間配分を解説します。
「有酸素運動は20〜30分以上続けないと体脂肪が燃えない」は嘘?
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よくいわれるのが、「20〜30分以上の有酸素運動を続けないと脂肪は燃焼しない」という理論。しかし、正確には有酸素運動を始めた時点で脂肪も燃焼しています。
運動を始めた当初に使われるエネルギーのほとんどがグリコーゲン、サブとしてわずかな脂肪も使用。時間が経つに連れ、グリコーゲンが切れてきてメインが脂肪に入れ替わります。
「20〜30分以内の有酸素運動で体脂肪が燃えない」は嘘ですが、燃焼効率が悪いのは確か。そのため、筋トレを先にして脂肪が燃えやすいボーナスタイムをつくるのがポイントとなります。
30分以上の有酸素運動は太りやすい体質になることも…
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日々の運動で効率的に体脂肪を燃やし続けるには、有酸素運動を30分以上おこなわないこと。筋トレ後においても同じです。ランニング・ジョギング中は、脂肪と一緒に筋肉も落ちています。筋肉の少なすぎる体は基礎代謝が低く、痩せにくく太りやすい体質です。
脂肪燃焼より、筋肉分解の方が多くなるのは運動開始後30分以降。早く痩せたい一心で「もっと走ろう」が、実は逆効果になってしまっています。
自宅や屋外でも可能な筋トレ×有酸素運動メニュー
「家からジムが遠くて通うのが億劫」、「密になる場所を避けたい」。そんなときは、自宅・公園などで取り組めるメニューを実践しましょう。
【自宅筋トレ①】スクワットで大きな筋肉を動かす
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できるだけ大きな筋肉を動かすのがポイント。成長ホルモンの分泌量・消費カロリーを多くするためです。また、筋肉の成長をうながすテストステロンの分泌量を高めるためにも有効。スクワットは、太ももの前面・後面・お尻といった大きな筋肉を使います。
●スクワットの正しい手順
1.つま先を少し外側に向け、足を肩幅に開く
2.背筋を伸ばし、膝を曲げる
3.膝を曲げ切らずに90°で止める
4.膝が伸びきる手前までお尻を上げる
【自宅筋トレ②】膝が痛い人はプッシュアップがおすすめ
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自宅で手軽にできる筋トレで、スクワットの次に大きな筋肉を刺激する種目はプッシュアップ。膝・股関節が痛くてスクワットができない人にもってこいでしょう。スクワットで脚を追い込んだ後、さらにジョギング・ウォーキングで脚に負担をかけるのがつらい人にもぴったりです。
●プッシュアップの正しい手順
1.肩幅より少し広めの位置に手をつく
2.頭から足までのラインを一直線に保つ
3.胸が床スレスレに来るまで腕を曲げる
4.大胸筋を意識しながら腕を伸ばす
※床に両膝を負荷が下がり、女性や筋力に自信のない初心者にも可能。
※自重のプッシュアップでは物足りない人なら、プッシュアップバーが重宝する。
アディダス|プッシュアップバー
胸を深くおろせるので、普通のプッシュアップよりも負荷を高められます。フォーム入りのグリップハンドルで、手が痛くならず滑りにくいでしょう。鉄製ながら、1個375gで耐久性と軽量性を両立しています。
ITEM
アディダス|プッシュアップバー
●サイズ:19.5×15×11.5cm
●重量:750g
●耐荷重:150kg
▼プッシュアップバーについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめ!
【有酸素運動①】脂肪燃焼にはランニングよりジョギング・ウォーキング!
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体脂肪の燃焼には、負荷の高いランニングよりジワジワと効いてくるジョギング・ウォーキングの方が効果的です。ジョギングは少し汗ばむ程度。目安としては、並走する人と会話ができるレベルです。ランニングは息切れするぐらいの強度となります。
スマートウォッチがあれば、心拍数を計測することでランニングまたはジョギングを正確に把握できますよ。
(最大心拍数-安静時心拍数)× 目標係数(%)+ 安静時心拍数
※最大心拍数 = 220 – 年齢
※安静時心拍数 = 一般人なら60〜80/分
※目標係数 = ジョギングは40〜80%。ランニングなら60〜80%をあてはめて計算。
ガーミン|ForeAthlete 745
光学式心拍計搭載で、正確性の高い計測が可能。ストレスレベル・睡眠・毎日の活動レベルなどを分析し、身体的エネルギーの残量を測定します。フル充電で約14日間使える、パワフルなバッテリーも魅力です。音楽再生が可能なので、有酸素運動も飽きずに続けやすいでしょう。
ITEM
ガーミン|ForeAthlete 745
●サイズ:43.8×43.8×13.3mm
●ディスプレイ:直径1.2インチ(30.4 mm)
●重量:47g
●稼働時間:最大14日間
●防水性能:5ATM
【有酸素運動②】筋肉量を減らしたくない人はサイクリングがもってこい
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脂肪燃焼効率の観点でみれば、ジョギングの方が効果的です。ただし、脚への負荷が強いため筋肉の損傷も多くなります。スクワットやデッドリフトで脚をガンガン鍛え、筋肉量を増やしたい人にはサイクリングがもってこいです。
ジョギング同様、お尻や太ももの筋肉をしっかり使えるので多くのカロリーを消費します。また、サイクリングは、膝・足首の関節に痛みが出やすい人にも取り組みやすいでしょう。
筋トレ→有酸素運動でプロテインやサプリを飲むタイミングは?
