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花粉症とは?花粉を感じるメカニズム
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花粉を感じるメカニズムは、体の免疫機能と関係しています。体の免疫機能とは、体の害になるものを外へ排除したり体からなくすはたらきのことです。花粉は、目や鼻から体の中へ入ります。このとき、体は花粉を異物として扱います。体の中に花粉が入り込んだときに、異物として認識した体は花粉に対処するために抗体を作ります。
この抗体が作用して、花粉が異物としてふたたび体の中へ入り込んだときに、外へ出そうとするためくしゃみや鼻水・充血といった症状が現れる、というのが花粉症のメカニズムです。
花粉症だけど走りたい…ランニング前、中、後でうまく対処する方法
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花粉症だけど走りたい!そんなランナーさんも多いのでは。特に春はフルマラソンやトレイルランなどの大会もまだまだ多い時期です。ランニング前にする対処法としては、花粉の飛散量が少ない時間を狙うこと、ランニング中の対処法は、マスクやメガネで花粉が体へ入るのを防ぐこと、ランニング後の対処法として、玄関で花粉を払うことなどがあります。
ランニング前の花粉症対策 |
花粉飛散量の少ない時間を選ぶ |
ランニング中の花粉症対策 |
マスクやメガネで花粉をブロック |
ランニング後の花粉症対策 |
玄関で花粉を払う |
ランニング前・花粉の飛散状況を確認!少ない時間を狙おう
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この花粉の飛散は、時間別にみると量が違います。特に花粉の飛散量が少ない時間帯は、朝6時ごろ~10時ごろ。この時間はまだ比較的花粉が少ない時間帯なので、若干楽に走れます。逆に11時~14時頃と、17時~19時頃は、気温が上がって花粉が飛んだり、気温が下がって地上に落下したりする時間帯なので、花粉症と戦っているランナーにはおすすめできません。
このように、花粉が飛散する量が少ない時間帯を狙ってランニングをすると、症状を抑えながらランニングを楽しめるかもしれません。
花粉飛散量が少ない時間帯 |
6:00~10:00 |
花粉飛散量が多い時間帯 |
11:00~14:00 |
花粉飛散量が多い時間帯 |
17:00~19:00 |
ランニング中・マスクやサングラス、メガネで花粉をシャットアウト
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ランニング中の花粉症対策として、マスクやサングラス、メガネをつけることが挙げられます。また、ナイロンの帽子をかぶって体に花粉がつくのを防ぐのも効果的でしょう。
マスクをつけることは、花や口から花粉が体の中へ入り込むのを防いでくれます。しかしながら、市販されているマスクで花粉を完全にシャットアウトすることは難しいです。市販されているマスクは、マスク素材の花粉カット率は高いものの、人によって鼻の高さや幅、あごの形などは違います。スポーツ向け花粉シャットアウト用マスクは、フィット率が高いのでおすすめです。
ITEM
NAROO MASK F5s
色:全4種類
素材:ポリエステル46%/ ナイロン42%/ ポリウレタン12%
サイズ:フリー
シーズン:オールシーズン
また、メガネやサングラスも目からの花粉の侵入を防いでくれます。薬を飲むことももちろん効果がありますが、目や鼻・口からの花粉の侵入を防ぐことも大切です。
花粉用のメガネをもし購入するのであれば、曇り止めとUVカットがあるメガネがおすすめです。ランニング中の熱でメガネが曇りやすいのと、花粉が飛散する春は、紫外線が意外と多い時期だからです。
ITEM
アイケアグラス「EC-03」
・UVカット
・超軽量
・曇り止め
トレイルランニングやマラソン選手など屋外で活動するアスリートは、作業用の防塵メガネで軽量化されているマスクをつける人もいます。花粉だけではなく黄砂やPM2.5といった粉塵から目を保護できるからです。作業用の物でも軽量化されているメガネであれば、走っていても邪魔になりにくいのではないでしょうか。
ITEM
uvex X-9192 pheos
JIS規格品
重量:37 g
ランニング後・家の中に花粉を持ち込まない
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ランニング後に家の中に花粉を持ち込まないことは、花粉症を対策する上ではとても大切です。花粉症はスギ花粉の方が多いですが、外からしか入り込みません。窓を開けた時、衣服についた花粉を家の中にもちこんだときなどです。
ランニングをするとたくさんの花粉がランニングウェアについてしまいます。家の中に入る前に玄関で花粉を払って落とすのは効果的な方法です。また、できればナイロンのようなつるっとした生地のものを身につけるのをおすすめします。フリースやウール、ニット帽などは、花粉が付きやすいのでこの時期は避けた方が無難です。
バランスの取れた栄養摂取でコンディショニングする
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バランスの取れた栄養摂取でコンディショニングすることは、体の内側からはたらきかける花粉症対策です。
実は、花粉でくしゃみや鼻水といった症状が出る原因は、免疫機能の過剰反応なのです。免疫力は高ければ高いほどよいというわけではありません。免疫機能は低いと感染症にかかるリスクが高くなりますが、免疫機能が高すぎるとアレルギーになったり免疫病になったりしてしまいます。
たんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素が整うと、免疫機能のバランスも整い、花粉症のアレルギー反応を和らげてくれます。
豚レバーや牛肉には、たんぱく質はもちろん、ミネラルの亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛は免疫機能のバランスを整えるのにとても大切な栄養素なので、花粉症の症状を和らげるのにおすすめです。特に日本人は亜鉛が不足しがちだといわれています。
もし日常の食事で十分な亜鉛が補えない場合には、サプリメントなどで補助食として補うとよいかもしれません。
ITEM
Country Life Zinc Target-Mins
量:ターゲットミンス亜鉛(50mg)180粒
推奨:1日1錠
また、ビタミンの中でも、A・C・Eは、免疫にかかわる栄養素です。ビタミンが足りていない人が食事だけで補うのは難しいこともあるので、マルチビタミンサプリメントなどで補助食として補うこともできます。
それでも辛い…重度の花粉症ランナーさんは
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花粉への対策を十分に行っていても、花粉症がひどくて走るのが辛いという人は、室内で走ったり、ランニング以外の室内スポーツに切り替えてしまったりするのも一つの手段かもしれません。
室内で走る
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室内で走るのは、重度の花粉症ランナーの最終手段としてとてもおすすめです。地域のスポーツジムでも、会員制のジムでもランニングマシンが置いてあることが多いです。
ランニングマシンは、路面を走るよりも足腰への負担が少なかったり、心拍数をすぐに測れたり、速度を一定にして走ったりもできてメリットもあります。
ランニング以外のスポーツもやってみる
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重度の花粉症ランナーの方は、ランニング以外の室内スポーツに取り組んでみてもいいかもしれません。バスケットボールやフットサルなどは、瞬発力だけではなく持久力も必要なスポーツなので、ランナーにもおすすめです。
また、バレーボールのアタックなどは瞬発力を鍛えるのに効果的で、瞬発力が高くなると歩幅が大きくなってランニングのタイムも良くなるでしょう。
このように、花粉対策を十分に行っても症状が辛い人は、室内で行うスポーツに切り替えたり、室内でランニングを楽しんだりすることを最終手段としても良いかもしれません。
花粉症対策を徹底して、快適なランニングをしよう!
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花粉が体へ入り込まないようにすることは、最も簡単にできる花粉症対策です。栄養を摂って免疫機能を整えることは、体質を改善して花粉症の症状を和らげるのに効果的ですが、時間がかかります。花粉症の人にとって花粉の時期のランニングは辛いですが、できることから対策を行って快適なランニングに役立ててみてください。
監修:日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会理事長 大久保公裕先生
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