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なぜテーピングをするの?ランナーに役立つ3つのメリットとは
マラソン大会などでテーピングをしているランナーを見たことがありませんか?テーピングというと「ケガをした後の応急処置」というイメージが強い方も多いかもしれませんが、実はテーピングにはそれ以外にもたくさんのメリットがあります。
まずは、テーピングで得られる効果についてご紹介します。「あの人はなんでテーピングをしているのだろう?」という疑問をお持ちの方もきっと納得できるはずです。
柔軟性、痛みの改善
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走っている最中に太ももが痛い、膝が痛いという方はフォームの乱れや柔軟性の低下により局所的に疲労が蓄積しています。疲労が蓄積された部位の皮膚をつまんでみると、皮膚と筋肉の隙間がないためつっぱり硬くなっています。イメージとしては、1サイズ小さいキツめのウェットスーツを着た状態に近いです。
テーピングにより、皮膚と筋肉の間に隙間を作ると次のような効果が期待できます。
- 皮膚の伸縮性が改善
- 血液やリンパなど水分の流れの改善
この結果、体が柔軟性を取り戻し、痛みの軽減が見込めます。
筋力発揮のパフォーマンス改善
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スタートの瞬間の反応が遅い、地面を蹴るときの反発力が衰えてきたと感じる方は、練習により疲労が蓄積している可能性が高いです。本来のパフォーマンスが発揮できない状態になっているので、テーピングを活用することで筋力発揮の改善が見込めます。
2007年にワルシャワ大学が行った、27人の健康な人を対象に行われたキネシオテープ(伸縮性の高いテーピング用テープ)の研究により、次のような結果が確認されています。
- キネシオテープを貼って10分後には筋力発揮に7%の改善が見られた
- 貼付後、24〜72時間までは最大54%もの大幅な筋力発揮の改善が見られた
- キネシオテープを貼って24時間後に剥がしたグループも、筋力発揮の改善効果に持続性がみられた
以上のことから、テーピングは練習やレース直前に貼るよりも、24時間以上前に貼ることで、最大の効果が期待できると言えます。
機能改善、リハビリ効果の促進
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伸縮性の高いテープを使用する場合、テープがもつ伸縮性が筋肉の動作学習を促し、足首の非効率的な上下動や足底部の不安定な着地などの悪いクセの改善や、カラダの負傷から復帰を目指したリハビリによる効果促進が期待できます。
テーピングにも種類がある!テープごとの特徴を知ろう
テーピングで使用されるテープにも種類があることをご存知でしょうか?テーピングをするときには、自分の目的に応じて適切なテープを選ぶ必要があります。ここでは、テープごとの特徴と用途を紹介します。
伸縮性のあるキネシオテープ
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キネシオテープは伸縮性があり、カラダ本来のパフォーマンスを1%→100%に近づけてくれるアイテムです。日常生活〜運動の領域で主に使用されています。
関節の固定には不向きですが、関節の可動域や機能改善、疲労の軽減を促す効果が期待できるので、現役ランナーが練習や大会時に使用する方も多いです。
非伸縮性のホワイトテープ
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ホワイトテープは、関節の固定に特化したテープです。主にケガ〜日常生活への復帰を目的に使用されています。皮膚に直接貼れますが、粘着性が強いので剥がす際に痛みを伴いやすいです。ホワイトテープを貼る部分に体毛がある方や、敏感肌の方はアンダーラップを使用することで痛みなく剥がすことができます。
アンダーラップとは、皮膚を保護するため、皮膚とテーピングの間に巻くマクポリウレタン製のラップ(膜)です。キネシオテープを使う場合は、皮膚に直接貼る必要があるため使用しません。
|
キネシオテープ |
ホワイトテープ |
関節の固定力 |
☓ |
◯ |