体に必要な栄養は、食事から摂取するのが最も理想的。ですが、サプリがあれば手軽・時短・リーズナブルに補給できるので重宝しますよ。
プロテインは筋トレ後・有酸素運動前!
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筋肉は、24時間ずっと合成しながら分解しています。筋トレ後、1〜2時間で筋肉の合成速度がピークに。このタイミングでタンパク質が不足すると、分解が勝って筋量が減少します。
筋肉量が減少したことで起こるのは、基礎代謝の低下。「基礎代謝の低い体 = 痩せにくく太りやすい体」です。
また、筋トレ直後から60分間をゴールデンタイムと呼び、タンパク質の吸収速度が高まります。筋肉へタンパク質を運びやすいため、プロテインを積極的に摂りましょう。
明治|ザバス ホエイプロテイン100
1食で14g以上のたんぱく質を摂取可能です。タンパク質に加えて4種のビタミンB群・ビタミンC・ビタミンDが含まれており、初級者〜上級者まで幅広いトレーニーに対応しています。
ITEM
明治|ザバス ホエイプロテイン100
【栄養成分表示(1食分21gあたり)】
●カロリー:83kcal
●タンパク質:15.0g
●脂質:1.4g
ALPRON|ソイプロテイン100
大豆が原料のソイプロテイン。1食114kcalと低カロリーで腹持ちがよく、ダイエット中の女性にもおすすめします。保存料・増粘剤・消泡剤といった成分が入っていないため、カラダにやさしい点も嬉しいポイントです。
ITEM
ALPRON|ソイプロテイン100
【栄養成分表示(1食分30gあたり)】
●エネルギー:114kcal
●タンパク質:26.2g
●脂質:0.9g
筋トレ中にはBCAAが重宝!
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体内で作り出せない9種類のアミノ酸は、必須アミノ酸。その中でも、筋肉維持・合成に必要な3種類を総称してBCAAといいます。アミノ酸はタンパク質の最小単位です。
タンパク質は、摂取後に胃や十二指腸でアミノ酸に分解するため、吸収までにタイムラグが生じます。運動中に足りないアミノ酸を補うなら、プロテインでは間に合いません。
ただし、アミノ酸は吸収が速いぶん使い切るのも速いのがデメリット。そのため、即効性が必要な運動中にはBCAA、筋トレ後の安定供給にはプロテインといった適切な使いわけがポイントです。
味の素|アミノバイタル クエン酸チャージウォーター
BCAAだけでなく運動に重要な5種類のアミノ酸を含有しています。運動時のエネルギー源となるクエン酸も配合。レモン味のドリンクタイプで、あっさりしていて飲みやすいですよ。
ITEM
味の素|アミノバイタル クエン酸チャージウォーター
【標準栄養成分表示(1本10gあたり)】
●エネルギー:33kcal
●たんぱく質:1.0g
●ロイシン:0.21g
●イソロイシン:0.17g
●バリン:0.14g
●グルタミン:0.24g
●アルギニン:0.24g
●クエン酸:3300mg
●脂質:0g
筋トレ×有酸素運動の疑問を解消するQ&A
ここでは、筋トレと有酸素運動を組み合わせる上で、よくあるQ&Aを紹介します。
Q.筋トレや有酸素運動は毎日やってもいいの?
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A.どちらも毎日はおすすめしません。筋トレは、24〜72時間かけて筋肉が修復される超回復を待つべきです。有酸素運動をしすぎると筋肉減少・ケガにつながります。少なくとも、一日おきが目安。体調不良・筋肉痛を感じるときは、しっかり休みましょう。
▼筋肉の超回復についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめ!
Q.有酸素運動と無酸素運動の違いは?
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A.低負荷・長時間のエクササイズが有酸素運動です。酸素を使い、脂肪を燃料にします。代表例はランニング・エアロバイク。無酸素運動は、高負荷・瞬発的な種目です。燃料はグリコーゲンで、酸素を使いません。筋トレやダッシュが代表例です。
Q.脚痩せしたいときも筋トレや有酸素運動は必要?
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A.引き締まった脚は、脂肪が少なく適度な筋肉のついた状態です。ただし、ジョギング・ウォーキングフォームが悪いと、ふくらはぎや前モモに筋肉がつきすぎて太く見えてしまいます。もも裏・お尻が疲れたら、正しい歩き方ができている証拠です。
Q.生理中も運動していいの?
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A.軽めの運動ならOKです。生理後から排卵までの期間が最も痩せやすいタイミングなので、体調と相談しながら徐々に負荷を上げていくと効果的でしょう。
Q.運動前と後のストレッチは同じでいいの?
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A.運動前は、立ったまま反動をつけて行いましょう。じわじわ効かせるストレッチは、筋肉の緊張が取れすぎて出力を発揮しにくくなります。逆に運動後は、リラックスもかねて座りながら行いましょう。クールダウンのストレッチは、疲労物質を流す作業なので運動前よりも丁寧に。
筋トレ後に有酸素運動の順番を守って効率的にダイエットしよう!
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効率的に体脂肪を燃焼するなら、筋トレをしてから有酸素運動に取り組む順番がポイントです。その際、筋肉が落ちすぎないように、有酸素運動は30分以内におさめましょう。また、適切なタイミングでの栄養摂取もポイント。プロテイン・BCAAといった手軽なサプリをおすすめします。正しい順番を守って、スムーズなダイエットを実現してくださいね。