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超回復とは?基本となるメカニズムを紹介!
トレーニングをする上で筋肉の超回復を知っておくと効率が良くなります。そのためにも、まずは基本となるメカニズムを見ていきましょう。
筋肉が発達する仕組みである
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筋トレとは「筋肉に負荷をかける」ことです。筋肉の繊維は負荷がかかると傷ついたり壊れたりしますが、体はすぐに修復しようとします。修復するときは、同じ負荷に耐えられるように強くなります。このように筋トレ前よりも強く筋肉が回復する現象を「超回復」と呼びます。
筋トレをして回復を繰り返すことで、筋肉が発達していきます。つまり、筋トレをして筋肉が鍛えられるのは、全て超回復によるものです。筋トレの効果と超回復は切っても切れない関係なので、よく内容を押さえておきましょう。
重要なことは「刺激」「栄養」「休息」
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筋肉を発達させるときに重要なのは「刺激」「栄養」「休息」の3つの要素です。「刺激」とは、筋肉に与える負荷のことであり、刺激が大きくなれば筋肉が受けるダメージも大きくなります。
ダメージを受けた筋肉を強く修復するために必要なものが「栄養」と「休息」です。筋肉はタンパク質で構成されているので、修復しているときに必要です。また、適切に回復させるためには、修復している部位は休ませる必要があります。この3つの要素のどれかをが欠けると超回復はうまく行われないので注意してください。
毎日頑張るのは逆効果?
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ランニングを毎日頑張ると、3つの要素の内「休息」が足りなくなってしまいます。休息が足りていないと筋肉が回復せず、能力は向上しません。何となく調子が悪いときは、休息が足りていないことが多いので注意しましょう。
特にランニング歴が浅い人は、低い強度の練習でも筋肉が受けるダメージが多きので注意してください。ダイエットなどで「消費エネルギーを増やしたい」という目的で走っている人以外は、適度に体を休めることが大切です。もし走るのが好きで毎日走りたいと考えている人は、ゆっくり走る日を使るなど工夫が必要です。
休み過ぎはダメ?休息日を取り過ぎるデメリットとは?
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注意したいことは、休み過ぎてもダメだということです。筋肉はあるだけでエネルギーを使ってしまう組織なので、使い続けていないと体は「無駄」だと判断して筋肉を分解してしまいます。ランニング能力を向上させたい場合は、ハードなトレーニングを週に2回から3回ほど、それ以外の日はジョギングなどで繋ぐのが一般的です。
また、ランニングをしない日が続き、しばらく経ってから走ると体が重く感じたり、ペース感覚が狂ってしまったりするので注意してください。どのスポーツでも、練習日と休息日のバランスを取るのが難しいので、普段から自分の疲れ具合などを意識することが大切です。
レベル別!練習を実施する目安
先程のように、効果的に筋肉を超回復させるためには練習日と休息日のバランスが大切です。この練習スケジュールは個人のレベルなどによって変わるので注意してください。
初心者は筋肉痛があれば休む
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マラソンで5時間以上かかる人や初心者の方は、筋肉痛や疲れを感じたら休むようにしましょう。筋肉が発達していなので、同じ運動強度でも筋肉が受けるダメージは大きいので、小まめに回復させる必要があります。
しかし、初心者が走る日の間隔があいてしまうとランニングを継続しにくくなってしまうので、ひどい筋肉痛にならないように、最初はゆっくり、長くても30分程度走るに留めましょう。最初の内は、筋肉痛が遅れてくることもあるので週に2回から3回ほどジョギングするのを目安にしてください。
中級者はポイント練習を週に2回から3回行う
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マラソンを3時間から5時間で走る中級者は、ハードなポイント練習を週に2回から3回ほど行うと良いでしょう。残りの日は体調に応じてジョギングをして、週に1回か2回ほど完全休養を入れるのがおすすめです。
中級者はジョギングの日をどのように走るかがポイントです。ジョギングの日も頑張ってペースを上げて走ってしまうと、疲労が溜まってしまうので体調を見ながら走るようにしましょう。
上級者は休息日にジョグをする
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マラソンを3時間以内で走る上級者の場合、人によりますがランニングの感覚が失われないように完全休養日の数が少なくなります。休息日にも軽い運動やゆっくりジョギングをします。レース前後以外ではゆっくりジョギングをして疲労を抜く人が多いです。
休息日は何をしたら良い?