テープの伸縮性 |
◯ |
☓ |
かぶれやすさ |
△ |
△ |
剥がすときの痛み |
△ |
◯ |
アンダーラップの有無 |
☓ |
◯ |
かぶれにくい&長持ちで高品質!おすすめキネシオテープ5選
ランナーのパフォーマンスアップには、キネシオテープが最適ですが、様々なメーカーから販売されているので「どれを選んだらわからない」という方も多いかもしれません。長時間動き続けるランナーにもおすすめな「皮膚への負担が少なく、剥がれにくい」キネシオテープをご紹介します。
肌に優しい!「キネシオテックス」
素材がコットン100%なので、肌に優しいテープです。顔にも貼れるほどの安全性を誇り、粘着剤にはアレルギーを起こしやすいとされるラテックス不使用なので、敏感肌の方にも使いやすい配慮がされています。
コットンは他の素材に比べると通気性は劣りますが、網目や粘着剤の配慮により、かぶれにくく剥がれにくいことから、治療院やスポーツ現場からの指示も高いテーピングです。
長時間の運動に使いたい方や、敏感肌の方におすすめします。
ITEM
KINESIO キネシオテックス プラスウェーブ
●長さ:5cm ✕ 5m
●素材:コットン
●カラー:ベージュ、ブラック、ブルー、グリーン、ピンク、イエロー、パープル、オレンジ
耐久性抜群!「キロテープ」
マイクロファイバー素材を採用しており、通気性と撥水性が優れた耐久性No.1のキネシオテープです。キネシオテープを貼り続けられる期間は平均3日間ですが、キロテープは平均7日間もの耐久性を誇ります。
機能改善やフォーム改善をする場合は長期間貼り続けることで効果を発揮するので、動作の悪いクセを改善したい方には特に最適です。また、レース当日に貼る時間がない方やハードな練習が続く方にも心強い味方になってくれます。
販売は1箱6本入りのみの展開となるため、通年やシーズン中に使い続けたい方は、ぜひご検討ください。
ITEM
キロテープ
●長さ:5cm ✕ 5m ✕ 6ロール
●素材:マイクロファイバー
●カラー:ベージュ
コスパ最高!「トワテック」
大容量でコスパ抜群のキネシオテープです。汗に強いレーヨン素材を採用しており、汗をかきやすい方でも粘着力を保持したまま利用することができます。
キネシオテープを頻繁に使う方、チームや複数人でシェアして使いたい方、キネシオテープの貼り方を練習したい方に最適です。
ITEM
トワテック キネシオロジーテープ スポーツタイプ
●長さ:5cm ✕ 32m
●素材:レーヨン
●カラー:ベージュ
トレイルランナーの愛用者が多い「ゴンテックス(ロールタイプ)」
業界最安値なので、初めての利用に最適なキネシオテープです。素材には綿ポリウレタンを採用しており、土や砂がかかったり、小枝の擦れによる擦り傷から肌を守ってくれるので外的要因に対して強い耐久性を誇ります。
他の商品と比べると通気性が劣りますが、薬局に売っている安価なキネシオテープよりも遥かに通気性は良いです。マラソン以外にも、トレイルランニングをされる方、山道や砂利道を歩くアウドドア愛好家の方に強くおすすめします。
ITEM
GONTEX 伸縮性ロールテープ
●長さ:5cm ✕ 32m
●素材:綿ポリウレタン
●カラー:ベージュ、ブラック、ピンク、ブルー、イエロー、オレンジ、パープル、ヒョウ柄、迷彩柄
カット済で簡単!「ゴンテックス(ひざ用)」
膝のためだけに展開されているカット済みのキネシオテープです。他にも足裏や足首、親指(外反母趾)に対応したカット済みテープも発売されています。
テープも必要な長さしかないため、ロールからカットする必要がなく手間と時間の節約ができます。ロールのほうがコスパは良いですが、まずはお試しで利用してみたい方、貼り方を調べたり覚えるのが面倒という方におすすめです。
ITEM
GONTEX マルチカラーテープ 膝 貼足2+
●長さ:幅10cm×長さ55cm✕2枚
●素材:綿ポリウレタン
●カラー:ブルー
各テープの特徴を比較!一覧表
各キネシオテープの特徴を表にまとめました。選ぶときの参考にしてください。
|
キネシオテックス |
キロテープ |
トワテック |
ゴンテックス |
ゴンテックス(ひざ用) |
安さ |
△ |
☓ |
◎ |
◯ |
☓ |
剥がれにくさ |
◎ |
◎ |
◯ |
◯ |
△ |
かぶれにくさ |
◎ |
◯ |
△ |
△ |
△ |
量の多さ |
◯(5m) |
◎(5m☓6個) |
◎(32m) |
◯(5m) |
☓(95cm) |
特徴 |
・肌に優しく、長時間の運動に最適 |
・マイクロファイバー生地で耐久性抜群
・濡れてもすぐ乾く |
・業務用の超お得サイズ
・貼り方の練習にも◎ |
・カラーバリエーションは業界最多
・雨天のランニングに強い |
・カット済で簡単 |
カラダの悩みを解消!部位別キネシオテープの貼り方
ランナーが抱える悩みを解消すべく、症状別にキネシオテープの貼り方をご紹介します。今回は「キネシオテックス プラス ウェーブ(カラー:グリーン)」を使って、初めての方でも貼れるよう解説していきます。
超簡単で自分で貼れる!「膝痛」を改善するテーピング
撮影:鈴木ハルキ
走っている最中に膝のお皿が痛い、違和感を感じるという方に最適なテーピングです。マラソンランナーの使用率も高いですが、凸凹道を走るトレイルランナーも多くの方が使用しています。
貼るときの角度の調整も必要ないため、初めての方でもキレイに貼ることができます。膝に悩みを持つ方はぜひ挑戦してみてください。
【痛みの原因】
- カラダの上下動による膝の頻繁な屈伸運動からくる疲労蓄積
- 足場の不安定な凸凹道や坂道の走行時における大腿四頭筋への過度な疲労蓄積
【使用するテープの長さ】
撮影:鈴木ハルキ
基本的には10cmで十分です。太もも、ふくらはぎが発達している方や体格に恵まれた方は15cmほど必要な場合があります。
【貼る部位】
「膝のお皿の下にあるくぼみ〜脛骨粗面」
膝のお皿を太ももから下へたどると、くぼみがあります。くぼみの開始地点から更に5cmほど下ると触れることができる骨の突起部分が脛骨粗面です。
【手順】
撮影:鈴木ハルキ
- 膝を立てて床に座る
- キネシオテープの真ん中からフィルムを剥がして、半分ずつめくる
- 最大限伸ばせる範囲の50%までキネシオテープを左右に引き伸ばす
- 50%の引き伸ばしを維持したまま、膝の真ん中にキネシオテープの中心を合わせて貼り、粘着力を高めるため指の平で擦る
【注意点、ポイント】
- フィルムは片側ずつ剥がすとキレイに貼りやすいです
- 貼る位置には膝蓋腱が存在し、押すとゴムのような弾む感触がします
「膝の外側」の痛みや「太もも外側」の疲労感に!腸脛靭帯テーピング
撮影:鈴木ハルキ
「練習中やレース中盤になると膝の外側に痛みを感じる」「太もも外側がパンパンになる」という方は、太もも外側にある大腿筋膜張が過剰に使われている可能性が高いです。
【原因】
- お尻の筋力、機能低下による内股走り
- 内転筋の筋力不足
- カラダの上下動と膝の屈伸が多いランニングフォーム
【使用するテープの長さ】
撮影:鈴木ハルキ
足の付根手前までであれば30cmで十分です。足の付根まで貼る場合は35〜40cmで用意しましょう。
【貼る部位】
撮影:鈴木ハルキ
「膝外側の腓骨頭〜足の付根にある上前腸骨棘」
膝のお皿から指3~4本分ほど斜め外側にある飛び出た骨が腓骨頭です。
手前にも脛骨外側顆という大きく飛び出た骨がありますが、より外側にある突起を目印に貼り始めしましょう。
足の付け根にある、出っ張った骨盤の骨である上前腸骨棘に向けて貼っていきます。
キネシオテープの長さは、太ももとお尻の境い目まででも十分に効果を発揮しますが、足の付け根にも痛みや違和感を感じる方は、上前腸骨棘まで貼ることをおすすめします。
【手順】
撮影:鈴木ハルキ
- ベッドあるいは床に座り、患部側のつま先をできるだけ下に向けて、内側に捻る
- 膝の外側からキネシオテープを貼る
- 太もも外側に沿って、キネシオテープを貼る
- キネシオテープを指でさすりながら、指の熱で粘着力を良くする
【注意点、ポイント】
- キネシオテープを指でさするときは、あやまって剥がさないようキネシオテープの末端を逆の手で押さえましょう
- 貼る位置がわからない方は、被験者につっぱっている箇所を教えてもらい水性ペンで点線の印をつけましょう
- 手順1のポジションで太もも外側にストレッチ感がない方は、お尻を天井に突き上げるように患部側のお尻を床から浮かせるとストレッチ感が増します
「足首」の悪い動きを改善!前脛骨筋テーピング
撮影:鈴木ハルキ
「着地が不安定」「インターバル走などのハイスピードの走行時に足首に痛みが発生する」「足首が硬いためにシューズの反発性が活かせない」という方は、足首の上下動(底背屈)が正しく行われていない可能性があります。