目指す目標がある人は、超回復のメカニズムから「休息日を設けた方が良い」と分かっていても、練習したいと思うことも多いでしょう。
ここからは、パフォーマンスを向上させたい人のために、休息日に何をしたら良いか紹介します。
動きづくりの『ドリル』
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「ドリル」は陸上部出身者以外では聞き馴染みがないでしょう。ドリルとは、効率良く走るための動きづくりのことであり、もも上げやランジウォーク、スキップなど種類はさまざまですが、いわゆる「動的ストレッチ」の要素が大きいです。無理しなければ筋肉にかかる負担は小さいため、超回復の期間中に行っても問題ありません。ドリルにより効率良い走りができれば、パフォーマンス向上に繋がるでしょう。
柔軟性を高める『ストレッチ』
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筋肉痛が酷かったり、疲れを感じていたりする場合は柔軟性を高めるストレッチを行うのがおすすめです。筋肉をほぐして血行を良くして疲労を回復させる効果があります。また、柔軟性が高まれば体の可動域が広がるなどパフォーマンス向上にも繋がります。
筋肉痛になっていない部位を『筋トレ』
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ランニングをして超回復の期間中でも、ダメージを受けていない体の部位は存在します。例えば、走って下半身の筋肉がダメージを受けている間は、腹筋などの体幹トレーニングをすると効果的でしょう。
疲労を効果的に抜く『積極的休養(アクティブレスト)』
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歩いたり、ゆっくり走ったりできる程度のダメージや疲労の場合は、『積極的休養(アクティブレスト)』がおすすめです。積極的休養とは、休息日に軽く歩いたりゆっくりジョギングをすることで、血流を良くして疲労を取ることです。ランニングの感覚を失わず、疲れが抜けるので効果は高いですが、運動のペースを間違えると疲労が溜まるので注意してください。
超回復の効率を高めるポイント
超回復の効率が高めればパフォーマンス向上に繋がるので、そのポイントを見ていきましょう。
栄養をしっかり取る
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ランニングを普段からしているのであれば、筋肉はダメージを受け続けています。そのため、日頃から回復に必要で筋肉を構成する栄養をしっかり取ることがポイントです。タンパク質の摂取量が少なければ、回復は遅れて練習の効果は得にくくなります。普段からプロテインなどで積極的にタンパク質を摂るようにして、筋肉をしっかり回復させましょう。
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DNS プロテインホエイ100
●プレミアムチョコレート
●1050g
●タンパク質量:1食(35g)あたり25.3g
ポイント練習を実施する計画を立てる
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練習をするときにスケジュールを立てますが、是非超回復を意識した計画を考えるのがおすすめです。トップの選手でもポイント練習の頻度は週に2回から3回ほどになるので、その間に休息日を設けると良いでしょう。
また、レースが近づいてきたら、土日にポイント練習を入れるようにするのがおすすめです。特にトラックレースに出る人は、2日連続で走ることもあるので、ポイント練習を2日連続で行うなど工夫すると良いでしょう。あらかじめ超回復を意識したスケジュールを立てておけば、効率が良い練習を実施できます。
超回復を理解して効果的な練習の計画を立てよう!
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超回復はランニングの練習において非常に重要な要素です。「サブ3を目指したい」など、明確な目標がある場合は、超回復のメカニズムに基づく計画を立てるようにしましょう。また、練習だけでなく栄養と休息も重要です。日頃からタンパク質を多く摂るようにし、睡眠時間もしっかり確保してください。効果的に超回復を行って、ランニングのパフォーマンス向上に繋げましょう。
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