真っ直ぐ上下に動くのではなく、放物線を描くようにカーブを描いた上下動が悪い動作パターンです。前脛骨筋テーピングにより足首のスムーズな動きを獲得して弾むような走りの獲得を目指しましょう。
【原因】
- 度重なる足首の捻挫
- 捻挫による痛みがなくなった後のリハビリ、治療不足
- ふくらはぎと太もも裏の柔軟性低下、下半身の筋力低下によるガニ股歩きや内股歩き
【使用するテープの長さ】
撮影:鈴木ハルキ
身長が170cm以下の方であれば、25~30cmが最適です。185cm以上ある方は、個人差はありますが35cmの使用をおすすめします。
【貼る部位】
撮影:鈴木ハルキ
「足の甲(内側)〜腓骨頭付近」
内くるぶしの前方に、前脛骨筋が付着しています。膝のお皿から指3~4本分ほど斜め外側にある飛び出た骨が腓骨頭です。
手前にも脛骨外側顆という大きく飛び出た骨がありますが、より外側にある突起を目印に貼り始めしましょう。
【手順】
撮影:鈴木ハルキ
- ベッドあるいは床に座り、患部側のつま先をできるだけ下に向けて、足裏が外側に向くように捻る
- 足の甲の内側からキネシオテープを貼る
- 膝の外側にある腓骨頭に向けてキネシオテープを貼る
- キネシオテープを指でさすりながら、指の熱で粘着力を良くする
【注意点、ポイント】
- 前脛骨筋のストレッチ感がない場合は、10〜30cmの高さがある台に足を乗せて、手順1の姿勢をするとストレッチ感が増します
- 手順1で、無理に足裏を外側に向けると足裏が釣ってしまう場合があるので、可能な範囲で動かせば大丈夫です。
「ふくらはぎ」が疲れやすい方必見!腓腹&ヒラメ筋テーピング
撮影:鈴木ハルキ
「10km走るだけでふくらはぎがパンパン」「体力はあるけど、ふくらはぎが疲れてレース後半はペースが落ちる」という方は、足裏で地面を押すように走っていたり、ズリ足走りによってふくらはぎを使いすぎている傾向にあります。
腓腹&ヒラメ筋テーピングを貼って疲労を抑制し、快適な走りを目指しましょう。
【原因】
- 猫背姿勢でのランニングフォームによるつま先体重走り
- サイズの合っていない大きなシューズの使用
- 腸腰筋、太もも裏、お尻、体幹の筋力による膝が上がらないフォームでの走向
【使用するテープの長さ】
撮影:鈴木ハルキ
30〜45cm(Y字テープ:アキレス腱の上〜膝裏までは切れ目をいれてY字のように2手に分かれさせる)
【貼る部位】
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「カカト〜膝裏下の両端にある骨の突起部分」
腓腹&ヒラメ筋は、かかと〜太もも裏の下部まで付着しています。
ふくらはぎにのみ疲労感を感じる方は膝裏下まで貼りますが、膝裏にも痛みや疲労感を感じる方は膝裏上までキネシオテープを貼りましょう。
【手順】
撮影:鈴木ハルキ
- つま先〜足裏の真ん中までを段差の上に乗せてカカトを沈め、ふくらはぎの筋肉を伸ばす
- カカトの足裏部分から2手に分かれる手前のアキレス腱付近までキネシオテープを貼る
- ふくらはぎの内側からキネシオテープを貼る
- ふくらはぎの外側にキネシオテープを貼る
【注意点、ポイント】
- キネシオテープを貼る角度の調整をする場合は、軽くであれば引っ張っても大丈夫です
- ふくらはぎの筋肉が伸びている感覚があれば良いので、無理やり伸ばす必要はありません
- 被験者は台に乗せている足が落ちないよう、壁や手すりに捕まりましょう
- ふくらはぎの筋肉の走向がつかめないときは、被験者に一度カカトを浮かせてもらうとわかりやすいです
少しの意識で効果アップ!テーピングを貼るときのコツ
テーピングにはその効果を高めるコツがあります。少し意識するだけで、効果を高めたり、長持ちさせたりできますよ。ここでは、貼り方のポイントをご紹介します。
効かせたい筋肉がストレッチされている状態で貼る
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キネシオテープは、効かせたい筋肉がストレッチされている状態で貼らないと効果を発揮しません。さきほどご紹介したテーピングの貼り方の「手順1」の姿勢はその基本ポジションです。きちんとストレッチした状態で貼るようにしましょう。
汗や水分を拭き取る&除毛で効果アップ
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肌に直接貼るキネシオテープは、皮膚との密着性が重要です。汗をかいていたり、乳液などの保湿剤が塗ってあったりすると皮膚に貼り付けられないので、事前に拭き取りましょう。
また、スネ毛などの体毛があると、体毛が障壁となり皮膚に直接貼れないため、密着性が弱くなりキネシオテープ本来の効果が発揮されません。体毛がある部位に貼る場合は、事前に除毛してから貼るようにしましょう。
角を丸くすると剥がれにくくなる
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キネシオテープが剥がれる1番の原因は衣服との摩擦です。キネシオテープの角から剥がれ始めるので、角を丸く切り取ることで剥がれにくくなります。日持ちを良くしたい方は、ぜひ行ってみてください。
貼るときは手前からフィルムを破って剥がそう
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キネシオテープの裏面にあるフィルムを剥がすときは、角からではなく、2cm手前のフィルムを破るって剥がすと、貼りやすいです。角から剥がし始めると、指先が触れるため角の粘着性が低下し剥がれやすくなります。
患部に貼る前に、2cm手前に折り目をつけて、フィルムを破って剥がすよう心がけましょう。
あとで後悔しないために!テーピング使用時の注意点
かゆくなったらすぐ剥がす
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競技用のキネシオテープは、ドラッグストアで売っている患部固定用のテープに比べると通気性が良いですが、100%かぶれない訳ではありません。かゆみ、湿疹、発赤の症状が現れたらすぐに剥がしましょう。特に、敏感肌の方は注意して使用するようにしてください。
テープは伸ばして貼らない
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キネシオテープはアプローチしたい筋肉がストレッチされている姿勢のときに、患部へ直接貼るアイテムです。キネシオテープを引き伸ばして貼ってしまうと、皮膚へ必要以上にストレスを与えてしまうため、症状の悪化や皮膚のかぶれを誘発しかねません。部位や目的にもよりますが、基本的には、キネシオテープ自体を引き伸ばして貼らないようにしましょう。
切り傷には使用しないようにしましょう
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キネシオテープを使用したい部位だったとしても、擦り傷や切り傷など出血をともなう傷口がある場合は使用を控えましょう。剥がず際にかさぶたごと剥がしてしまい、ケガの回復を遅くしてしまいます。
お風呂後はやさしく押さえるように拭けばOK
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キネシオテープは、タオルでカラダを拭く時に剥がれやすいです。ゴシゴシ拭くとキネシオテープの末端がめくれてしまい、粘着性が大幅に低下してしまいます。カラダを拭くときは、タオルで優しく上から押さえるようにして水分を拭き取りましょう。
アレルギー症状のある方は医師にご相談を
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元々かぶれやアレルギー症状をお持ちの方は、使用前に専門医に相談をしましょう。
特に、以下の症状をお持ちの方は、使用しても問題がないか以前に確認しておきましょう。
- 接着剤アレルギー性皮膚炎
- 接触皮膚炎
- 刺激性接触皮膚炎
- アトピー性皮膚炎
テーピングで「カラダの不調や違和感」を乗り越えよう
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テーピングは、パフォーマンスを向上させるアイテムではなく、本来の能力を100%発揮できる状態に近づける、改善させる方法です。「最近、膝に違和感を感じる…」「あともう少しストライドを広くできれば…」そんな悩みを抱えながらも挑戦する皆さんをサポートしてくれます。
目標タイム達成だけでなく、長くランニングを楽しむためにも、ぜひテーピングをうまく活用してみてください。